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10/28【NOAH】金剛返り討ち、杉浦&桜庭がGHCタッグ初防衛 “M's"丸藤&船木の表明即諾

『PREMIUM PRELUDE 2020』東京・後楽園ホール(2020年10月28日)
GHCタッグ選手権試合 ○桜庭和志&杉浦貴vsマサ北宮&征矢学×

 杉浦&桜庭組が“金剛"北宮&征矢組の挑戦を退けてGHCタッグ王座初防衛に成功。挑戦表明を即諾し、丸藤&船木の“M's alliance"コンビと11・22横浜武道館大会でV2戦に臨むことが決まった。

 夏の川崎でタッグ王座を獲得した“最強の50代"コンビ。前夜後楽園の寝技大会『QUINTET』ではエキシビジョンマッチでしのぎを削った杉浦と桜庭が、この日はプロレスのタッグ王者として聖地で防衛戦に臨んだ。

 相手は初挑戦・初戴冠を狙う“金剛"のブルファイターコンビ北宮&征矢組。「一気に仕留めきる」との予告通りに、のっけから持ち前の爆発力を発揮し、パワーで杉浦を攻めに攻め立てて主導権を握った。

 杉浦も決定打は許さない。逆に桜庭とともに征矢の右腕に狙いを絞って反撃だ。桜庭は各種サブミッションでタップアウト寸前にまで追い詰めながら剛腕を封じにかかった。

 脂汗を流して苦しんだ征矢だったが、脇固めをサイドバスターで切り返して強引に脱出。逆に北宮が驚異のタフガイっぷりを発揮しながら前進し、杉浦からマウントエルボーを乱射されても、逆にゴツン!と強烈な頭突きを叩き込む。フロントネックロックで絡みつかれても強引にブレーンバスターでぶっこ抜き、ついには必殺サイトースープレックスでぶん投げてみせた。

 杉浦もすぐさま予選スラムを返して流れをリセットしたが、金剛コンビの勢いは止まらない。続く征矢が杉浦を雪崩式オクラホマスタンピートで押し込み、相手が桜庭に代わっても強引なベアハッグで捕獲。さらには北宮とともにサンドイッチ式ダブルチョップ、サンドイッチ式ラリアット…と畳み掛け、痛む右腕をかえりみずに必殺・弾道(ラリアット)で桜庭の顔面をえぐった。

 だが、桜庭も杉浦の援護を受けて沈まず。征矢の追撃をチキンウイングアームロックや腕ひしぎ逆十字固めで切り返して再び右腕に照準を合わせると、なおも弾道で突っ込んでくる征矢に飛びつき三角絞めで絡みつく。そこから腕を差し込んでの変型キーロックに持ち込み、鮮やかに一本勝ちをおさめた。

 桜庭が『N-1』で敗れていた征矢に雪辱し、“最強の50代王者コンビ"がGHCタッグ王座初防衛に成功。桜庭の後輩が制作したというSUGIベルト、SAKUベルトも互いに肩にかけ、“自称・二冠王"として勝ち名乗りも受けたが、そこへひょっこりと現れた男が一人。丸藤だ。

 「そろそろM's allianceとしてもベルトが欲しいところでして。杉浦さんというより桜庭さん。このリングでスゲェプロレスを楽しんでますね。よかったらそのベルトを懸けて、おれともっとプロレスを楽しみませんか? そして、タッグマッチなんで、俺も個人的に見たいのがやっぱり杉浦対船木、桜庭対船木。M's alliance、丸藤と船木でそのベルトに挑戦させてもらえませんか?」。

 そう挑戦表明した丸藤に対して、杉浦は「いつでもいいよ」と即諾。11・22横浜武道館での王座戦が即日決定した。

 最後は「昨日もここ後楽園でQUINTETという大会があって、昨日はサクと戦ったんだよね。そして、今日はサクと組んでこのベルトを防衛できて。後楽園で刺激的な2日間でした」と締めくくった杉浦。ともあれ次は、ノアを支え続けた杉浦と丸藤、かつて大みそか『Dynamite!!』で雌雄を決した桜庭と船木が、“杉浦軍vsM's alliance"の構図で対決するGHCタッグ戦が実現する。

【試合後の杉浦&桜庭】
▼杉浦「いきなり二冠王ですよ」

▼桜庭「いつも作ってくれる後輩が作ってくれて」

▼杉浦「自称二冠王」

▼桜庭「いやでもキツい。パワーが」

▼杉浦「昨日の疲れもあるし。50歳同士だからね」

▼桜庭「昨日8分で今日20分か。いや、キツい。さすがでも、貫禄ありますね」

▼杉浦「いえいえ」

――さらにチームワークが増しているように見えたが?

▼杉浦「そうだね。昨日戦ったことによって、またなんか深まったというのが。昨日優しいんだよ。(試合時間は)8分じゃん? ラスト2分ぐらいになったら、押さえ込みながら『ラスト2分』って言ってくれて」

▼桜庭「チーム戦で選手を休ませなきゃいけないから、『頼むからあと2分頑張って』って」

▼杉浦「その前に半分経過した時に、『あと4分』って言ったら、『それは言わないでほしい。まだ半分あると思ってきついから』って」

▼桜庭「いやあ、昨日はマジでキツかったですね。差しで8分もあったから」

▼杉浦「あれはあれで体力使うよね。まあでも、いい経験ができて。サクとまた…」

▼桜庭「呼び捨てすんな!」

▼杉浦「桜庭先輩との絆が(笑)」

▼桜庭「杉浦様も」

▼杉浦「いやいや」

――試合後には丸藤選手から船木選手と組んでの挑戦表明があったが?

▼杉浦「まあ、強いよね」

▼桜庭「強いですよね」

▼杉浦「今日の連中よりも全然強いと思うんで、楽しみだよ」

▼桜庭「船木さんを連れてくるんですよね? それはきっつい…」

▼杉浦「プロレスで初?」

▼桜庭「あります、あります、全然。ありますね」

▼杉浦「でも、楽しみだよね、これは。いつでも」

――桜庭選手は杉浦選手とのタッグに手応えがあるのでは?

▼桜庭「手応えというか、丸藤さんも言ってたんですけど、楽しいですよね。楽しくなくて無理矢理やるより、やっぱり楽しくてやったほうが面白いんで。今日の相手もデカくて、凄い簡単に持ち上げられちゃったりとかあるんですけど。結構きついんですけど、(杉浦が)頑張っていると、こっちも頑張んないとみたいな感じで。なんか変な意味の楽しみじゃなくて、本当の楽しみみたいな。面白い楽しいじゃなくてね。なんて言えばいいですか? 喋るのが苦手なんで」

▼杉浦「いや、俺もわかんない(笑)」

▼桜庭「そんな感じです。笑って楽しいじゃなく、やって楽しいですね。体はきついけど、楽しいって感じです」

――フィニッシュは相手の突進へのカウンターだったが、それは事前に考えていた?

▼桜庭「それは考えてましたね。ちょっと考えて、途中でやっぱり突進を受けるよりも。杉浦選手ぐらいだったら受けれるかもしれないけど、僕はちょっと受けるのがキツいんで。なんとか考えてましたけど」

――あれは変型のキーロック?

▼桜庭「まあ、そうですね。名前はスギウラロックとかにします?」

▼杉浦「いやいや、僕やってないですし、いらないです(笑)」

――最後の技の名前は?

▼桜庭「僕も関節技の名前わからないですよ。あれを初めて使ったのは足を突っ込んでやるヤツなんです。今日やったのは腕を突っ込んで。足で絡めて三角みたいに絡めるヤツもあるんですけど、三角絞めからちょっと切り換える技なんですけど。スギウラロックでいいじゃないですか?」

▼杉浦「いやいや、俺がやってないから(笑) サクラバロックですよ。俺全然やってないじゃないですか」

▼桜庭「変型キーロック2とかでいいんじゃないですか? 前のが1とかで。名前わからないですよ。足を入れるのが1で。柔術の技で調べてみてください。僕は自分で発見したんですけどね。三角をやってて、腕を突っ込んだら、『あれ、キーロックみたいにいけるじゃん?』って感じで。あれも我慢すると、たぶん前腕が折れちゃう技とかって感じですよ」

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