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11/7【新日本】内藤が乱入連続の大混戦制して二冠V1 ジェイが1・5ドームでの挑戦を表明

『POWER STRUGGLE』大阪府立体育会館〜エディオンアリーナ大阪〜(2020年11月7日)
IWGPヘビー級・IWGPインターコンチネンタルダブル選手権試合 ○内藤哲也vsEVIL×

 内藤が乱入連続の大混戦の末にEVILを下して、二冠初防衛に成功。試合後、セミファイナルで二冠挑戦権利証を獲得したジェイが姿を現し、1・5東京ドームでの挑戦を表明した。

 8・29神宮球場で二冠王に返り咲いた内藤だったが、3年ぶりのG1制覇は成し遂げられなかった。そんな内藤に牙をむいたのが前王者で怨敵のEVILだった。G1公式戦でEVILが勝利し、10・18両国大会でも内藤をKOして二冠戦を要求。内藤も受諾し、今年4度目の一騎打ちが大阪決戦のメインで実現した。

 ここまでの戦績は2勝1敗でEVILが勝ち越していたが、この試合でも先に仕掛けた。こん身の力で内藤を鉄柵やコーナー金具に叩きつけて腰にダメージを与えると、セコンドのディック東郷もパイプイスを振り下ろして援護射撃。さらに、EVILはペンデュラム式バックブリーカーや雪崩式ブレーンバスターでなおも腰にダメージを蓄積させ、Scorpion Deathlockで仕留めにかかった。

 耐え抜いた内藤は投げ捨てジャーマン、雪崩式フランケン、グロリアと惜しげもなく大技を連発して猛追。EVILの反撃も防ぎ、東郷の介入も阻止すると、コリエンド式デスティーノが華麗に決まる。さらに、正調式もさく裂。勝負あったかと思われたが、東郷が海野レフェリーの足を引っ張ってカウントを妨害すると、リング上は無法地帯に。

 ここぞとばかりに東郷、さらにはBULLET CLUBの裕二郎も乱入する。裕二郎は元パートナーにピンプジュースまで繰り出したが、内藤の盟友・SANADAが急行して両者をバックステージに排除。邪魔者がいなくなると、内藤とEVILは死力を振り絞ってエルボー合戦を繰り広げたものの、またまたレフェリー不在の状況になると、互いに金的攻撃を決めてリング上は大混乱に陥った。

 すると、それに乗じて再び乱入者が…。セミファイナルで飯伏をダーティーに下し、二冠挑戦権権利証を強奪したばかりのジェイだ。ユニットのお家騒動で揉めているEVILに組みついてブレードランナーの体勢になると場内はどよめくが、ここは何もせずに介抱。内藤をSSS(スリーパースープレックス)でぶん投げ、ブレードランナーを狙う。が、怒り心頭の飯伏が花道からリングに飛び込んでジェイを場外に排除。飯伏は襲いかかってきたEVILを右ハイキックで蹴り倒すと、逃げ惑うジェイを追いかけ、バックステージへと消えていく。

 結果的に飯伏の援護を受ける形となった内藤がここで勝負に出た。後頭部にバックエルボーを乱射。金的攻撃からラリアットに被弾しても沈まず、必殺のEVILを連続して回避すると、強烈なビンタで張り倒し、バレンティアで真っ逆さま。最後はこの日2発目となるデスティーノが完璧に決まり、33分超えの死闘を制した。

 内藤が二冠王座を死守。EVILとの抗争に決着をつけ、チャンピオンとして来年正月の東京ドームを迎えることが決定的となった。疲労困ぱいで立ち上がれない内藤の前に、再びジェイが姿を現すと、レフェリーに代わって内藤の手を掲げ、改めて対戦要求。「俺は1・4は休みを取らせてもらう。だからナイトー、お前は好きなようにすればいい。ヤングライオンでも誰でも望む相手と戦えばいい。好きにしろ。俺は1・4は試合をしない。そして、2日目、1・5でお前に挑戦する」と舞台をドーム2日目に指定し、「2本のベルトをお前から奪って、IWGP&インターコンチネンタル王者になる。それが俺のデスティーノだ。またこうして、俺たちの運命が再び交じり合う」とアピールした。

 しかし、ここで飯伏も再乱入してジェイを威嚇。ジェイが「イブシ、お前の出てくる幕じゃない! 権利証は俺のものだ!」と叫びつつも逃走すると、飯伏はあとを追いかけ、2人とも姿を消す。ここでようなく口を開いた内藤は「皆様、お騒がせしました。申し訳ありません」と混乱を観客に陳謝。改めて「EVILとの今年4度目のシングルマッチ、ここ大阪では今年2度目のシングルマッチだったわけで、見たくなければセミファイナル終了後、帰宅してくださいと言いましたが、これだけたくさんのお客様が残ってくれたこと、感謝いたします」と感謝の意を表した。

 年内で内藤が大阪で試合をするのはこれが最後。内藤は「ちなみに、俺、来年の大阪大会のスケジュール、実は知っているんですよね。いつだと思いますか? いつどこでやると思いますか? 実は…と言いたいんですが、まだ正式発表されてないんで、そこはもちろん…トランキーロ、焦らずに発表をお待ちください」と煙に巻くと、「ここ大阪では今年最後の大合唱、今回も皆様と一緒に叫ぶことはできませんが、ぜひぜひ心の中で一緒に叫んでください」と前口上。最後は「デ! ハ! ポン!」の雄叫びで波乱の大阪大会を締めた。

 「プロレスファンの皆様、想像してみてよ。東京ドーム大会の一番最後に花道を歩くんだよ? ワクワクしないわけないじゃん。まあ、東京ドーム大会のメインイベント、ワクワクします」と喜びを隠さなかった内藤だが、ジェイの挑戦表明に対しては明言を避けた。まさかの敗戦を喫した飯伏も「残念だと思ったけど、反則じゃねえか。負けてないよ」と怒りをあらわにし、「俺はまだ諦めてないから」と発言しているだけに、ジェイの挑戦阻止に動くのは確実。今後の動向が気になるところだ。

【試合後の内藤】
▼内藤「(バックステージにやってくるなり)おっと、俺はカンサードじゃないから、テーブルとイスは必要ないかな(と言ってテーブルを足でどけて、イスを蹴飛ばし、床に2本のベルトを並べて片膝立ちで)これで東京ドーム大会のメインイベントに出場することが決定したね。う〜ん、ジェイ・ホワイトはなんて言ってたのかな? ちょっとさあ、俺、英語よくわかんないんだよね。俺の出た高校ではさ、あんまり英語を習わなかったんだよね。むしろスペイン語を習ってたからさ。あんまりよくわかんなかったけど、シンコ・デ・エネロ(cinco de enero、スペイン語で1月5日)って言ってたのかな? シンコ・デ・エネロ?」

──1月5日っていうふうに言っていました

▼内藤「シンコ・デ・エネロ?」

──「January 5th」と言ってました

▼内藤「いや、ちょっと英語わかんない。スペイン語ではなんですか?」

──スペイン語は私がわからない。

▼内藤「アナウンサーでしょ? 勉強しないの? そういうとこ。これからは英語も大事かもしれない。でも、スペイン語も勉強することをテレビ朝日様におすすめいたしますよ。というわけでさ、俺、ジェイのマイク、聞き取れてないよ。あんなの聞き取れないよ。あとでモバイルサイトでチェックするわ。とりあえず、東京ドームのメインイベント、一番最後に入場することが決定したわけでさ、ちょっとワクワクしちゃうよね。メインイベントに出たことはあるよ? でも、挑戦者として出たから、一番最後の入場ではなかった。それが今回は一番最後に入場できるわけでさ、想像しただけでワクワクしちゃうよ。こういうプロレスファン気質が抜けないあたり、俺らしいでしょ? だってワクワクしちゃうんだもん。皆様、想像してみてよ。プロレスファンの皆様、想像してみてよ。東京ドーム大会の一番最後に花道を歩くんだよ? ワクワクしないわけないじゃん。まあ、東京ドーム大会のメインイベント、ワクワクします。それ以外のこと、う〜ん、今は残念ながらちょっと話せないな。なぜなら、ちょっと疲れちゃったからさ。座らなくても結構だけど、頭で考えることに関しては、今日はちょっとカンサードですわ。疲れちまいましたよ。まあ、俺、内藤だからね。オカダ、棚橋じゃないからさ。どうかわからないけど、おそらく、おそらく、明日か明後日か明々後日ぐらいには、会見があるでしょう。さすがにあるでしょ? じゃあさ、その時に話しますよ。その時にもうこれでもかっていうぐらい質問をお受けしますよ。今日はさ、ちょっと横にならせてよ。疲れちまったよ。カンサードだよ。じゃあ、明日か明後日か明々後日かその次か来週か来月か、いつか知らないけど、きっと開かれるであろう会見で、またお会いしましょう。アスタ・ルエゴ! アディオス!」

※EVILはノーコメント

【ジェイ、外道の話】
▼ジェイ「(※権利証の入ったブリーフケースを抱え、飯伏が追ってきているか後ろを気にしながら足早に引き揚げてくる。外道に向かって)まだイブシは俺を追ってきてるか?」

▼外道「大丈夫だ。俺が見張ってる」

▼ジェイ「権利証が動いたのはこれが初めてだろ。よく覚えておくんだな。もっとお前ら記者の相手をしてやりたいところだが、今はやタイミングが悪い。(※祝杯用に用意されていたZIMAを奪い取るようにつかんで)ナイトー、カンパイ。だがイブシ、権利証はもう俺の物だ。(※飯伏がいるだろうと思われる方向に向かって叫ぶ)イブシ、ZIMAが飲みたいか? お前がG1を優勝した時のように、もう一度祝杯を上げてもいいぞ!」

▼外道「さ、もう行け、行け」


【飯伏の話】「いやあ、残念だと思ったけど、反則じゃねえか。負けてないよ。全然負けてないよ。(手を叩きながら)3カウント、ロープ、なんでレフェリーは見てないの? 俺はチェックしたから。ちゃんとチェックしてから、3カウント叩いて。俺はまだ諦めてないから」

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