11/21【新日本】ヒロムが同門BUSHIを熱闘撃破 “相棒"尊びスーパージュニア絶叫V宣言

『WORLD TAG LEAGUE 2020 & BEST OF THE SUPER Jr.27』東京・後楽園ホール(2020年11月20日)
「BEST OF THE SUPER Jr.27」公式戦　○高橋ヒロムvsBUSHI×

　ヒロムがロス・インゴ軍の同門BUSHIを熱闘撃破。頼れる相棒に「あなたがパートナーで本当によかったです」とリスペクトを示すと、「優勝するのはこの俺、高橋ヒロムだ!」と絶叫した。

　今宵は正規軍対決、CHAOS対決と同門同士によるスーパー・ジュニア公式戦が並んだが、メインイベントではヒロムとBUSHIによるロス・インゴ軍対決が組まれた。タッグパートナーでもある2人だが、シングルは初対決だった。

　ヒロムは11・18後楽園でのデスペラード戦で左ヒザを破壊され、その状態が心配されたが、序盤は負傷を感じさせないファイトを展開。互いにトペに行くと見せかけて、BUSHIはリングに寝転び、ヒロムはあぐらをかいて、どちらも手招きし、ロス・インゴらしい先制争いを披露した。

　しかし、BUSHIが低空ドロップキックでヒロムの痛めたヒザを射抜くと、流れは一変。完全にBUSHIペースに傾く。BUSHIは首へ一点集中攻撃。ジワリジワリとパートナーを追い詰めた。ヒロムはヒザの状況が思わしくなく、リング上で転倒する場面も。それでもエプロンから捨て身の場外ドロップキックを放ったり、ウラカンラナをシットダウンパワーボムで切り返したりと何度も反攻したが、主導権は奪えない。BUSHIはバッククラッカーやコードブレイカー、さらには強烈なトペスイシーダで攻めに攻めた。

　ヒロムはひらめきを発揮し、BUSHIのエムエックスをコードブレイカーで撃墜。コーナーめがけてデスバレーボムを繰り出してようやく流れを変えたかに思われたが、BUSHIはヒロムの逆襲を許さない。ブシロールを誘い水にして、低空ドロップキックでヒザを射抜いて足止め。バッククラッカー、コードブレイカー、そしてエムエックスと怒とうの大技ラッシュで仕留めにかかる。が、ヒロムが肩を上げると、マットを叩いて悔しがった。

　ならばとBUSHIはコーナー最上段からのエムエックスを狙うが、間一髪で避けたヒロムはフロントスープレックスでコーナーに叩きつける。さらに、打撃戦でも押し切ってついに勝機を掴んだ。BUSHIもブシロールでニアフォールに追い詰め、ラリアットに被弾しても即座に立ち上がって激情を爆発させたが、ヒロムは側頭部にドロップキックを突き刺して黙らせる。コーナーめがけて、さらには正調式でデスバレーボムを連発すると、最後はTIME BOMBで白熱のロス・インゴ対決を制した。

　手負いのヒロムがこれでスーパージュニア2勝目。熱闘を経て、パートナーとの絆を再確認した。「BUSHIさん、あなたが同じチームで、あなたがパートナーで本当によかったです。心から感謝します。今日、対戦が組まれて、俺が勝ったから言うんじゃないです。前から言おうと思っていたことが今日言えてよかったです」。本人を目の前にして、素直にパートナーを尊ぶと、BUSHIも拳を前に突き出してそれに応えた。

　開幕戦で勝利した際もマイクを持ったが、あえて「優勝」は口にしなかった。しかし、BUSHIとの戦いを経て、熱い気持ちに駆られたヒロムは「みんなにもまだ言ってないことがあったよな。見ているみんなにも言ってないことがあったよな。『BEST OF THE SUPER Jr.27』、優勝するのはこの俺、高橋ヒロムだ!」と絶叫。四方の客席、さらにはテレビカメラを「あなたが!」と順に指さし、「この予言の目撃者だ。残りのスーパージュニア7試合! もっと! もっと! もっと! もっと! もっと! もっと! もっと! みんなで!! 楽しもうぜ〜!!」と熱く締めくくった。

　公式戦は残り6試合。そこで「7試合」としたのは、優勝戦に出場するという決意の表れほかならない。次戦は11・23高崎でDOUKIと対戦するが、ヒロムはDOUKIを「技の高島屋」と称して挑発していた。3戦目にして全勝がいなくなり、今後も混戦が予想されるが、ヒロムは試合内容でも、話題性でも、このリーグ戦をけん引したうえで、優勝をかっさらう構えだ。

【試合後のヒロム】
▼ヒロム「イテテテ…。ガッツリ、ダメージが残ってんな。きついな、きついな。でも、これがジュニアの戦いであり、『BEST OF THE SUPER Jr.』だ。効いた。さて、お次はDOUKI(と言って、攻略本をめくってDOUKIのページを見せる)。まあ、俺が話すことあるっちゅうか、いちいち話したらきりねえ。彼が話してくれるんじゃないですか? もう試合終わって、話終わってるかもしれないけどね。いやあ、効いたな。きつい試合でしたよ。そして、その次に“技の高島屋"。おおっと、これは大変だ。いや、楽しみだよ、俺はDOUKIとやるのが。ちょっとちょっとちょっと、ダメージがあるよ? ダメージがあるよ? ダメージがあるけど、話は聞くよ。(寝転がりながら)なんか質問ある人います? 今日はちゃんと受けるから。ほら、大チャンス!」

──BUSHI選手とシングルは今までなかったが、やってみて率直にどうだった?

▼ヒロム「なんか、なんとなく見透かされてるよね。(攻略本をめくってBUSHIのページを見せながら)ほら、これにも書いてあったじゃん。ママ。この一言が全てじゃないかな。なんでも知ってるよ。俺のこと、お見通しだよ。でも、改めてやっぱりあの人がパートナーで良かったなって思ったよ。俺の心からの言葉だよ。リング上で言ったことが全て。さて、他に?」

──次のDOUKI選手となるが

▼ヒロム「はいはいはい」

──「メキシコに来た時からずっと待っていた。今回の自分のメインイベントだ」と言っていた

▼ヒロム「(質問を無視して)グゥーグゥー…。(寝たふりから急に起きて)…はい? 帰ります…(と言って、そそくさと控室へ)」

【BUSHIの話】「ああ、負けた。完全に負けた。ヒロム! ヒロム! 負けたよ。でもな、お前、最高だよ」