プロレス・格闘技の情報満載!全日本・ノア公式モバイルサイト

12/21【新日本】タイガーが10ヵ月ぶりに復帰「厳しいタイガーマスクでいきたい」

『Road to TOKYO DOME』東京・後楽園ホール(2020年12月21日)
○小島聡&タイガーマスク&真壁刀義vs上村優也&ゲイブリエル・キッド&辻陽太×

 タイガーマスクが10ヵ月ぶり復帰。小島をアシストして復帰戦で勝利を飾ると、目標として来年のスーパージュニア出場を掲げ、「厳しいタイガーマスクでいきたいと思います」と意気込んだ。

 タイガーが試合に出場するのは2・26沖縄大会以来、実に10ヵ月ぶり。大腸憩室炎穿孔(けいしつえんせんこう)のために4月に手術を行い、コロナ禍による自粛期間後も欠場を続けていた。

 真壁&小島と組んで、辻&上村&キッドのヤングライオントリオと対戦。先発は真壁に譲ったものの、2番手でリングに上がると、キッドとチョップ合戦を展開する。キッドのショルダータックルに吹き飛ばされ、エルボーに被弾したものの、串刺し攻撃をソバットで迎撃すると、ミドルキック連射でキッチリとお返しし、欠場前と変わらぬ動きを披露した。

 その後、小島が奮闘。ヤングライオントリオも数的有利をキープしつつ、連続攻撃で巻き返したものの、タイガーが好フォローを見せる。カットに飛び込むと、タイガードライバーでキッドを叩きつけ、戦線離脱に追い込んだ。その直後に小島がコジコジカッターを辻に見舞って逆転。辻もスピアー、ブレーンバスターで抵抗を見せたものの、ロープに飛んだところで、小島がカウンターのラリアットをぶち込み、3カウントを奪取した。

 小島をアシストして勝利を呼び込んだタイガーは、ひとりリングに残ると、四方の客席に深々と礼。タイガーのテーマ曲が流れると、場内は手拍子で復帰を祝福した。

 「本当につらかったです。プロレスの人生でこれだけ欠場したのは初めてだったし、言ってはないんだけどね、今だから言える話なんだけど、正直、復帰までは1年から1年半ということを最初に言われて。『プロレス(をやること)はもう厳しい』と言われました」と選手生命にかかわる大病だったことを明かしたタイガー。それでも不屈の闘志で立ち上がり、「回復力が物凄く早かったと、その先生が執刀した中で初めてだと。これだけ早く回復する人はいないっていうことを言われて」と執刀医が驚くほどの回復力を見せ、再びリングに帰ってきた。

 「やっぱりこの新日本プロレスに戻ってこれて嬉しいし、新日本プロレスの仲間と試合ができる、こんな嬉しいことはないです」と喜びをあらわにしたタイガーだったが、欠場期間中に行われたスーパージュニアに出場できなかったことには悔いがあるようで、「次の『BEST OF THE SUPER Jr.』はコロナがどうなるか分からないけれども、そこを目指して、まあまた、厳しいタイガーマスクでいきたいと思っています」と目標を掲げた。

 ライガーが引退した今、タイガーが新日本正規軍のジュニアで一番のベテラン。若い選手にジュニアの伝統と厳しさを伝えるべく、今後も最前線で戦っていく。

【タイガーの話】「ありがとうございました(と深々と頭を下げる)。本当に、つらかったです。プロレスの人生でこれだけ欠場したのは初めてだったし、言ってはないんだけどね、今だから言える話なんだけど、正直、復帰までは1年から1年半ということを最初言われて。『プロレス(をやること)はもう難しい』と言われました。ただ、回復力がものすごく早かったと、その先生が執刀した中で初めてだと。これだけ早く回復する人はいないっていうことを言われて。で、やっと12月、ここまで来ましたけど、復帰することができました。ホントにつらかったですね。みんなコロナの中で無観客、そして少しずつのお客さんですけど試合をしてる中で、自分は……仕方がないです。仕方がない、これはホントに。(病気に)なりたくてなったわけじゃないし、仕方がないから。でも、一切試合も見てなかったんです、ホント。やはり見たらやりたくなるし、その分、無理もするだろうし。とにかく先生には『無理をしないでほしい』と、そればっかりを言われてまして。本当に毎日道場……これほど道場に行ったのは初めてじゃないかなと。日曜日以外はずっと行ってました。あとはもう、家でのリハビリ、病院でのリハビリ。それの毎日でした。でも、本っ当にファンの方が温かくて、本当にもう『完治するまでゆっくり休んでほしい』、そういう言葉をもらって、そして今回、復帰が決まったときはもう、本当にファンの方が喜んでくれて、涙が出ました、正直。もちろん選手のみんなも、いつも道場で会えば『大丈夫ですか?』って声をかけてくれて。『ゆっくりでいいから頑張ってください』っていつも言ってくれて。ホントに選手みんな、ありがたいです。あとは家族ですね。毎日、家にいるわけですよ、僕なんか普通の家庭とは違うけど、毎日家にいる。それでもウチの嫁さん、子供は文句一つ言わず『頑張って』といつも言ってくれて。僕がここまで復帰できたのはホントに皆さんの力だと思ってます。本当にありがたいです。そして、やっぱりこの新日本プロレスに戻ってこれてうれしいし、新日本プロレスの仲間と試合ができる、こんなうれしいことはないです。そしてなおかつ、グッズでね、原辰徳監督とのコラボできて、これも最高ですね。原監督も復帰に華を添えてくれたというかね、ありがたいです、読売ジャイアンツ。これから、あと僕は23日に試合ですけど、徐々に徐々に上げて、今年『BEST OF THE SUPER Jr』に出られなかった。悔しかったですけど、次の『BEST OFTHE SUPER Jr』はコロナでどうなるか分からないけれども、そこを目指して、まぁまた、“厳しいタイガーマスク"でいきたいと思ってます。ありがとうございました、ホントに」

【真壁の話】「やっぱ新弟子いいなぁ。道場生はよぉ。えぇ!? ヤングライオン、勢いいいじゃねぇか! そうでなくちゃいけねぇし、それがなかったらヤングライオン、何の意味もねぇ。最高だな。気分は最高だよ。いいんじゃない? タイガーも復帰したことだし、それに小島がいて、アイツらにはちょっと高けぇ壁かもしれねぇけど、いいんじゃないの? あの勢いで来ないと。正直言わせてもらえば、アイツらの勢いの源は何だ?って、いつも疑問に思う。上の人間をよぉ、食い散らかして這い上がるってことだ。それでいいよな。言いてぇことはそれだけだ。いつ来ても、ぶっ潰してやる。それだけだ!」

【小島の話】「タイガーマスク復帰、おめでとうございます。やっぱり同年代の選手だからさ、いろんな意味で、長期欠場して、復帰して、そういう気持ち、自分の中でもよく、いろんな気持ちが分かるから、やっぱりいろんな意味でライバルだけどさ、ジュニア、ヘビーって分かれてるかもしれねぇけど、新日本プロレスで戦うライバルには変わりないから。そのへんは頭に入れて、タイガーマスクとまた間接的にライバルとして戦っていこうと思います。そして、年内最後、小島聡、無事、気持ちよく戦い終えました。いろんなことがあったけど、終わってみればそれも全て笑って。それが、俺が今までやってきたプロレス人生だから。どんなことがあったって、どんな苦難があったって、笑って元気よく、また明日、突っ走っていく、そういうプロレスラーでいたいと思います! ありがとうございました!」

【キッドの話】「2大レスラー、タイガーマスクとマカベの復帰戦だ。マカベ、忘れないでくれ。俺はまだあなたに借りを返していない。でも今日、俺が話したいのはそのことじゃない。タイガーマスクは9ヶ月、真壁は4ヶ月リングを離れていた。その間、マカベは映画を撮影していたらしい。繰り返し言うが、俺たちヤングライオンで東京ドームのオープニングマッチをやらせてくれ。俺たちは今年休むことなく一生懸命やってきた。試合に出ていない時だって常に稽古を重ねてきた。俺たちにチャンスをくれ。(相手は)誰だっていい。やってやる。ドームで試合をさせてくれ!」

【辻の話】「東京ドームの、第1試合。俺が今、目指してるのは、そこだけだ」

【上村の話】「タイガーさんが今日復帰されて、去年、タイガーさんと一緒に『SUPER Jr TAG LEAGUE』に出ましたけど、それでタイガーさんとのタッグが終わりだとは思ってないんで。僕がジュニアでいる限り、またタッグを組んでIWGPジュニアタッグに挑戦するぐらいまで、また僕も頑張って、タイガーさんも調子を取り戻して。それができたら、以前組んだ甲斐があったんじゃないかなと思います。あと、ずっと言ってるんですけど、鈴木選手。東京ドームでも、鈴木さんも、俺の名前もまだありませんし、別に待ってたって誰も組んでくれないっすよ。僕は鈴木さんとシングルマッチ組まれるように、そして、彼を本気にさせて振り向かせるように、これからやっていこうと思います。ありがとうございました」

プロ格 情報局