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12/23【新日本】ドームへ“冷酷・棚橋"降臨、オーカーンをイス殴打 EMPIRE狩りでオカダと握手

『Road to TOKYO DOME』東京・後楽園ホール(2020年12月23日)
○ジェフ・コブ&ウィル・オスプレイ&グレート-O-カーンvsオカダ・カズチカ&棚橋弘至&本間朋晃×

 棚橋がオーカーンをイスでめった打ちにして報復。“冷酷・棚橋"を降臨させた逸材はオカダと必勝を誓い合うように握手を交わし、2021年へ向けて「頼りになる棚橋」復活も予告してみせた。

 1・4東京ドームで対決するオカダとオスプレイ、棚橋とオーカーンのダブル前哨戦が年内最終興行で組まれた。12・21後楽園大会における同一カードではオーカーンがイス攻撃で棚橋を、オスプレイがヒドゥンブレイドでオカダをダブルKOに葬った。オカダ&棚橋はドーム前に一矢報いておきたいところだった。

 しかも棚橋はオーカーンのイス攻撃などによって左足を狙い撃ちされてきて手負いの状態。それでも左張り手3連打でオーカーンにヒザをつかせ、お返しとばかりに低空ドロップキックで左ヒザを射抜いた。オーカーンがモンゴリアンチョップを繰り出しても張り手で食い止め、馬乗りになってエルボーを連打。珍しい喧嘩腰の一面も見せた。

 だが、オーカーンにヒザ十字固めやヒザ固めで左足を絞め上げられて苦もん。オスプレイにはニークラッシャーで痛めつけられ、オーカーンにエルボーを連発してもモンゴリアンチョップ連打で返り討ちにされてしまう。「靴を舐めろ」と迫られたが、当然応じるはずがなく、ドラゴンスクリューでやり返した。

 混戦模様となった終盤にはオスプレイをドロップキックで蹴散らしたオカダに続き、オーカーンをスリングブレイドで撃退。大きな拍手を起こしたが、最後はオーカーンのフロントハイキック、オスプレイのローリングエルボー、コブのアスレチックプレックスの波状攻撃を浴びた本間がコブのツアー・オブ・ジ・アイランドに沈んで敗戦に終わった。

 試合後、EMPIREに捕まった棚橋がオーカーンがイス攻撃の餌食となりかけたが、オカダが救出に飛び込んだ。オスプレイがオスカッターを狙ってもマネークリップで切り返したが、オーカーンとコブに鎮圧されると、オスプレイのローリングエルボーを被弾して大の字となった。そして、オーカーンが「ひれ伏せ、愚民ども! 何度立ち向かってこようが、帝国の進撃は止まらぬ! これが、これこそがウィル・オスプレイ、ビー・プレストリー、ジェフ・コブ、グレート-O-カーン……」と演説をぶったその時、逸材が待ったをかけた。

 オーカーンの背後から迫った棚橋はイス攻撃をお見舞い。うつ伏せに倒れたオーカーンの背中にイスを何度も振り下ろした。セコンド勢に止められると、逸材は不敵な笑み。場内から手拍子による棚橋コールが発生する中、ドームでの必勝を誓い合うようにオカダと握手を交わした。

 オーカーンに一矢報いた棚橋だが、バックステージでは「凄く冷たい気持ち。別に俺はイスで人をぶん殴るためにプロレスラーになったわけじゃない。物で人を殴るっていうのは史上最悪の気分だね」と複雑な表情を浮かべた。それでも“冷酷・棚橋"が降臨したことで「厳しい先輩」を体現し、オーカーンに肉体的にも精神的にもダメージを与えたのは間違いない。

 あとは1・4ドームでの一騎打ちを迎えるのみ。「一年の計は東京ドームにあり」と言い切った逸材は「2021年、自分で下げてしまった期待感を上げていくために、オーカーンにさらっと勝って、逆境、困難、そういった時に頼りになる棚橋が2021年は帰ってきますよ」と宣言してみせた。新日本侵略を進めるオーカーンの首を手土産に、棚橋は2021年に復権へと乗り出す。

【オスプレイの話】「クソ! 今日は俺たち“THE EMPIRE"が主役のはずだったのに。オスプレイとTHE EMPIREによる新時代はまだ始まったばかりだ。世界を見渡すとウィル・オスプレイの真似事をしてるレスラーばっかりだ。でも誰一人として世界のトップに立てるだけの素質が備わっていない。これからはもう"ジ・アサシン"ではなく、“ジ・コモンウェルス・キングピン"と呼んでくれ。シンニホンは俺なしで成功できない。俺が嫌いだとしても、お前らに何ができるって言うんだ」

【コブの話】「タナハシ、いつか必ずこの落とし前をつけてやる。でも今は…シンゴ、記者会見で俺は喋り過ぎだって言っただろ? じゃあお前が俺を黙らせてみたらどうだ? お前がチャンピオンでいられる時間は刻一刻と終わりに近づいている」

※オーカーンは肩を担がれコメントブースに来ると無言のまま控室へ


【オカダの話】「ま、今日はエースが持っていってしまったのかなと思います。まあ歓声は出せなくても棚橋弘至という人間があんだけ怒った姿を見て、なんだろうな、拍手の中にも、お客さんの拍手の中にも気持ちがこもっていたというか。そういう、やっぱり拍手1つとってもお客さんには伝わると、お客さんじゃない俺らには伝わるし、また、東京ドーム大会、あの拍手を聞いてちょっと妬いちゃいましたね。そして、まあ今日会見でもオスプレイが俺の肩、背負ってるもの、オスプレイがこれから背負っていく? まだまだだな。やっぱりさ、プロレス界、俺がどんどんどんどん面白くしていかなきゃ。なぜならいろんなもの、今まで誰も背負ったことないものをたくさん俺は背負ってるから。1・4、まあ5日は試合ないんで、1・4誰に注目? オカダ・カズチカに注目、俺が全てを持ってくよ」

【棚橋の話】「凄く冷たい気持ち。自分でもこんなに何か冷たい気持ちになるんだなって。別に俺はイスで人をぶん殴るためにプロレスラーになったわけじゃないし。苦しかったね。2020年を、ただ気持ちよく終わりたかっただけなんだけど。ああ……ああ……物でさ、人を殴るっていうのは史上最悪の気分だね。一年の計は東京ドームにあり。レスラーはみんなそう思ってるから。2021年、自分で下げてしまった期待感を上げていくために、オーカーンにさらっと勝って、逆境、困難、そういった時に頼りになる棚橋が2021年は帰ってきますよ」

※本間はノーコメント

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