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12/29【NOAH/杉浦軍】杉浦が記念試合で45分サバイバル戦 「感謝」と「通過点」強調の20周年

『杉浦軍興行 犬ども全員集合!2 〜杉浦貴デビュー20周年記念大会〜』東京・後楽園ホール(2020年12月29日)
杉浦貴20th記念試合〜SHOWDOWN〜杉浦軍vs金剛 7vs7イリミネーションマッチ

 杉浦貴デビュー20周年記念試合がノア年内最終興行となる後楽園大会で行われ、金剛との“7対7イリミネーションマッチ"を45分に渡って戦い抜いた杉浦が決勝打。自らの節目を勝利で飾った杉浦は「感謝」と「通過点」を強調した。

 2000年のデビューから今月23日で20周年。“ノア一筋"で屋台骨を支え続けた杉浦のデビュー20周年記念試合が、ノア年内最後の試合となる“杉浦軍興行"メインイベントで行われた。

 桜庭やカシン、新加入の村上、『QUINTET』から友情参戦となった中村ら豪華メンバーから、最敬礼でロープを広げられてリングイン。反骨集団『金剛』フルメンバー7人とイリミネーション戦で激突し、のっけから14人が場外で入り乱れる乱戦模様となったものの、それぞれが持ち味を発揮しながら一人、また一人と脱落していった。

 注目の新加入・村上は金剛リーダーの拳王と火花。真っ向からのメンチの切り合いを展開しつつ、パンチと掌打を交錯させたものの、結果的には拳王に場外へと追いやられてた村上が、オーバーザートップロープで失格となった。

 そのまま終盤にかけては金剛が攻勢。最後の3人にまで残ったのは杉浦と、北宮&征矢だった。

 数的不利となった杉浦だったが、征矢を奇策フランケンシュタイナーで丸め込んで北宮との“タイマン勝負"に持ち込む。すでに試合時間は40分に迫っていたが、両者ともにガス欠を感じさせない真っ向からのショルダータックル合戦を延々と繰り返し、場内も熱を帯びた。

 さらには猛烈な打撃戦に発展したものの、北宮がゴツン!と頭突きを一撃。放った北宮の額がパックリと割れるほどの強烈さだった。“赤鬼"と化した北宮は、杉浦の反撃にも身を震わせながら立ち上がり、猛烈なラリアットなどで攻勢に出ると、必殺のサイトースープレックスで仕留めにかかった。

 だが、体を反転させて押しつぶした杉浦は、キチンシンク、ラリアットの連続攻撃で反撃開始。観客も手拍子で背中を押す。投げ捨てジャーマンを浴びても、北宮はむっくりと立ち上がるタフガイっぷりを発揮したが、杉浦は左右のエルボー連打で鬼の前進だ。なおも絶叫して立ち上がる北宮の顔面にヒザを入れるや、ランニングニーバットも連発。最後はオリンピック予選スラムで弧を描き、一人残りの決勝打となる3カウントをつかんだ。

 記念試合でも45分を超えるサバイバル戦。流血ありの激闘を制して“杉浦らしく"節目の一戦を制した主役は、明るくマイクを握って杉浦軍の面々をリング上に呼び出した。

 …が、カシンの姿のみ見当たらず。「ひとり本当に帰ったみたいなんでごめんなさい」と謝罪して場内の笑いを誘った杉浦は、「みんな、今日はノアの最後の大会ですし、杉浦軍興行、杉浦貴の20周年に集まってくれて本当にありがとう。29歳で公務員辞めて、ワガママでこの世界に入って、ノアで20年やってきて。今日、ノアのリングで、この20年をみんなの前で迎えられたのを本当にうれしく思います。本当にありがとうございます」と感謝し、場内も大拍手に包まれた。

 「そして、今日突然なんですけど、僕はこの日を持ってプロレスを…プロレスを………引退することはないですが、来年もまた杉浦軍、ノア、杉浦貴をよろしくお願いします」と“らしい"杉浦節で再び場内を笑顔に染めながら大会を締めくくった。

 とはいえ、バックステージでは「そんな20周年っていう感傷に浸ることはないし、通過点なんで。普通に20年目だろうが、21年目だろうが、いつも通りやるだけなんで」と強調。50歳を迎えても、いまだ全盛期を知らない男は、「まずベルトですね。またシングルのGHCのベルトを狙いにいって。軍団としてはベルト総取り」と2021年ますますの躍進を見据えた。

【試合後の杉浦】
――20周年記念試合はどうだった?

▼杉浦「いやまあ、あんなんじゃないですか? 僕はなんかそんな20周年っていう感傷に浸ることはないし、通過点なんで。普通に20年目だろうが、21年目だろうが、いつも通りやるだけなんで。あんまりそういった気持ちはないですね。ただ、こういうABEMAで大会をやってくれたのは感謝しますし、集まってくれたみんなにも感謝します」

――今日また杉浦軍のメンバーが増えて、勢力拡大したが?

▼杉浦「中村選手いいですよね。非常に見ててアグレッシブでいいですね。嬉しいですよ。村上選手はああいう相変わらずで。でも、うちに馴染んでいってね。個性はそのまま残して、うちに馴染んでいけば」

――改めて21年目はどんな年にしたい?

▼杉浦「まずベルトですね。またシングルのGHCのベルトを狙いにいって。軍団としてはベルト総取り。そのぐらいの勢いがほしいですね」

――タフな試合になったが、これから忘年会?

▼杉浦「はい。どうなるんですかね? それが僕は心配で。忘年会あるのに、誰かひとり帰りましたね。どうなんですかね?」

――最後まで予測不能になりそう?

▼杉浦「そうでしょうね、ずっと」

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