1/4【新日本/東京ドーム】アイアンフィンガー強奪でGODがIWGPタッグ7度目戴冠 テンコジ抜いて最多戴冠記録を更新

『バルサン Presents WRESTLE KINGDOM 15 in 東京ドーム』東京ドーム(2021年1月4日)
IWGPタッグ選手権試合　○タンガ・ロア&タマ・トンガvsザック・セイバーJr.&タイチ×

　GODが強奪したアイアンフィンガーを武器にタイチから無法勝利。11ヶ月ぶり7度目となるIWGPタッグ王座戴冠に成功し、天山広吉&小島聡組を抜いて最多戴冠記録を樹立した。

　悲願のワールドタッグリーグ制覇を成し遂げた“GOD"トンガ&ロアが新春のドーム大会でIWGPタッグ王者・タイチ&ザックに挑戦。タッグリーグ公式戦ではGODが勝利し、年末の前哨戦でもセコンドの邪道に介入させて勢いを見せつけていたが、ドーム決戦でも猛威は止まらなかった。

　前哨戦での狼藉に怒りを募らせていたタイチは飯塚高史から受け継いだアイアン・フィンガー・フロム・ヘル投入を予告していたが、のっけから両手で首を掴んでのチョーク攻撃を多用して主導権。ザックも各種関節技に捕獲し、トンガを代わる代わるに痛めつけた。

　しかし、タイチがセコンドの邪道に気を取られたところでGODがスキを突き、流れを強奪。抜群のチームワークでタイチをいたぶる。トンガはお返しとばかりにチョーク攻撃を連発。ならばとザックがスピードとテクニックを駆使して巻き返したものの、GODは2人がかり鎮圧し、トンガのリバースガンスタンもさく裂。流れを渡さない。

　GODの猛威は収まらず、ザックにはショルダースルー式合体パワーボムを決めると、慌ててリングに入ったタイチも合体トンガンツイストで返り討ちに。邪道の指示を受けて、一気にスーパーパワーボムを狙う。

　だが、ザックはコーナー上でロアをフロントネックロックに捕獲。タイチもトンガを聖帝十字陵で絞め上げて逆襲に転じる。ザックが雪崩式ブレーンバスターの構えに入ると、タイチがそのザックをパワーボムで投げて合体技が完成。豪快な一撃でチャンスを掴んだ。フラストレーションを爆発させたタイチはGODにアックスボンバーを乱れ打つ。4選手入り乱れての混戦となっても、タイチは試合権のあるロアにジャンピングハイキックをぶち込むと、ラリアットで何度も正面衝突した。

　攻撃を止めない王者組は代わる代わるに次々と重たい蹴りを放つと、ザックメフィストを狙うが、トンガがガンスタンでザックを戦線離脱に追い込む。勝負を捨てないタイチはハイキックでトンガを排除し、ロアの延髄斬りを絶叫とともに受け止め、デンジャラスバックドロップでぶん投げる。竹刀を持って邪道が乱入しても急所蹴りで返り討ちにした。

　が、このスキにトンガがアイアンフィンガーを強奪して、タイチの喉元に一撃。不意を突かれたタイチをロアがエイプシットでマットに突き刺してあっと言う間に3カウントを奪取した。

　タッグ頂上決戦を制したGODが11ヶ月ぶり7度目の戴冠。天山広吉&小島聡組と並んでいた最多戴冠記録を更新した。アイアンフィンガーをそのまま奪い取り、高笑いを決めたGODだった。

【試合後のトンガ&ロア】
▼トンガ「(先に入ってきた邪道とハグをして)やったぞー! (邪道に向かって)I love you!」

▼ロア「(邪道に向かって)I love you too!」

──史上最多の戴冠回数となったわけですけど、試合を振り返って、今ベルトを手にして、どんなお気持ちですか?

▼ロア「やってやったぞ! タッグのツアーが始まった時に俺は世界に向けて言ったんだ。俺たちは今、使命に向けて進んでいるんだ、と。その使命とは何か? 一つは今年のタッグリーグで優勝すること。これは達成した。チェック! そしてトーキョードームに来て、元々俺たちのものであるはずのこのタイトルを獲り返す。これも達成した。チェック! IWGPヘビー級のタッグ王座は俺たちのものなんだ。これ以上、俺は何を言うべきか? 自分たちがここまで今年、何を乗り越えてきたかということもお前たちは理解しなければいけないだろう。俺たちが何を乗り越えたか? それは世界中で起こっているこのパンデミック。また、タッグリーグでは9つのタッグチームと戦い、そこを勝ち抜いてのトーキョードームであるということだ。そして、今日、ザックとタイチをこの場で倒して、7回目のヘビー級タッグのチャンピオンの座に就くことができた。もし、俺たちのことを最強と呼ばないのなら、何が最強なのか説明してほしい」

▼トンガ「俺が自分の兄弟に声をかけ、ゲリラズ・オブ・デスティニーを結成したのが2016年。そしてここまでの4年間は戦いばかり。それもつらい戦いばかりだった。山あり谷あり。それも激しいものだった。ヘビー級のタッグのチャンピオンになったとはいえ、なかなか『WORLD TAG LEAGUE』で勝つことができなかった。しかし、この1年は自分たちの強さをさらに証明することができた1年だったと思う。そして、この『WRESTLE KINGDOM』で、俺たちを押さえられると思ったか? それは大間違いだ。俺たちは進むべき道を進むのみ。絶対に諦めないし、歩みも止めない。俺たちが倒れるところを見ることは、お前たちはないのだろう。もし倒れるところを見たいのだったら、完全に息の根を止めてみるがいい。そうでないならば、必ずカムバックしてみせるんだ。そして、俺を怒らせないほうがいい。なぜなら、俺を一度怒らせれば、手がつけられない状態になるのはお前たちもわかっていることだろう。しかしながら、ここ10年はとても長い道のりだった。ついにトーキョードームで初勝利を上げることができた。ゲリラズ・オブ・デスティニーの略、G.o.D。そのまま読めばゴッド、神だ。それが俺たちなんだ。7回目のIWGPヘビー級タッグのチャンピオン。史上最多の記録を打ち立てることができた。間違いなく俺たちは最強だろう」

※とロアと邪道と一緒にToo Sweetを決めて抱擁。その後、3人でZIMAで乾杯をしながら写真撮影に応じてから退場)」