1/5【新日本】鷹木がNEVER死守 コブとの壮絶スープレックス合戦制す

『バルサン Presents WRESTLE KINGDOM 15 in 東京ドーム』東京ドーム(2021年1月5日)
NEVER無差別級選手権試合 ○鷹木信悟vsジェフ・コブ×

　鷹木がコブとのスープレックス合戦を制し、NEVER王座を死守した。

　昨年末のワールドタッグリーグ公式戦でTHE EMPIRE入りしたばかりのコブにピンフォール負けを喫した鷹木。NEVER王座戦が正式決定後、唯一の前哨戦となった12・22後楽園でもツアー・オブ・ジ・アイランドでKOされる屈辱を味わった。鷹木はG1でもコブに敗れており、一度も勝ったことのない言わば天敵。それでも鷹木はあえて相手の土俵に上がってスープレックス合戦を繰り広げた。

　のっけから激しい肉弾戦で幕開け。コブが場外フロントスープレックスを皮切りに腰攻めに出るが、鷹木もバックドロップで反撃。断崖式BTボムを狙われて慌てたものの、奥の手トペコンヒーロで決死のダイブを決めると、気迫全開で攻め立てた。

　コブも驚異のパワーを発揮し、アスレチックプレックス、ロコモーション式サイドスープレックス、BTボムと投げまくる。ここから壮絶なスープレックス合戦に。鷹木もブレーンバスターやジャーマンで呼応する。互いに水車落としを決めて競り合うと、試合はさらにヒートアップ。真っ向からエルボーを打ち合い、コブのジャーマン、鷹木のパンピングボンバーも火を吹いた。勢い余って場外に転落しながらもリングアウト寸前で滑り込んだ鷹木だったが、そこを奇襲したコブはジャンピングパイルドライバーで突き刺した。

　追い込まれた鷹木だったが、ここで左ヒザ攻めを仕掛けたことが勝敗の分かれ目となる。ヒザ裏へのスライディングエルボーやドラゴンスクリューで一点集中攻撃。そのうえでMADE IN JAPANやパンピングボンバーで畳みかけた。真っ向から受け止めたコブが必殺のツアー・オブ・ジ・アイランドを繰り出したものの、ヒザのダメージからすぐさまフォールにはいけず、鷹木は九死に一生を得た。

　その後もコブはしつこくツアー・オブ・ジ・アイランドを狙っていくが、鷹木はなりふり構わず髪の毛を引っ張り、さらにはカウンターのパンピングボンバーを放ってなんとか阻止。ラリアットの相打ちが続いても鷹木は止まらず、ノーモーション頭突きから強引に背後にぶん投げると、ロープを往復して、こん身のパンピングボンバーを一閃。1回転して吹き飛んだコブにラスト・オブ・ザ・ドラゴンでダメ押しし、鷹木が勝利した。

　まさに“スープレックスパーティー"を制してNEVER王座を死守した鷹木は「2021年としては最高のスタートだな。最高だよ。気分は最悪だけど、ダメージで気分は最悪だけど、だけどやっぱ最高のスタートだな。だが、今日の試合は2020年、昨年さんざんジェフにやられてきた、それを一つ返したに過ぎない。2020年の総決算だ」と疲労困ぱいになりながらも満足げ。それでも早くも次なる動きを模索しているようで、「2021年が始まるのは明日からだ。明日からだ。明日からも、おい! ランペイジドラゴンの如く暴れ狂うからよ。新日本プロレス! 明日はもちろん俺は出るぜ。おもしろいカード! 刺激的なカード! 用意しておくんだな」と明日(6日)のTDCホール大会出場をアピールしていた。

【鷹木の話】「(コメントブースの段に上がったものの、ダメージのためか、一度ヒザをついてしまう。それからイスに座り)2021年としては最高のスタートだな。最高だよ。気分は最悪だけど、ダメージで気分は最悪だけど、だけどやっぱ最高のスタートだな。だが、今日の試合は2020年、昨年さんざんジェフにやられてきた、それを一つ返したに過ぎない。2020年の総決算だ。ジェフとも終わりじゃねえだろう。リング上で言ってやったよ。『試合に勝ったのに勝負に負けたような気分だ。プリーズ・ワンモアタイム!』って。もちろんシカトされたけどな。まあ何が勝因かわからんが、一つ一番奮起する刺激になったのは、もちろんジェフに対しても完全にスイッチ入ってた。アドレナリンもモチベーションも最高潮だった。だけどよ、今日に集中してたんだが、昨日のドームの試合見たよ。メインの内藤vs飯伏。あのシチュエーション、最高じゃねえか。様々な感情があるが、あいつらには様々な感情があるが、一つはとんでもなくいい刺激をもらったよ。だから今日は、何がなんでも、俺もやるしかないと思っていた。さっき言ったように今日の試合は2020年の総決算だと思っている。改めて2021年が始まるのは明日からだ。明日からだ。明日からも、おい! ランペイジドラゴンの如く暴れ狂うからよ。新日本プロレス! 明日はもちろん俺は出るぜ。おもしろいカード! 刺激的なカード! 用意しておくんだな。俺の言いたいことは……以上だ(と言って引き上げる時、再び床に片ヒザをついてしまうが、『オッシャ!』と気合いを入れて立ち上がり退場)」

※コブはノーコメント