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1/19【新日本】鷹木が魂の咆哮「プロレスラーは戦うしかねえんだよ!」 NEVER戦へ棚橋の“愛"糾弾

『Road to THE NEW BEGINNING』東京・後楽園ホール(2021年1月19日)
○鷹木信悟&高橋ヒロム&BUSHIvs棚橋弘至&SHO&マスター・ワト×

 鷹木が緊急事態宣言下で空席の目立つ後楽園で「プロレスラーは戦うしかねえんだよ!」と魂の咆哮。NEVER戦に向けて、前日の大会で“愛"を叫んだ棚橋を「お前からNEVERに対して、そして俺に対しての思いがこれっぽっちも感じねえ」と糾弾した。

 後楽園3連戦最終日のメインは前日に続き、1・30名古屋大会のNEVER王座戦「(王者)鷹木vs棚橋(挑戦者)」の前哨戦となった。前夜は勝利した棚橋がコロナ禍による緊急事態宣言の影響から空席が目立つプロレスの聖地で“愛"と“悔しさ"を叫び、感極まった表情で「ネバーギブアップ」を宣言したが、今宵は鷹木がまた違った形で己の思いをぶち上げた。

 鷹木はヒロム&BUSHIと、棚橋はSHO&ワトとそれぞれ組んで対戦。のっけからノリノリの棚橋はワトとのダブルドロップキックを披露すると、ヒロムをコブラツイストに固めつつ、鷹木に見せつけるようにエアギターをかき鳴らした。しかし、控えに回ると、鷹木が執ように奇襲を仕掛けて場外戦へ。鉄柵や鉄柱に投げつけて痛めつけた。

 その後、2・10広島大会でIWGPジュニア戦を控えるヒロムとSHO、スペシャルシングルマッチが組まれているBUSHIとワトが気迫のこもったファイトを展開。観客数の規制や20時以降の外出自粛要請の影響で、昨日に続いて今大会も空席が目立つ“緊急事態"となったが、何度も場内を沸かした。

 さらに、場内をヒートアップさせたのが鷹木と棚橋の真っ向勝負だ。棚橋が鷹木のパンピングボンバーをことごとく回避し、エルボーを連打するとドラゴンスクリューを仕掛ける。が、これを空転させた鷹木は大胆にも逸材の得意技を連発。ドラゴンスクリューからテキサスクローバーホールドの構えに。なんとか阻止した棚橋はこん身のビンタからスリングブレイドを狙ったものの、読んだ鷹木は高速バックドロップでぶん投げる。それでも執念で立ち上がった棚橋が今度こそスリングブレイドを決めて、両者大の字になった。

 ここでワトがタッチをもらうと、SHOと合体して鷹木を攻め立てるが、動じないNEVER王者は両腕ラリアットで返り討ちに。両軍入り乱れての混戦になっても、棚橋をパンピングボンバーでねじ伏せた。ワトも変則的な丸め込みを連発して粘りを発揮したものの、旋風脚狙いをキャッチした鷹木は「棚橋見とけ」と絶叫し、そのまま強引にラスト・オブ・ザ・ドラゴンに持ち込んで試合を制した。

 圧巻の勝利を挙げてNEVER王座防衛に弾みをつけた鷹木は、リングを去ろうとする棚橋を呼び止めた。そして、「棚橋さんよ、やっぱり俺はお前のことが気にくわねえ。なぜだかわかるか? 答えは簡単だ。お前からNEVERに対して、そして俺に対しての思いがこれっぽっちも感じねえんだよ!」と逸材を真っ向から批判。「中途半端な思いでNEVERをやるんだったら、二度とタイトルマッチができないような体にしてやるからな。棚橋、棚橋、逸材ともあろう男が再起を懸ける? 小さいこと言ってんじゃねえよ、棚橋。お前だったら、このNEVER戦、進退を懸けるつもりで挑んでこい。1・30愛知、楽しみにしてるぞ」とNEVERのベルトに挑む覚悟を問う。それを聞いた棚橋は無言で頷いて去っていった。

 鷹木は観客に視線を移すと、「よし、後楽園! 何だよ、拍手が少ねえよ。まあ、それも仕方ねえな。こんな状況じゃよ。だが、俺は棚橋みたいに陰気臭えことは言わねえからな」と前夜の棚橋とは違う形で魂の咆哮を見せた。

 「どんな状況であろうと、俺たちは戦うしかねえんだよ。確かに俺もプロレス17年目だが、客入れての後楽園でこんな少ないところで試合するのは初めてだよ。だがよ、客が少なかろうが、観に来ている客がいる。配信を見ているファンがいる。そして、対戦相手がいる。だったら、プロレスラーは戦うしかねえんだよ!」。そう思いの丈を叫ぶと、後楽園ホールは大きな拍手に包まれた。最後に鷹木は「1・30愛知、暴れ龍の如くとことん暴れ狂って、このNEVERを必ず守り抜いてみせるからな。俺の言いたいことはだ、以上だ」とNEVER王座死守を誓って、見事に後楽園大会を締めくくってみせた。

 棚橋とはまた違った形でプロレスラーのプライドを言葉にした鷹木。バックステージでは「棚橋もよ、昨日もな、試合後見てたよ。あれだけ愛を叫んでるが、やっぱり偽りなんじゃないか? 俺はな、前にも言ったけど、八方美人は嫌いなんだよ、棚橋弘至。じゃあ、このNEVERに対しての愛情、真心はどこにあるんだ? お前があるのは真心じゃねぇよ。下心だよ、棚橋」と逸材の“愛"を糾弾し、「NEVERに恋してるぐらいじゃ、獲れないぜ。NEVERに対して真心があるのは、俺だけだ」と“愛し方の違い"を強調した。

 図らずも空席が目立つ聖地での熱いアピールによって、その考え方の違いがあらわになった鷹木と棚橋。果たしてどちらの思いが勝るのか。その結果は1・30名古屋のリングで出る。

【鷹木の話】「まぁ言いたいことはリング上ですべて言ったんで、ひとつだけ。ひとつだけ。棚橋もよ、昨日もな、試合後見てたよ。あれだけ愛を叫んでるが、やっぱり偽りなんじゃないか? 俺はな、前にも言ったけど、八方美人は嫌いなんだよ、棚橋弘至。じゃあ、このNEVERに対しての愛情、真心はどこにあるんだ? お前があるのは真心じゃねぇよ。下心だよ、棚橋。NEVERに恋してるぐらいじゃ、獲れないぜ。NEVERに対して真心があるのは、俺だけだ。以上、ひとつだけだ」

【ヒロムの話】「こんなにも、こんなにも、こんなにも楽しいだなんて……(※TVカメラに気づいて)あっ! ここに来る前にあそこでちょっとしゃべりながら来ちゃったから、結構コメントしちゃったんですよね。向こうでは凄い楽しかったっていうのを独り言のように、コメントかのように、ちょっと訳がわかなくなっちゃって、申し訳ないです。申し訳ないですけど、お伝えしたいのは凄く楽しかった。超楽しい、凄い楽しい。でも、ひとつだけ悲しいことがあるんだ。昨日のコメントでどうやら『旗揚げ記念日』に飯伏とやりたいと。まぁ、SHOが飯伏幸太の大ファンということは俺は知ってるけど、寂しいな。オイオイオイ、SHO、まさか俺とやる前にもうこのIWGPジュニアヘビー級チャンピオンのつもりか? 俺と戦う前にもうお前はチャンピオンになったつもりなのか? フハハハハ! 寂しいじゃないか。それがひとつだけ凄い寂しいんだ。俺はお前とやるのが凄く楽しい。あまりにも、あまりにも、あまりにも楽しすぎて、前哨戦で潰してしまいそうだ。(※帰り際に)ブェーッ!」

【BUSHIの話】「ふぅ〜心に響くマイクだったんじゃないの? 鷹木信悟の。素晴らしいよ。まぁ、俺と川人のシングルマッチは広島だから。まだまだこの先長いよ。まぁ、ゆっくり楽しもうなんてね、気分は俺にはないわけで、開幕早々に2連敗して、ましてや初戦、川人にテリブレを返されて丸め込まれてるからね。楽しんでる余裕はないよ。でもね、そう焦らずに、この先も毎日顔合わすわけだから。広島までに…なんだろうな。爪痕が残せる前哨戦になればいいんじゃないか?」


【棚橋の話】「鷹木、無茶苦茶カッコいいな。無茶苦茶カッコいい。無茶苦茶説得力あるよ。けどね、NEVERは俺にとって目的ではない。手段だから。獲ったらまた変わるかもしれないけど、鷹木に言いたい。そのNEVERの先のベルトは見てないの? いっぱいベルトがある、そういう時代です。けど、一番を目指さないと。これが俺の意見です」

【SHOの話】「今日でまた改めて、改めてだ。もう1度、思い知らされたよ。俺の相手は高橋ヒロムだ。憶えてるか? 俺がデビューしてすぐ、愛媛の今治でお前と第1試合でシングルしたことを憶えてるか? あぁ、そんな何年も前のことも俺は憶えてんだ。言っただろ? 根に持つタイプなんだって。高橋ヒロム、あんたにはいろんな思いがある。だからビッグマッチのメインでベルトを懸けてIWGPジュニア、100kg未満最強のベルトを懸けて戦えるのが凄くうれしいし、うれしいだけじゃねぇんだよ、俺には。まだまだ前哨戦続くな。ベルトが懸かってない前哨戦でも、お前とこうしてやれることがスゲェ楽しくてたまんねぇよ。広島サンプラザ、俺とお前で最高の試合するぞ」

※ワトはノーコメント

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