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1/30【新日本】ラダー葬もオスプレイがノーDQ戦で小島に完勝「ニュージャパン乗っ取るまで突き進む」

『Road to THE NEW BEGINNING』愛知県体育館(ドルフィンズアリーナ/名古屋)(2021年1月30日)
ノーDQマッチ ○ウィル・オスプレイvs小島聡×

 オスプレイがラダーに叩き落とされてリングアウト負け寸前に追い込まれながらも、小島とのノーDQマッチに完勝。「ニュージャパンを乗っ取るまで俺たちは突き進んでいく」と宣言し、新日本の象徴を目指す構えをみせた。

 1・6TDC大会で天山がオーカーンの掟破りの逆TTDによって首を負傷し、テンコジとUNITED EMPIREの間に遺恨が勃発。2度のノーコンテストを経て、「天山vsオーカーン」が敗者モンゴリアンチョップ封印マッチ、「小島vsオスプレイ」が反則裁定なしのノーDQ戦として行われることになった。

 盟友・天山がオーカーンに敗れたばかりで、小島にとっては仇討ちの意味合いも含んだ一戦。全日本時代にはブードゥー・マーダーズの一員としてヒールファイトを展開していた時期もある。対するオスプレイは「俺は14歳からイギリスの路上でプロレスをしていたんだぞ。今まで腹の底に隠していた、誰も目にしたことのない部分を見せてやる」と豪語し、大量のイス、鉄製ゴミ箱、ギターといった凶器持参で登場した。

 対照的に小島は凶器を持たず丸腰で出陣。場外戦で幕を開け、鉄製ゴミ箱のフタで殴打して先手を取ったオスプレイがゴミ箱へのパワーボムを狙ったが、小島がリバース。オスプレイをゴミ箱の上に落下させた。その後も小島は攻勢を続けたが、プランチャが不発に終わると、オスプレイがエプロンから場外へのダイビングエルボーを発射。エプロンとフェンスの間にラダーをかけると、小島の脇腹に激突させた。

 すかさずオスプレイは腹部に集中砲火を浴びせたが、小島はカウンターのヒップトスでオスプレイをイスに投げつけて反撃を開始。マシンガン逆水平で巻き返すと、オスプレイにイスを乗せてのいっちゃうぞエルボーを敢行した。自らの左ヒジにダメージを負ったものの、お構いなしにエルボー連打、ローリングエルボーの連続攻撃に出た。オスプレイがハンドスプリングレッグラリアット、スワンダイブ式エルボーで反撃しても、ギター攻撃は小島が回避。DDTでオスプレイを突き刺すと、ギターを躊躇なくオスプレイの脳天に振り下ろした。

 すかさず小島がリング下から持ち出したテーブルをコーナーにセットしたが、パワーボムが不発に終わり、剛腕ラリアットも空を切ってしまう。逆にオスプレイがパワーボムで小島をテーブル葬。オスカッターでニアフォールに追い込んだ。

 小島もコーナーに上がったオスプレイに剛腕ラリアットを叩き込んで逆襲した。オスプレイは場外のラダー上に落下してグッタリ。場内が騒然とする中、小島はリングアウト勝ち濃厚となったが、あえてレフェリーの場外カウントを止めた。オスプレイをリングに押し入れるとイスの上への垂直落下式ブレーンバスターを敢行。剛腕ラリアットをトラースキックでことごとく阻止されても、オスカッターを狙ったオスプレイの後頭部にラリアットを叩き込んで撃墜したが、正調・ラリアットは決められず。イスを利してのバックエルボーで逆転したオスプレイはヒドゥンブレイド、ストームブレイカーで一気にたたみかけて3カウントを奪った。

 ハードコア殺法に対応した小島だったが、勝利したのはオスプレイ。予告通りにこれまでみせなかった一面を披露して完勝した。「これでもまだ俺を単なるハイフライヤーと呼べるのか?」と投げかけたオスプレイは、「俺はこれまでずっとベストを尽くしてきたのに、会社には散々いいように利用された。今はもう誰を信用すればいいのかよくわからない」と不満を爆発。「俺たちTHE UNITED EMPIREはまだ始まったばかりだ。ニュージャパンを乗っ取るまで俺たちは突き進んでいく」と改めて新日本制圧を宣言し、「どの団体にも会社の顔となるスターが必要とされる。これからのニュージャパン・プロレスリングを引っ張っていくのは、ジ・コモンウェルズ・キングピンだ。ありがたく思え」と新日本の象徴を目指す構えをみせた。

【オスプレイの話】「これでどうだ? これでもまだ俺を単なるハイフライヤーと呼べるのか? コジマにしてはよくやった方だ。その頑張りは認めてやろう。でも最後に明らかになったのは、コジマはウィル・オスプレイの実力にははるか遠く及ばないということだ。もちろん初めから、お前がこの俺の土俵で競えるとは期待してなかったがな。俺はこれまでずっとベストを尽くしてきたのに、会社には散々いいように利用された。今はもう誰を信用すればいいのかよくわからない。でもどうあれ、俺は歩みを止めない。俺たちTHE UNITED EMPIREはまだ始まったばかりだ。ニュージャパンを乗っ取るまで俺たちは突き進んでいく。ビンス・マクマホン(WWE代表)にはテキサスのガラガラ蛇(スティーブ・オースチン)、テッド・ターナー(元WCWオーナー)にはネイチャーボーイ(リック・フレアー)、そしてポール・ヘイマン(元ECW代表)にはザ・フランチャイズ(シェーン・ダグラス)がいたように、どの団体にも会社の顔となるスターが必要とされる。これからのニュージャパン・プロレスリングを引っ張っていくのはジ・コモンウェルズ・キングピンだ。ありがたく思え」

【小島の話】「(※頭を押さえながら引き揚げてくる。コメントスペースにたどり着くや崩れ落ちる。そのままフロアに突っ伏したが、しばらくして仰向けに。大きく息が乱れ、その荒い息遣いだけが聞こえてくる。しばらく無言だったがゆっくり口を開いて)生きててよかった。生きててよかった。試合前、凄く怖かった。試合中も凄ぇ怖かった。このままホントに今日でレスラー終わっちゃうのかと思うぐらい怖かった。あいつの言う通りになっちまうのかと思って怖かったよ。だけど俺は今、まだ生きてる。口が動いてるから。生きててよかった、本当に。それは、お前とやる前にとても怖かったこともあるし、だけど、それだけじゃなくて、お前みたいなヤツと試合できたことが生きててよかったと思う。これから先、もうお前みたいなヤツと対戦できる…勝つどころか対戦できる機会もないかもしれないけど、でも、(※ゆっくり立ち上がりながら)俺は生きてるのであれば、また立ち上がってプロレスラーを続けたいと思う」

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