2/3【新日本】飯伏眼前で快勝 SANADAが今年初の“イルミネーション・ギフト" 広島での再現予告

『Road to THE NEW BEGINNING』東京・後楽園ホール(2021年2月3日)
○SANADA&BUSHIvs飯伏幸太&マスター・ワト×

　SANADAが飯伏の眼前で快勝し、2021年初の“イルミネーション・ギフト"で締め。二冠獲りによる2・11広島での再現を予告した。

　広島二冠戦が刻一刻と迫る中、飯伏がバックステージ対談を要求しているものの、SANADAは応じず。二人の思いがすれ違っているような状況だが、リングで向き合えば激しいせめぎ合いを展開してきた。

　この日も両者がそれぞれワト、BUSHIと組んで激突。2・10広島大会で一騎打ちを控えるBUSHIとワトが先発で登場し、一進一退の先手争いからワトがトルニージョで先制した。その後もワトの蹴り技を浴びたBUSHIだったが、低空ドロップキックで反撃すると、すかさずSANADAが低空ドロップキックで援護射撃。BUSHIはレッグロックやSTFで絞め上げ、ニークラッシャーで痛めつけるなどワトの右足を徹底攻撃した。

　中盤になってSANADAと飯伏が対峙し、二冠戦へ向けて意地の攻防を展開した。スワンダイブ式ミサイルキックを放った飯伏がプランチャを発射すれば、SANADAもドロップキックで王者を場外に吹き飛ばし、得意のプランチャでやり返す。飯伏がフランケンシュタイナーで反撃しても、SANADAはすぐさまフランケンで応戦。合わせ鏡のようなせめぎ合いを繰り広げた。

　その後も両者はヒートアップ。エルボー合戦で火花を散らし、SANADAがオコーナーブリッジのフェイントからドラゴンスリーパーで絡みついたが、振りほどいた飯伏はハイキックで逆襲。飯伏のカミゴェ、SANADAのネックスクリュー、飯伏のスワンダイブ攻撃がいずれも不発に終わる読み合いになると、飯伏の飛びヒザ蹴りをキャッチしたSANADAがバックドロップで叩きつけた。

　終盤にはSANADAが飯伏&ワトのダブルハイキックなどで攻め込まれたが、BUSHIがワトにコードブレイカーをさく裂させて援護射撃。SANADAもTKOのフェイントからドラゴンスリーパーで絞め上げて飯伏を蹴散らすと、BUSHIがトペスイシーダで足止めする好フォロー。すかさずSANADAがムーンサルトで飛びついてのドラゴンスリーパーからScull Endで捕らえてワトをギブアップさせた。

　SANADAが王者・飯伏の眼前で快勝し、二冠前哨戦を制した。試合後、座り込んだ状態で飯伏と向き合うと、マイクを持って「今年初めてのあれ、やりますか?」とファンに呼びかけた。すると場内が暗転し、観客のスマホのライトが照らす幻想的な空間に。「広島でも、この光景にします」と飯伏からの二冠奪取による再現を予告してみせたSANADAは、「ただ、広島に行きたくても行けない人のために、この光景はちょっと早いですが、俺からのギフトです。オイ、後楽園。シー・ユー・ネクストタイム!」と締めてみせた。

　前哨戦も残すところ2・8後楽園、2・10広島の2試合のみ。刻一刻と迫る二冠戦へ向けて、イルミネーションギフトを聖地で予行演習した形となったSANADAは有言実行で2本のベルトを広島の地で手中にする。

【BUSHIの話】「マスター・ワト、いや川人。広島のシングルマッチまで、前哨戦は残すところあと1回、この後楽園ホールのみとなったな。俺はお前を指名した以上、負けるわけにいかねぇんだよ。これで負けたら、俺がお前の踏み台みたいになっちまうじゃねぇか。そんなことはさせないぞ。いいか、広島のシングルマッチ。お前にとっては大きいぞ。何がグランドマスターだよ、勝手に目指してろよ」

※SANADAはノーコメント

【飯伏の話】「あと1回、あと1回、後楽園ホールがあるよね。でも、言ってもあと1回なんで。後楽園と広島の初日と。あと2回、前哨戦はあと2回しかない。そこで何を見せるか。何を残すか。分かりますよね? その先の先の先に、僕は行ってるんだよ」

【ワトの話】「(※ふらついた足取りでインタビュースペースを通過しながら、小声で)BUSHI……これで終わりじゃねぇ」