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2/10【新日本】アイアンフィンガー奪還もタイチが狂乱暴走 反則決着でGODがタッグ王座V1

『THE NEW BEGINNING in HIROSHIMA』広島サンプラザホール(2021年2月10日)
IWGPタッグ選手権試合 ○タマ・トンガ&タンガ・ロアvsザック・セイバーJr.&タイチ×

 タイチがアイアンフィンガー奪還に成功するも、怒りが爆発して狂乱暴走。反則負けの裁定が下り、GODがタッグ王座初防衛を果たした。

 1・4東京ドームで“GOD"トンガ&ロアに敗れ、IWGPタッグ王座から陥落したタイチ&ザック。飯塚高史から受け継いだアイアンフィンガーまで強奪され、怒り心頭のタイチはリマッチを要求し、広島2連戦初日に実現する運びに。前哨戦ではトンガがアイアンフィンガーの代わりにトイレットペーパーやびっくりチキンのオモチャまで持ち込んで嘲笑。タイチは怒りが頂点を迎えた形でタイトル戦を迎えていた。

 ゴング前から苛立ちをあらわにするタイチに対し、トンガはたくさんの紙袋が入ったビニール袋を持ち込み、「ドッチニシマスカ?」と爆笑。その袋をリングに投げ入れる。タイチはいてもたってもいられずに袋に飛びつくが、中に入っていたのは食パン、ボクシンググローブ、アンパンマンのぬいぐるみ、卓球のラケット、手袋だった。それでも最後に残った紙袋をなんとか強奪し、実況席にいた金丸の手に渡る。しかし、中身はまさかの女性用ブラジャー。怒りに震えるタイチだったが、気持ちが空回りしてペースを奪われ、一方的に暴行された。

 長時間捕まってしまったタイチだが、パートナーのザックが奮闘して試合を立て直すと、再びリングに飛び込む。トンガにアックスボンバーやデンジャラスバックドロップで猛攻。GODが立て続けに合体攻撃を繰り出しても、スーパーパワーボムは阻止し、ロアをバズソーキックで場外に排除すると、ザックの加勢を受けて、一気にザックメフィストをトンガに繰り出した。

 決定的な場面だったが、ロアが浅見レフェリーの足を引っ張ってカウントを妨害する。リング上が無法地帯になると、タイチは孤軍奮闘するが、ここで序盤にDOUKIによってバックステージに連行されていたGODのセコンド・邪道がアイアンフィンガーを手に花道から登場。トンガに手渡した。

 アイアンフィンガーを装着したトンガはリングに飛び込んだDOUKIに一撃。笑みまで浮かべる。だが、背後からザックがスリーパーで絞め上げると、ようやくタイチが奪還し、自らの手にはめて絶叫した。溜まりに溜まったうっ憤が爆発し、完全に我を忘れたタイチは狂乱暴走。止める浅見レフェリーを振り払い、ロアの首筋にぶち込むと、乱入した邪道の竹刀攻撃を仁王立ちで受け止め、邪道にも一閃。そして、残るトンガにも迫る。トンガは土下座までして許しを請うが、タイチは浅見レフェリーの眼前でトンガにもアイアンフィンガーをぶち込み、ここで反則負けが宣告された。

 絶叫したタイチはなおもGODを暴行。慌てて実況席から飛び込んだ金丸にもアイアンフィンガーを叩き込もうとする。金丸がギリギリで回避すると、ザックとともに押さえつけ、ようやくタイチは落ち着きを取り戻した。

 結果的にGODがタッグ王座初防衛。ロアは「タイチ、俺たちは何を懸けて戦ってるんだ? これ、ベルトだろ? アイアンフィンガーじゃないだろ? タイチ、いったい全体あれはなんだ? お前は正真正銘のバカなのか? 自分のせいで負けたってわかってるのか?」とタイチをバッサリと斬り捨てたが、トンガは「アイアンフィンガーの力はすげえ……」と改めてその破壊力を実感したようだった。

 一方、奪還に失敗したタイチはノーコメントで控え室へ。ザックは「普段の俺なら気の利いたコメントをしてるところだが、今日はもう言葉にできない。悪夢が起きてしまった。ベルトを取り戻せなかったことは悔しいが、タイチを責めるつもりはない」とパートナーの気持ちを思いやったが、「俺とタイチのタッグはまるで結婚生活のようで、良くなったと思った次の瞬間には悪くなって、アップダウンが激しい。お互いのためにも少し休んだほうがいいと思う。チームを解消するって意味じゃなく、少しタッグ戦線から離れよう」とタッグの一時休止を表明。「これからは『NEW JAPAN CUP』に全神経を集中させていく」と気持ちを切り換えた。

【試合後のトンガ&ロア】
▼トンガ「(※アゴをさすりながら引き揚げてきて)アイアンフィンガーの力はすげえ…」

▼ロア「まず最初に、今日2月10日は親父(キング・ハク)の誕生日だ。パパベアー、誕生日おめでとう。二つ目に、タイチ、俺たちは何をかけて戦ってるんだ? これ、ベルトだろ? アイアンフィンガーじゃないだろ? タイチ、一体全体あれは何だ? お前は正真正銘のバカなのか? 自分のせいで負けたってわかってるのか? どうやらお前はタマの心理戦に見事に乗せられてしまったようだな」

▼トンガ「アイアンフィンガーは俺の物でもあるのに…。何か聞こえてこないか? ン、俺だけか?」


ザック「(※肩をすくめ、両手を広げて)一体何が起きてるのか、俺には訳がわからない。まるでデイヴィッド・リンチの映画の世界の中にいるかのようだった。アイアンフィンガーは呪われている。普段の俺なら気の利いたコメントをしてるところだが、今日はもう言葉にできない。悪夢が起きてしまった。ベルトを取り戻せなかったことは悔しいが、タイチを責めるつもりはない。やっぱりG.o.Dはクソ野郎だし、いつまでも勝つためにズルを繰り返してる。タイチがアイアンフィンガーを使ってしまった気持ちも理解できる。残念ながら今日は勝利のZIMAはなしだ。いつになったらG.o.Dからベルトを取り返せるんだ? イライラする。俺とタイチのタッグはまるで結婚生活のようで、良くなったと思った次の瞬間には悪くなって、アップダウンが激しい。お互いのためにも少し休んだ方がいいと思う。チームを解消するって意味じゃなく、少しタッグ戦線から離れよう。ちょうど『NEW JAPAN CUP』が待ち構えているしな。俺は元々シングルプレーヤーだってみんな忘れてないよな? テッカーズ(テクニック)では誰も俺には及ばない。これからは『NEW JAPAN CUP』に全神経を集中させていく。とにかく、アイアンフィンガーがタイチの元にようやく戻ってきて良かった。ベルトはあきらめてないし、いつか必ず取り戻そう。でも今は、ちょっと気持ちを整理する時間をくれ」

※タイチはノーコメント

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