2/15【新日本】ファンタズモが心理戦 Tシャツプレゼントにヒロム動揺

『Road to CASTLE ATTACK』東京・後楽園ホール(2021年2月15日)
○SANADA&高橋ヒロム&BUSHIvsエル・ファンタズモ&石森太二&高橋裕二郎×

　IWGPジュニア&ジュニアタッグ戦に向けて、ファンタズモが自分のTシャツをプレゼントする心理戦を仕掛けた。ヒロムは思わぬ贈り物に喜びつつ、動揺を見せた。

　2・25後楽園でのIWGPジュニアタッグ戦「(王者)ファンタズモ&石森vsヒロム&BUSHI(挑戦者)」、2・28大阪城でのIWGPジュニア戦「(王者)ヒロムvsファンタズモ(挑戦者)」のダブル前哨戦が今大会でも組まれた。タイトルマッチの行方を占う重要な要素はファンタズモの右足シューズ。凶器が仕込まれている疑念が強まり、BUSHIは「お前の足、暴いてやるよ」と疑惑解明を予告していたが、ファンタズモは違う角度から心理戦を仕掛けてきた。

　試合は序盤からファンタズモ&石森ペースになった。ゴング直後こそヒロム&BUSHIが好連係を披露したものの、タッグ王者は得意のラフファイトでBUSHIを圧倒。ファンタズモは腕立て伏せや前転をするなどしてヒロムをしつこく挑発してから、背中に爪を立てると、BUSHIはたまらず悲鳴を上げる。

　なんとかBUSHIが延髄斬りで逆襲すると、ヒロムは怒とうの巻き返しへ。ファンタズモと石森を対角線のコーナーに追い込むと、往復式で串刺しラリアットを連発。ファンタズモをショットガンドロップキックで蹴り飛ばして石森に衝突させると、ここぞとばかりに疑惑の右足シューズを脱がそうと試みた。しかし、ファンタズモはラリアットで振り払い、シューズの真相は暴けなかった。

　最後はSANADAがSkull Endで裕二郎を下してロス・インゴ軍の勝利に。試合後、ヒロム&BUSHIと石森&ファンタズモは互いにベルトを掲げてにらみ合ったが、ここでファンタズモが気になる行動を見せた。自身のTシャツを突然ヒロムにプレゼントしたのだ。受け取ったヒロムは「サンキュー。でもそのベルトもらうからな」と強気に言い返したものの、テレビカメラの前では「優しいな。あいつ、見直しちゃった」とこぼした。

　バックステージでは真新しいTシャツに身を包んでその場で倒れ込み、「もらっちゃったよ、ファンタズモから。ほら、いいTシャツじゃねえか。カッコいいじゃねえか。あいつ、こんないいものくれるのか。気前のいい男だな。もしかしたら足の裏に何も入ってないんじゃないかって、なんかそんな風に思っちゃうよ」と完全に術中にハマってしまった様子。「ああ、危ない、危ない! 錯覚したよ、これ」と我に返ったヒロムは改めてシューズ疑惑を口にしたものの、「このTシャツをもらったことで、俺の心が揺らいでる部分はある。もしかしたらいい奴なんじゃないか、スポーツマンシップがわかる男なんじゃないかと。いや、違う。まあ、いい! まあ、いいか!」と揺れる心中をあらわにした。

　一方、ファンタズモは「俺だって根っからの悪人ではないんだ。お返しはくれるのか? 明日持って来てくれればいいぞ。何がもらえるのか楽しみだ」と返礼品を要求。「でも、一番嬉しいのはIWGPジュニアのベルトだ。俺のTシャツと同等の価値がある。あー、楽しいよなぁ? 俺たちって互いクレイジーで似た者同士だと思わないか? 明日、お前からのプレゼントを楽しみにしてるよ」とヒロムにさらなる揺さぶりをかけていた。

【ヒロムの話】「(※コメントブースに入ってくるなり床に寝そべり、ファンタズモのように手をクロスしながら全身をバタバタと震わせるパフォーマンスを披露すると、着用しているファンタズモのTシャツを見せびらかして)もらっちゃったよ、ファンタズモから。ほら、いいTシャツじゃねえか。カッコいいじゃねえか。あいつ、こんないいものくれるのか。気前のいい男だな。もしかしたら、足の裏に何も入ってないんじゃないかって、なんかそんなふうに思っちゃうよ。ああ、危ない、危ない! 錯覚したよ、これ。危ない、危ない。よ〜し、ベルトさん(※と言って、置いてい合ったIWGPジュニアのベルトを肩にかけ)危ねえ。錯覚するところだったよ。あいつは悪い奴だよ。絶対に足に入ってる。じゃないと、あんな硬い蹴りはできない。たった半年や1年、猛特訓したところで、あんな蹴りを生み出せるわけがない。あいつのシューズには間違いなく入ってんだ。ただ、このTシャツをもらったことで、俺の心が揺らいでる部分はある。もしかしたらいい奴なんじゃないか、スポーツマンシップがわかる男なんじゃないかと。いや、違う。まあ、いい! まあ、いいか!」

【BUSHIの話】「このヒロムとのタッグでどれだけ挑戦したか忘れたけどさ、まだIWGPジュニアタッグのベルトには辿り着いてないんだよ。ここ最近で何度もやって勝てなかった相手から獲った。石森&エル・ファンタズモチーム、凄いじゃない? でも、このおいしいシチュエーションを俺たちが必ずものにするよ」

※SANADAはノーコメント


【ファンタズモの話】「ヒロム、楽しくて仕方ないよな? 俺からのギフトは気に入ってくれたか? 俺もそこまで悪い奴じゃないだろ。お前への誕生日プレゼントだ。いや、クリスマスプレゼント、それともバレンタインのギフトと呼んだほうがいいか? まあ、全部引っくるめてお前にプレゼントだ。俺の新作Tシャツ、トーコン・ショップで発売されたら売れに売れるんだろうなぁ。俺だって根っからの悪人ではないんだ。お返しはくれるのか? 明日持って来てくれればいいぞ。何がもらえるのか楽しみだ。でも、一番嬉しいのはIWGPジュニアのベルトだ。俺のTシャツと同等の価値がある。あー、楽しいよなぁ? 俺たちって互いにクレイジーで似た者同士だと思わないか? 明日、お前からのプレゼントを楽しみにしてるよ。ありがとな」

【石森の話】「いい流れになってきたね。BUSHIもヒロムもファンタズモのキックに夢中だな。そこだけ気をつけてれば大したことないだって? そう! そこだけだ。そこだけを気をつけて、どんどんどんどん視野が狭〜くなっていってくれよ。な? フハハハハ! いやあ、まったくまんまとハマっていく、操られていく様子はたまらなくおもしれえな、フハハハハ! 軽々しくよ、獲るなんて奴、もっと! もっと! もっと! 必死で死ぬ気で獲りに来いよ」

※裕二郎はノーコメント