プロレス・格闘技の情報満載!全日本・ノア公式モバイルサイト

2/23【全日本】諏訪魔が耕平を真っ向撃破で三冠V6、 天敵・ヨシタツ迎撃へ

『2021 EXCITE SERIES』東京・後楽園ホール(2021年2月23日)
三冠ヘビー級選手権試合 〇諏訪魔vs佐藤耕平×

 諏訪魔が真っ向勝負の激闘の末に耕平を下し、三冠王座6度目の防衛に成功。天敵・ヨシタツが挑戦を表明し、V7戦が決定的となった。

 昨年暮れから参戦している耕平が三冠初挑戦。2・18新木場大会での前哨戦ではエルボー一発で諏訪魔をKOし、インパクトを残した。その強さをまざまざと見せつけられた諏訪魔は「昔みたいにガツガツいくしかないな。それが唯一の突破口なのかもしれない」と腹をくくってV6戦に出陣した。

 だが、待っていたのは苦闘。グラウンドでの先手争いから打撃戦に突入すると、諏訪魔はダブルチョップを振り回したが、エルボーやローキック連打で返り討ちに。ヒザ十字固めで絞め上げられるなど左足に集中砲火を浴びて動きを止められた。

 それでも諏訪魔は反撃に出るものの、耕平のミドルキック連打やランニングローキックで蹴られまくって劣勢を変えられない。エプロンから場外へのダイビングニードロップも被弾したが、ジャーマンの投げ合いに持ち込むと、ラリアットを叩き込んでようやく反撃の糸口を見出した。エルボー合戦をダブルチョップで制し、ストライクジャーマンで追い討ち。エルボーをカウンターで食らってファルコンアローで逆襲されても、ジャーマンを阻止してバックドロップで応戦した。

 両者とも大の字となったが、一歩先に立ち上がった諏訪魔が串刺しラリアット、投げっぱなしジャーマン、ローリングラリアットで一気に攻め込んだ。が、耕平も仁王立ち。頭突きで鈍い音を響かせ、エルボーを連打。力なく崩れ落ちた諏訪魔に耕平はパイルドライバーを仕掛けた。

 首に爆弾を抱える諏訪魔だけに、これを決められたら万事休すだったが、手拍子に後押しされて食い止めた。起死回生の左ラリアットで逆襲し、雄たけびを上げるとバックドロップ、ドロップキック、バックドロップと怒とうの猛攻に出た。なおもラリアットを叩き込み、仁王立ちする耕平を意地でなぎ倒すと、必殺のバックドロップホールドを爆発させて3カウントを奪った。

 激闘となった耕平との初シングルを制し、諏訪魔が三冠王座6度目の防衛を果たした。試合後はノーサイドで握手を交わして一礼。「今回、三冠戦、相手が佐藤耕平選手で本当にありがたいと思います。佐藤選手ありがとうございます。もう打撃もらったら目が飛ぶしさ、ビックリしたよ。あんなに強え人がいるんだなって思ったら、今のプロレス界も捨てたもんじゃないよね」と耕平に敬意を表した。

 耕平の強さは覚悟の上だったが、「キツかったな。凄い。あんなエルボー、ヘッドバット、食らったことないよ。骨折れるかと思った」と苦痛に顔をゆがめて振り返った諏訪魔。「やっぱ三冠戦って特別な空間だな。強い相手とやる。夢のようでした」と全日本の至宝をかけた戦いの過酷さと充実感を同時に味わい、「もっともっとやりたいかな。しかも、俺より先輩でしょ、この業界で。ガンガンいったっていいよね、俺。でも、あの人とやれてよかったな。当たれてよかった。感謝してます」と再戦を希望。耕平の初出場が決まったチャンピオン・カーニバルでさっそく実現することになる。

 試合後、次なる挑戦者が現れた。諏訪魔にシングル3連勝中のヨシタツだ。まさに天敵と言えるヨシタツは「俺が掲げる王道ストロングスタイル、超闘魂、これを確立させるために、今すぐそのベルトが必要になった」と挑戦を表明し、「今の全日本プロレスの象徴・諏訪魔、お前から、この王道ストロングスタイル、超闘魂を掲げる俺が三冠を獲ったら、これは歴史的転換点になる」と革命的な戴冠を果たす構えをみせた。

 さらに「ここまで言われたら、お前引き下がれないだろう」と迫るヨシタツに、諏訪魔も拒む理由はない。「お前に3連敗しているっていうのは汚点だ。だったらいいよ。三冠を懸けて、その汚点を俺が払拭してやるよ」と迎撃を宣言した。

 「この三冠、ベルトの価値を23日のタイトルマッチで上げる」と誓っていた諏訪魔。その言葉通りの戦いだったかどうかは「途中から半分意識飛んでて。それはお客さんに判断してもらうのがいいよ。自分で言えねえな。わかんねえんだもん、何がなんだか」とファンの評価にゆだねたが、「死に物狂いになっちゃってるから。それが三冠戦なんだなって気がしてますね」と至宝ベルトをかけた戦いでこそ得られる充実感を噛みしめていた。

【試合後の諏訪魔】
▼諏訪魔「よし、防衛した。キツかったな。凄い。あんなエルボー、ヘッドバット、食らったことないよ。骨折れるかと思ったけど、いや、頑丈だった、俺も。そこだけだな、本当に。紙一重だよね。あそこで意識飛んでたら、終わってたんだから。強い。あんな強え人いるんだね。もっともっとやりたいかな。しかも、俺より先輩でしょ、この業界で。ガンガンいったっていいよね、俺。でも、あの人とやれてよかったな。当たれてよかった。感謝してます。なかなか当たれなかったんだよね、今まで。やりたかったんだけど。巡り巡ってこうやって当たるというのは、また本当にプロレス界の不思議なところだなと思いますね。やっぱ三冠戦って特別な空間だな。強い相手とやる。夢のようでした」

――戦う前は三冠の価値を上げるような試合をしたいと言っていたが、そういう戦いができたという手応えはあった?

▼諏訪魔「いやもう、途中から半分意識飛んでて。それはお客さんに判断してもらうのがいいよ。自分で言えねえな。わかんねえんだもん、何がなんだか。死に物狂いになっちゃってるから。それが三冠戦なんだなって気がしてますね」

――ヨシタツ選手が挑戦の名乗りを挙げたが?

▼諏訪魔「俺、3連敗してるの? 汚点だよ。あんな場で言われたら、もう汚点が増すよね。悔しさが。でも、ヨシタツがあんな風に出てきたってことは、断る理由なんて何ひとつないね。今日みたいにガツガツいって、伸ばしてやるかな。あいつ、バックドロップ使うんだよな。それも気にくわねえんだ、俺。あいつのなんかストロングスタイルだとか、バックドロップと。王道って俺が自分で言うのもあれだけどさ。全日本のバックドロップ。俺は昔から言ってるからね。全日本のバックドロップにこだわりあるって。その勝負をしてやろうと思いますよ。まあ、それとさ…。ちょっとね、言いたいことがあるんだ。芦野いる? おい、芦野来い! ちょっと呼べよ。ちょっと来いよ。芦野来い」

※芦野が姿を現すと

▼諏訪魔「なんか試合でよ、お前悔しい思いしてるんじゃないの? お前の中にそういう気持ちあるんだったら、俺はいくらだって協力するよ。お前が強くなるんだろうが。俺、絶対そう思ってるしよ。俺はいくらでも協力したいと思ってんだ」

▼芦野「お願いします」

▼諏訪魔「あとよ、もう1人いるんだ。いたよね。おい、岩本! 岩本来い、お前!」

※岩本も姿を現すと

▼諏訪魔「お前、あれは一番ひどいよ。お前、あんなんでいいのか?」

▼岩本「いや、ダメです」

▼諏訪魔「相当お前だって怒ってんだろ?」

▼岩本「許せないです」

▼諏訪魔「あれはねえと俺は思うよ。だからよ、お前だってやりたきゃやっちゃえばいいんだよ。どうなんだよ?」

▼岩本「やります!」

▼諏訪魔「おお、やろうよ」

▼岩本「やります」

▼諏訪魔「そういう場を作ってくれたらいいんじゃないの? どうなの?」

▼岩本「試合、あいつらとやらせてほしいです」

▼芦野「やらせてほしいです」

▼岩本「このままじゃ終われないっすよ」

▼諏訪魔「いいな。こういうのいいな。ガンガンやっちゃおうよ。俺、協力するからよ。どんどん言ってやれよ!」

▼岩本「ジェイクよ。お前、中途半端なんだよ。結果が全てだと? 陣で何やってきたんだよ、お前。俺はチャンピオンベルト巻いたぞ。この前、落としたけどな。お前は陣で何やってきたんだよ。しょうもねえコバンザメ引き連れてよ。絶対に許さねえ。痛い目見せてやるからよ」

▼諏訪魔「素晴らしいね。おお、怒ってるな。いいわ。燃えてきた。あんなのやっちゃえ。いってやれ。俺もいっちゃおうかな。俺が率先していったら危ねえよ。協力するからね」

▼岩本「ありがとうございます」

▼芦野「よろしくお願いします」

【ヨシタツの話】「王道とストロングスタイルを熟知したこの俺が、王道ストロングスタイル、超闘魂を確立する。かつて猪木さんがストロングスタイルを確立するにあたって、プロレスの王者として幾多の異種格闘技戦を行ってきたでしょ? 俺もそれにならいます。この3月のシリーズ、俺は異種格闘技戦をやります。今も一応ベルトは巻いているんだけど、それにあたって真のプロレスの王者の証、三冠が必要になった、急に。だから、俺は三冠を巻いて、プロレスの王者として異種格闘技戦に臨む。そして、勝利して、俺の王道ストロングスタイル、超闘魂というものを確立させて、ヨシタツ・キングダムを繁栄させる。俺が言いたいのはそれだけ。We can do it! Stay tuned!」

プロ格 情報局