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3/13【新日本】鈴木と15年ぶり対決 KENTAが壮絶しばき合い制す 「高山さんが見て喜んでくれる試合だったら」

 『NEW JAPAN CUP 2021』愛知県体育館(ドルフィンズアリーナ/名古屋)大会が13日、行われ、KENTAが15年7ヵ月ぶりに鈴木みのると一騎打ち。壮絶なしばき合いの末にgo 2 sleepで勝利して準々決勝進出を決め、「高山(善廣)さんが見て喜んでくれる試合だったらいいな」と本音も垣間見せた。

 1回戦でジュース・ロビンソンを撃破したKENTAがこの日、2回戦に臨んだ。相手は本間朋晃を一蹴した鈴木。ノア2005年8・27ディファ有明大会(鈴木がスリーパーホールドで勝利)以来、15年7ヵ月ぶりのシングル対決がNJCの舞台で実現した。

 先入場のKENTAは鈴木の入場時、持参したスポーツ紙を寝そべりながら読んでおちょくり、鬼の形相で鈴木がやってくると、「終わったの? 長い入場」と挑発する。苛立ちまくる鈴木がロープ越しの腕ひしぎ逆十字で捕らえ、イスで殴りつけたが、KENTAもフロントハイキックでイスもろとも蹴りつけ、イス攻撃でお返しした。

 荒れた展開で幕開けとなったが、時間の経過とともに両者の戦いは激化。KENTAがミドルキックやサッカーボールキックを連打して主導権を掌握。鈴木がエルボー合戦に持ち込んでも連打で押し返した。珍しく防戦一方に追い込まれた鈴木だったが、不敵な笑みとともにエルボーをフルスイングして逆襲。一本足頭突き、串刺しフロントハイキック、胸板へのローキック連打とお返しとばかりに打撃の雨を降らせる。KENTAがGAME OVERを仕掛けても極めさせず。後頭部へのランニングニー、ブサイクへのヒザ蹴りを食らっても、go 2 sleep狙いを逆片エビ固めで切り返した。

 これをKENTAが耐え抜くと、両者は壮絶な打撃戦へと突入していく。KENTAが張り手で反撃すると、鈴木は左右の張り手連打でやり返す。KENTAもカウンターの一発から連打で応戦。鈴木がさらなる連打からフルスイングの一撃を食らわせたが、KENTAはローリングケサ斬りチョップ連打で徹底抗戦し、go 2 sleepへ。これを鈴木がスリーパーで切り返し、なおも張り手連打を浴びせれば、KENTAはゴッチ式パイルに持ち込ませず。次の瞬間、鈴木を担いでgo 2 sleepをさく裂させ、ようやく3カウントを奪った。

 壮絶なしばき合いの末、鈴木に15年前の借りを返したKENTAが準々決勝進出を決めた。戦前は鈴木を「ミズキ」呼ばわりし、試合後のバックステージでカメラマンに絡むなど、らしさを貫いたが、「結局、俺が何言いたいかっていうと、20代から30代になった時もまあいろいろ思うことはあったけど、30代からまた40代になった時もまたなんか特別な思いがあるよね」と本音をチラリ。「高山(善廣)さんが見て喜んでくれる試合だったらいいな」との思いも口にしたように、KENTAは帝王の盟友・鈴木との激闘を通じて、首の重傷と戦う高山にエールを送ったのかもしれない。

 「きつかったな、正直。効いたわ。効いた。もうすごい効いた。でも、勝ったのは俺」と勝ち誇ったKENTAの準決勝は3・16後楽園大会。相手はこの日のメインで後藤洋央紀を破った鷹木信悟に決まった。

【試合後のKENTA】
▼KENTA「オイ、勝っちまったな、今日も。(※ビデオカメラマンに向かって)どういうこと? (会場に)来てる時、なんかやった? お前、G1の時から。すごいじゃん。お前の力すごいな。な? (※カメラが軽く上下に動くのを見て)ウンじゃねえよ、調子に乗んな! 俺が勝ったんだよ! なんでお前の力なんだよ! ふざけんなよ。俺だろ、試合したの。お前、なんにもしてねえんだろ! 太りやがって。お前、いくつだ歳?」

――23です。

▼KENTA「(※苦笑しながら)老けてんな、オイ。老けてんな、オイ。座ろうか(※フロアにあぐらをかいて)。いや、きつかったな、正直。効いたわ。効いた。もうすごい効いた。でも、勝ったのは俺。負けたのはミズキ(鈴木みのる)。それが事実だから。高山(善廣)さんが見て喜んでくれる試合だったらいいな。なあ、昨日、何の日だったか知ってる? (※カメラが少し上下に動くと)知ってんの? 俺の誕生日。知ってた!? (※カメラが上下に動くのを見て)なんか…なんか(プレゼント)あるの?(※と言って手を出すもなにも出てこない) 何にもねえのかよ。違う違う。こうしちゃいられないよ。メイン見ないと。こんなこと、くだらないこと話してる時間じゃねえよ。メイン見て、次(準々決勝)の相手、しっかり見極めないと。わかった? はあ、効いた。でも勝ったのは俺! (※立ち上がりながら)結局、俺が何言いたいかっていうと、20代から30代になった時もまあいろいろ思うことはあったけど、30代からまた40代になった時もまたなんか特別な思いがあるよね。後悔なく生きろよ、お前も20代を」

【鈴木の話】「ヘヘ、ヘヘ…オイ、オチャラケたKENTAなんて最初からお呼びじゃねえんだよ。他人のこと茶化して、自分のほころびごまかすようなKENTA、そんなヤツに用はねえんだよ。俺が会いたかったのは、そう、今日、俺と戦った、お前みたいな…そう、今日のKENTAだ、フハハハハハ。まだ殴り足りない。殴らせてくれ。オイ、お前、殴らせてくれ。フハハハハハ、フハハハハハ(※笑いながら記者に詰め寄る)」

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