プロレス・格闘技の情報満載!全日本・ノア公式モバイルサイト

4/3【日本プロレス殿堂会】設立1周年記念イベントで豪華トークバトル三番が実現 藤波は殿堂式典の開催に色気

 日本プロレス殿堂会設立1周年記念イベント『レジェンドサミットVol.1』が3日、東京・北沢タウンホールで行われ、「藤波辰爾vs長州力」、「小橋建太vs田上明」、「ザ・グレート・カブキvs越中詩郎」のトークバトル三番が実現。藤波は永遠のライバル・長州に現役復帰を呼びかけて拒まれたものの、殿堂式典の開催に色気をみせた。

 日本プロレス殿堂会は昨年2月20日、藤波の長男・LEONA、天龍の長女・嶋田紋奈氏、長州の義理の息子・池野慎太郎氏による『二世会』が中心となって発足された。「過去と現在が交わることができる場所」がコンセプトで、日本プロレス文化の伝承、プロレスの歴史を創ってきた先人たちの功績を様々な形で伝えることが目的。また、中立後援組織として引退後のプロレスラーを支援する仕組みづくりを目指している。この日も新たなクラウンドファンディングサイト「POWER FOR THE RING」が立ち上げられたばかりだ。

 当初、2月に予定しながら緊急事態宣言の再発出によって延期となっていた1周年記念イベントがこの日実現した。参加予定だったアントニオ猪木、天龍源一郎が体調不良のため不参加となったものの豪華な顔ぶれが集結。「藤波vs長州」、「小橋vs田上」、「カブキvs越中」のトークバトル三番が行われた。

 83年4月3日、長州が藤波に初のピンフォール勝ちを収め、その年のプロレス大賞で年間最高試合賞を獲得。名勝負数え唄の幕開けとなった歴史的一戦からちょうど38年、藤波と長州のツーショットが実現した。「藤波さんにはリングの中っていうのはこうあるべきだというのを教えてもらいましたよね」と当時を振り返った長州は、司会者から「リングが恋しくなることは?」と問われると、「ない!」と即答。すると藤波が即座に「いや、ある!」と断言し、改めて長州に現役復帰を呼びかけるなど二人による押し問答が観客の笑いを誘った。また、長州はドラマ『俺の家の話』への出演が話題を呼んだばかり。撮影エピソードなどが気になるところで、司会者からその話題を振られたものの、「その話はもういいよ」と照れながら拒んだ。

 小橋と田上は全日本時代の同期の間柄。大相撲から鳴り物入りでプロレス界に入った田上との間にあった格差を強調した小橋は「田上明の存在があったから頑張れた」と当時抱いていた反骨心を告白した。田上はかつて天龍と対戦した際、パワーボムを食らった瞬間、たまらずオナラをしてしまったのは有名な話。「自覚はあったけど、しょうがない。出ますよ」と苦笑いした田上は天龍によってロレックスの腕時計を破壊されてしまったエピソードを披露すると、小橋は「それ(オナラ)の報復だと思う」と推測した。

 カブキと越中は全日本時代の先輩後輩で、新日本では平成維震軍として共闘し、一時代を築いた。「怖い先輩の一人。話をしたりとか、そういうのはなかった」と全日本時代を振り返った越中は、維震軍時代を「僕にとってプロレス人生で最高の時間だった」と表現。当時のきわどいエピソードも披露したが、カブキは「あの当時みんなまじめだった」とフォローし、「平成維震軍は自分にとっては日本人の最高のチームだと思ってる」と言い切った。

 トーク後は壇上に6人がそろい踏み。○×ゲームが行われ、最後に藤波&長州、小橋&田上、カブキ&越中の3組に分かれての撮影会が行われてイベントは幕となった。コロナ禍とあって会話や握手などの接触が禁じられたものの、集まったファンにとって貴重な機会となったのは間違いない。

 盛況で幕を閉じた1周年記念イベント。タイトルに「Vol.1」とあるように、第2弾、第3弾と継続されていくのは確実。今回、不参加となった猪木、天龍の登場も期待される。また、藤波は今後の展望として「殿堂式典」の開催に色気をみせた。2015年にWWEの殿堂入りを果たし、盛大なセレモニーを体験。だからこそ、その意義や必要性を実感しており、「とにかく殿堂会というのがどういうものなのか、もうちょっと明確にしたい」と考えている藤波は「こういう集いをやって、セレモニー的なものを早ければ早いほどいいでしょうけど、やりたいですね」と早期開催を見据えた。

 「力道山先生で始まったプロレス界、馬場さん、猪木さん、往年の大スターをそういうところに掲げてやっていきたい」。偉大な先人たちを殿堂入り候補に挙げた藤波は、殿堂会の存在意義をより明確にする構えをみせていた。

プロ格 情報局