6/4【全日本】4ヵ月ぶり世界ジュニア再戦へ岩本「崖っぷち」 王者・CIMAはJBOG覇者・アキラを「ちょいロックオン」で迎撃視野に
6・9後楽園大会で世界ジュニアヘビー級選手権試合を行う王者・CIMA、挑戦者・岩本煌史が4日、東京・湯島の全日本事務所で会見。4ヵ月ぶりに訪れたリマッチへ向けて岩本が「崖っぷち」の背水の陣で奪還を誓えば、CIMAは連勝に自信満々で、「僕はすでに昨日のトーナメントの優勝者のフランシスコ・アキラにちょいロックオンしてますから」とその先に「2021 Jr.BATTLE OF GLORY」覇者迎撃を見据えた。
ここまでイザナギ、佐藤光留を破って2度の防衛を果たしてきたCIMAがV3戦の挑戦者に前王者・岩本を指名し、リマッチが実現する。両者はCIMAが初挑戦・初戴冠を果たした2・20名古屋大会以来、4ヵ月ぶりの再戦。岩本にとっては雪辱の機会が訪れた。
当初は5・16大田区大会で行われる予定だったが、同大会の延期によって6・9後楽園大会にスライド。「結構、緊張感が長引いて、気の抜けない、あまり生きた心地がしない日々を過ごしてる」という岩本は挑戦決定以来プレッシャーを感じない日はなかった。挑戦に値する実績を作ることができていない中で王者から指名されて実現するリマッチ。「そこで落とすようなことがあれば本当に何もなくなるし、存在意義もなくなるし、プロレスやってていいのかなと自分自身、本当に気持ちが追い込まれる」との危機感を感じるのも無理はない。
だからこそ打倒・CIMAのみに集中し、「もし出場したらもちろん獲る気ではありますけど、もう一度挑戦できるっていう保険を自分はかけたくなかったんです。なのでCIMA選手からの逆指名、この一発で自分はひっくり返したかった」との思いもあってJBOG不参加を決意。「本当に崖っぷち」と背水の陣を敷いた岩本は「なので、必ずここはコケられないです」と力を込めてジュニアの至宝奪還を誓った。
迎え撃つCIMAは自信満々。というのもZERO1の5・30後楽園大会で世界ヘビー級王者・田中将斗に挑戦し、敗れはしたものの「CIMAはもう一段落、二段落レベルアップしてる」と実感できたからだ。「岩本逆指名しましたけど、いってこいはないから。これは2タテでいかせてもらいますんで」と改めて連勝を予告したCIMAは、岩本の強い覚悟を真っ向から受け止めるつもり。そのうえで「しっかり叩き落として。ま、我々も7月1日にGLEAT旗揚げしますんで、GLEATの若手陣と混じって切磋琢磨してもらえるような環境まで落とし込んでいきたい」とどん底に叩き落とす構えをみせた。
前夜の6・3新木場大会では同じ#STRONG HEARTSのエル・リンダマンが準優勝に終わったもののJBOGで存在感をみせつけた。「#STRONG HEARTS、GLEAT、全日本ジュニアにインベイジョン、侵攻するという意味では素晴らしい活躍をしてくれた」、「ホントに昨日のリンダマンには、でかしたぞという言葉しか出てこない」と手放しで絶賛したCIMAは後輩の活躍に刺激を受けつつ、全日本侵攻にさらなる手応えを得た。
そのためにもCIMA自身が世界ジュニア王者であり続ける必要がある。対岩本連勝は既定路線と言わんばかりのCIMAは「岩本選手はCIMAを今6月9日に向けてロックオンしてるかもわかんないですけど、僕はすでに昨日のトーナメントの優勝者のフランシスコ・アキラにちょいロックオンしてますからね。今、サンフランシスコぐらいまでいってますから」とその先にJBOG覇者迎撃を見据えていた。
【会見の模様】
▼岩本「今回、CIMA選手からの逆指名という形でこの挑戦が決まりました。本来、5月16日に大田区総合体育館で行われるはずだったんですけど、延期になってしまいまして、6月9日の後楽園ということになりました。結構、緊張感が長引いて、気の抜けない、あまり生きた心地がしない日々を過ごしてるんですけど、この逆指名ということに対して、ベルトを失ってからまったく実績も何もない状況でのCIMA選手からの逆指名。これは俺自身もう後がない状況だと思いますし、そういう状況にならざるを得ないことになってます。なので、必ずここはコケられないです」
▼CIMA「GLEAT、#STRONG HEARTSのCIMAです。まず昨日おとつい開催されてました全日本ジュニアのトーナメント、ウチのリンダマンが大変お世話になりました。優勝こそね、アキラに渡してしまったものの、#STRONG HEARTS、GLEAT、全日本ジュニアにインベイジョン、侵攻するという意味では素晴らしい活躍をしてくれたのではないかなと思います。でもね、リンダマンはトーナメント準優勝ですけど、6月9日は次、俺の番ですから。俺がこの世界ジュニアのベルトを、逆指名した時と一緒ですよ。岩本逆指名しましたけど、いってこいはないから。これは2タテでいかせてもらいますんで。それだけの活躍をリンダマンはしてくれたと思いますし、岩本選手は昨日おとついのトーナメント参戦表明せずに、CIMAにロックオンという形で。大田区流れてしまいましたけど、この6月9日の後楽園ホール大会きたということですから、それはもう僕は完全に気持ちは受け止めてますんで、全て受け止めたうえで6月9日はもう一回、岩本煌史を叩いて、個人的には5月30日のZERO1の世界ヘビー級、田中将斗戦を経て、CIMAはもう一段落、二段落レベルアップしてると思いますんで、レベルアップしたCIMAを岩本煌史にぶつけたいと思います。よろしくお願いいたします」
――リンダマン選手のジュニアトーナメントでの活躍は刺激になっている?
▼CIMA「僕はライブではね、初日。昨日ちょっと所用がありましたのでライブでは見られなかったですけど、ライブで初日のライジングHAYATOとの試合を見ましたけど、僕、正直、もう2日目も全く心配してなかったですね。リンダマンやったらやってくれるやろうと。優勝しなかったっていうことだけが僕の予想が外れたなという点でしたね。彼もT-Hawkもそうです。世界中どこの団体に出しても必ず爪痕は残してきますんで」
――今後、#STRONG HEARTSの全日本侵攻により手応えをつかめた?
▼CIMA「そうですね。僕自身は2020年の12月の後楽園ホール大会から、この全日本プロレス参戦させてもらってますけど、あの時はまだGLEATのCIMAではなかったですし、先日は無観客大会でしたけど、T-Hawk一緒に全日本プロレス上がりましたし。これがきっかけだと思いますね。その点ではホントに昨日のリンダマンには、でかしたぞという言葉しか出てこないですね」
――岩本選手は今回、がけっぷちという思い?
▼岩本「はい、そうですね。2月に名古屋国際会議場でCIMA選手を当時、挑戦者として迎えて、戦ってベルトを取られたあとの自分の心境や感情はすべて根こそぎ持っていかれたと本当に心から思いましたし。本当にそこから何もない状態、特に何か大きなシングルマッチとかで実績を残したとかっていうのもその期間まったくなかった状況でのもう一度、王者となったCIMA選手からの逆指名という形なので、何もないところの自分を指名してくれたのは本当に感謝してますし。それこそ、そこで落とすようなことがあれば本当に何もなくなるし、存在意義もなくなるし、プロレスやってていいのかなと自分自身、本当に気持ちが追い込まれるぐらいまでの思いっていうのが今回の逆指名の中に自分は凄く強く思ってるので、本当に崖っぷちですね、自分自身」
――不参加となったJBOGトーナメントはみた?
▼岩本「はい、全部みました。やっぱり見てたら出たかったなって思いは正直あるんですけど、CIMA選手からの逆指名っていう部分があったので、もし出場したらもちろん獲る気ではありますけど、もう一度挑戦できるっていう保険を自分はかけたくなかったんです。なのでCIMA選手からの逆指名、この一発で自分はひっくり返したかったので不参加を表明したわけなんですけど、やっぱりみてたら、みんな凄ぇなと思って。この人と試合したいなという思いは正直ありました」
――リンダマン選手がトーナメント開幕前に、優勝してCIMA選手と世界ジュニア戦を実現させる構えをみせていたが、いつか実現させたい?
▼CIMA「もちろん、そうですね。半分はリンダマンのリップサービスやったのかなという部分はあるんですけど、やっぱり今、岩本選手が言ったように、僕自身もGLEATの選手でありますけど、このジュニアのベルトを持ってますから、ベルト持ってる人間からみても、あのトーナメントには、もし俺が、CIMAがあそこに出場してたら、どういった展開になってたんやろうなっていうのは常に考えましたし、僕らの中の全日本プロレスさんのイメージ、今度デビューする斉藤兄弟もそうですけど、やっぱり大柄な選手、スーパーヘビー級の体と体の戦いっていう部分がイメージとしてあったんですけど、そういうのを一つひっくり返す2日間だったんじゃないかなと思いますね。だから僕は今回、岩本煌史を逆指名しましたけど、それで岩本選手はCIMAを今6月9日に向けてロックオンしてるかもわかんないですけど、僕はすでに昨日のトーナメントの優勝者のフランシスコ・アキラにちょいロックオンしてますからね。今、サンフランシスコぐらいまでいってますから」
――崖っぷちという岩本選手の覚悟をどのように受け止めている?
▼CIMA「僕自身も2月に初めて肌を合わせて、こういう選手なんだというのは凄く感じましたし、今回の背水の陣という思いも物凄く感じてます。だからここは業界生活24年、生き抜いてきてますんで、しっかり叩き落として。ま、我々も7月1日にGLEAT旗揚げしますんで、GLEATの若手陣と混じって切磋琢磨してもらえるような環境まで落とし込んでいきたいなと思いますね」
