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6/27【NOAH】1年ぶり降臨ムタが“ワールド"全開で完勝 炎蹴りトライも拳王魔界に沈む

『NOAH “ABEMA PREMIUM MATCH” SERIES MUTA the WORLD powered by ABEMA』TVマッチ(2021年6月27日配信)
○グレート・ムタvs拳王×

 約1年ぶりに降臨したムタが、拳王を徹底的に“魔界"に引きずり込んだうえで完勝した。

 コロナ禍で試合キャンセルが相次ぎ「魔界でストレスを抱えていた」(代理人・武藤敬司談)というムタ。約1年ぶりに決まった“発散"の舞台で、その相手に指名したのが硬派な反骨集団『金剛』を率いる拳王だった。

 異次元遭遇は『MUTA the WORLD』と銘打たれたABEMA・TVマッチで実現。題目通り、ムタが徹底して拳王を自らの“ワールド"に引きずり込んだ。

 序盤から場外を徘徊してリング下を物色。凶器を探し回った一方で、ABEMA中継用のドローンカメラを追いかけ回すお茶目な(?)一面も披露。かと思えばTVカメラ用のケーブルで拳王を絞首刑に処し、怒りの拳王が反撃に出ても赤い毒霧発射で鎮圧。さらには場外で身を挺して拳王を守ったセコンド・征矢学の顔面にも今度は緑の毒霧を吹きかけた。

 仲間の心意気に打たれた拳王も、左ミドルキック連打で猛反撃を開始。ムタの閃光魔術(シャイニング・ウィザード)もガードして蹴暴(ランニングローキック)をぶっ放すや、必殺のPFS(ダイビング・フットスタンプ)投下にも成功した。

 ムタにギリギリで肩を上げられても、拳王には“奥の手"があった。セコンドのタダスケがレフェリーに「スリーだろ!」と抗議する死角で、オイルをレガースにぶっかけて着火。そのまま“炎蹴り"でムタを蹴り飛ばし、たまらず場外にムタが逃れたところで、コーナー最上段からの場外PFSを完璧に決めてみせた。

 自らムタの“ワールド"に飛び込んだ形となった拳王だが、今度はムタも場外で逆襲の火炎攻撃。さらにムタがリング上に投入したパイプイスを奪った拳王が振りかぶったところで、ムタが緑の毒霧を噴射。続けざまにパイプイスを踏み台にしての閃光魔術をぶち込み、最後は正調・閃光魔術でトドメの3カウントを奪い去った。

 3度の毒霧に火炎攻撃、そして拳王の“炎蹴り"。拳王を“魔界"に引きずり込んだ末に完勝したムタは、大の字の拳王をどこか満足気に見下ろすと、ストレス発散を感じさせる軽い足取りでフラフラと姿を消した。

 一方の拳王は、先日のサイバーファイトフェスではDDT勢の“何でもアリ"な文化系世界観の前に敗退。そして今宵はムタの魔界に沈んだ。試合後も「…この世界観は…何なんだよ…」と吐き捨て、キャリア13年にして奥深きプロレスの“沼地"に接した。

【拳王の話】「……この世界観は…何なんだよ…」