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7/2【新日本】第3世代トリオ王座届かずも…激闘のち握手 感動一転、EVILが石井闇討ちKO

『映画 ゴジラvsコング Presents KIZUNA ROAD 2021』東京・後楽園ホール(2021年7月2日)
NEVER無差別級6人タッグ選手権試合 ○後藤洋央紀&石井智宏&YOSHI-HASHIvs天山広吉&永田裕志&小島聡×

 第3世代トリオが奮闘したものの、NEVER6人タッグ王座に届かず、CHAOSトリオが7度目の防衛に成功。それでも激闘を経た両軍は握手を交わし、感動のエンディングに。しかし、それをぶち壊すように、EVIL&東郷が石井を闇討ちKOした。

 最多防衛記録を更新した後藤&石井&YOSHI-HASHIに、第3世代の天山&小島&永田が牙を剥いたことで決定したNEVER6人タッグ王座戦。前日の後楽園大会で前哨戦としてシングル3番勝負が組まれたが、CHAOS軍が2勝1敗で勝ち越しに。王者組優勢で決戦を迎えた。

 その勢いのままにCHAOS組が序盤戦をリード。天山のラリアット誤爆を誘うと、そのまま小島に集中砲火を浴びせる。石井が執ように逆水平を連打すると、小島の胸板が真っ赤に腫れ上がって出血。ローンバトルが長時間続いた。その後も第3世代は流れを掴めず、天山も永田も守勢を強いられる。

 それでも天山が石頭ぶりを発揮して石井を足止め。ここぞとばかりに永田はナガタロックIIに絡め取る。天山はアナコンダバイス、小島は川田殺し(変型アームロック)で後藤たちを同時捕獲してようやく第3世代がチャンスを掴んだ。王者組が巻き返しても、ベテランたちは止まらない。テンコジが延髄ラリアット&アナコンダバスターの合体技を繰り出すと、永田はこん身の左ミドルからバックドロップで石井を引っこ抜き、決定的な場面を生み出した。しかし、続くバックドロップホールドは防がれて、勝機を逃す。

 終盤は前夜に一騎打ちで激突したばかりの後藤と小島が火花を散らした。雪辱に燃える後藤は小島のラリアットを徹底的にガードして、虎視眈々と好機を狙う。両軍入り乱れての総力戦となると、激しいシーソーゲームに突入した。小島は垂直落下式ブレーンバスターから再びラリアットを狙ったが、後藤は寸前で牛殺しで切り返し、両者大の字に。死力を振り絞って立ち上がった後藤は、なおもラリアットを仕掛けてきた小島を抱え上げてGTRをズバリ。26分を超す激闘に終止符を打った。

 激闘を制してCHAOSトリオがV7。防衛記録を更新した。試合前には「三バカトリオ」「プロレス人生、最後の思い出作りに協力してやる」と言いたい放題だった石井も、第3世代の頑張りには感じるものがあったようで、自ら握手を求める。両軍健闘を称え合い、後楽園ホールは爽やかな余韻に包まれた。

 試合を制した後藤が「第3世代は強かったです。ただ、俺たちの絆はこんなところでは負けません。まもなくオリンピックが始まりますが、オリンピックより熱い試合をこれからも俺たちは見せていきたいと思います。これからも俺たちから、これからも新日本プロレスから目を逸らすなよ」とマイクアピールすると、YOSHI-HASHIが恒例の締めへ。「俺が言いたいことはもう後藤さんが十分喋ったので、俺がもう一度念のため、確認のために、この言葉を言わせてくれ。このNEVER6人タッグベルト、俺たちが防衛し続けるのは……」と語り、最後に「永遠だ!」と叫ぼうとした瞬間、場内の照明が落ち、後楽園ホールは突然暗闇に包まれた。

 正体不明の衝撃音やうめき声が場内に響く中、ようやく照明が復活すると、リング上では東郷がスポイラーチョーカーで孤立した石井を絞め上げていた。場内が騒然とする中、EVILは石井に襲いかかり、EVILでKO。後藤とYOSHI-HASHIが怒りを爆発させてリングに飛び込んだものの、EVILは不敵な笑みを浮かべて去っていく。

 感動のエンディングから一転、全てをぶち壊しにしたEVILの狙いは石井だった。これまで石井でシングルに勝利したことのないEVILの鬱憤が、6・22後楽園大会でNEVER6人タッグ王座奪取に失敗して爆発した形。EVILは「NEVERシックスメンのベルトなんてな、どうでもいいんだよ。石井、てめえが目障りなんだよ。サシで潰してやるからな、よく覚えとけ!」と一騎打ちを要求。衝撃的なバッドエンドを経て、両者の対戦は避けられない状況となった。

【後藤の話】「一難去ってまた一難か。でも大丈夫だ。石井さんがこんなとこで止まるわけねえよ。必ず百倍に、千倍にしてやり返してくれるはずだ」

【YOSHI-HASHIの話】「オイ、EVIL! ベルト投げ捨てやがって、この野郎! ふざけんな、オイ! NEVERの6人のベルト、獲れねえってわかったんだろ? EVIL、この腰抜け野郎が! ふざけやがって、この野郎! オイ、暗いところでやってやってもいいぞ、この野郎! この腰抜けが!」

※石井はノーコメント

【試合後の天山&小島&永田】
▼小島「凄く濃密な2日間だった。いや、前哨戦から辿ればもっともっと濃い数日間だった。この言葉が合ってるかわからないけど、俺は、いや俺たち第3世代はいろんな人に生かされてるんだ。それを感じた。様々な人に感謝して、この痛み、このつらさ……」

※ここで永田と天山が駆けつける

▼永田「(小島に)ありがとうございました」

▼天山「コジ、すまん。最後、俺たちがセーブできなかった」

▼永田「申し訳ない。でも、胸張っていいと思いますよ」

▼小島「いや、その一言で凄え救われた。いろんな人からそうやって言われて、味方の永田裕志、天山広吉からもいろんなことを言われて、凄え濃い数日間を過ごせたと思います」

▼天山「俺たちが、俺たち第3世代が、団結して3人がひとつになって、あいつらに立ち向かっていく。どれだけのお客さんが期待してるのか? いや、そんなことは関係ない。俺らは組みたいから組んで、あの3人の前に立って勝負してやろうやないかって、そういう気持ちでいましたけど、結果はしょうがないですよ。これで勝ったら一発で獲って、『なんやあいつらチャンピオン、軽いやんけ』って。それは言わないけど、一発でなかなか獲れないぐらいね、あいつらもしぶといし強いし、正直こんなんでやられるとは思わなかった。でも、コジに託したけど連帯責任ですよ。俺ら第3世代、もう1回明日からスクワット3000回やって、もっと鍛え直して、まだまだあいつらに負けんようにやるしかないですよね。なあ、永田!」

▼永田「はい。我々の諦めない気持ちというかね、もう29年、30年、この新日本マットで戦ってきた我々の意地、戦いっていうものをヤツらに、我々と戦うことで改めてわかってもらえたと思う。辞めろって言われても、絶対あいつらに言われて辞めることは100%ない」

▼天山「ないない」

▼永田「なにか俺たちの戦いがヤツらの気持ちを動かした。それを少しだけ感じられた。あの石井が先頭切って来たのが信じられませんよ」

▼天山「あれはビックリ。一番サプライズだったね。あの石井がね。まさかやけど、それぐらい俺らももっともっと熱い試合であいつらの心を動かして、何か起こるんちゃうかっていうのを見せたよな、永田」

▼永田「俺ら与えられた試合を、数少ない試合を全力で常に戦って、いつなんどき戦いの舞台を用意されても、そこに立ち向かえるよう常に我々は用意しているわけですから。だからこうやって急にタイトルマッチが決まったって、あれだけの試合ができる。棺桶に片足を突っ込んでるわけじゃない。俺らの戦いはまだまだ続く。年齢なんてクソ食らえだ!」

▼天山「まだまだ! もっともっと組んでまたチャレンジしようぜ! こんなんで終わりちゃう。なあ、コジ?」

▼永田「頑張りましょう」

▼天山「頑張ろうな!よっしゃ!」

【EVILの話】「(※東郷と一緒にイスを持ってきて、それに座ると)NEVERシックスメンのベルトなんてな、どうでもいいんだよ。石井、てめえが目障りなんだよ。サシで潰してやるからな、よく覚えとけ! よし行くぞ」

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