プロレス・格闘技の情報満載!全日本・ノア公式モバイルサイト

7/2【ZERO1】火祭り開幕 初出場・稲村が初戦で存在感も大谷が逆転絞殺で11年ぶりVへ会心スタート

『第21回 真夏の祭典・火祭り2021』東京・新木場1stRING(2021年7月2日)
「第21回 真夏の祭典・火祭り2021」Aブロック公式戦 ○大谷晋二郎vs稲村愛輝×

 火祭り開幕戦で初出場のノア・稲村が大暴れで存在感を示したものの、最後は大谷が胴締めコブラホールドで逆転勝利。11年ぶり5度目の優勝へ向けて会心のスタートを切った。

 「田中将斗との対戦を求めてここに来ました。そして強さを求めてここに来ました」と名乗りを上げたノア・稲村が火祭り初出場を果たした。初戦の相手はミスターZERO1・大谷。いきなり高い壁が立ちはだかった。

 ゴングと同時に突っ込んだ稲村はコーナータックルを連発して出鼻をくじく。大谷がレッグロックでねちっこく絞め上げても、力ずくのフェースロックで反転して絞め上げ、胸板へのハンマーパンチとチョップの打ち合いでも怪力で押し込む。大谷も胸を突き出して真っ向から受け止める意地をみせたが、重たい一発一発に後退を余儀なくされた。

 守勢の展開で幕開けとなった大谷だが、得意の顔面ウォッシュで反撃ののろし。串刺しフロントハイキック、ジャーマンの波状攻撃に出たが、稲村は串刺しボディアタック、ショルダータックルと肉弾殺法で応戦。ダイビングショルダーで宙を舞うと、ジャンピングボディプレスを投下したが、大谷もフロントハイキックを連発。仁王立ちする稲村を左右の張り手でねじ伏せた。

 だが、稲村も負けてはいない。ドラゴンスープレックスを狙う大谷のフルネルソンを怪力で振りほどき、水面蹴りを食らっても意地で倒れず。エルボーを猛連打し、豪快なブレーンバスターで叩きつける。得意のぶちかましで大谷を吹き飛ばすと、無双の構え。阻止した大谷がカウンターのケサ斬りチョップで逆襲しても、2発目は稲村が食い止め、胸板にハンマーパンチを叩き込んだ。

 大谷がエルボーを返し、またもラリーに突入。右ストレートで稲村をねじ伏せた大谷は、こん身のケサ斬りチョップで追い討ち。すかさず胴締めコブラホールドで捕らえた。稲村も意地で耐え続けたが、最後はギブアップ。大谷が逆転勝利を決めた。

 稲村の猛攻をしのいだ大谷が11年ぶりVへ向けて白星スタート。2年連続でコロナ禍での開催となった火祭りだが、開幕戦のメインで勝利で飾り、大谷は集まったファンに「プロレスを信じてください! 火祭りを信じてください!」と訴え、久々に「3、2、1、ゼロワーン!」の叫びで締めた。

 初遭遇となった稲村を大谷は「最高だな、お前! 俺の想像をはるかに超えるパワー、圧力感じたよ」と手放しで絶賛。そんな強敵を前に「また凄ぇ奴に出会った」と高ぶり、熱い戦いの末に勝利した。「俺の思いは他の奴らのはるか上をいってるからな。そんな大谷晋二郎、一つの公式戦も無駄にせず、全力で熱くて一生懸命なプロレスラーでありたい」と誓った大谷は今年の火祭りで大目標を掲げた。

 それは「あの時のG1の長州力やってやるからな」というもの。91年に初開催された新日本G1クライマックスで優勝候補だった長州はまさかの全敗。5年後の96年に初優勝を成し遂げた。大谷はその再現をするつもり。前回の火祭り出場時は3年前の2018年で全敗を喫した。かつての長州と自分を重ね合わせた大谷は「俺の中ではあの時の長州力描いてるから」と豪語。しかも長州は全勝優勝を果たしていると知り、「それも乗っけとこうか。全勝優勝だっけ? さすが長州力やってくれるな。そんな昔の長州力とも戦っていきたい」と11年ぶり5度目の優勝を全勝で飾る構えをみせた。

 一方、惜しくも敗れた稲村だったが、初戦から存在感をみせつけ、火祭りでの活躍を予感させた。「強い人、何人も試合してきましたけど、こんなに熱くて強い人は初めてでした」と大谷に一目を置く一方で、「必ず残り全て勝って、この火祭りの熱さ、強さ、全部食らい尽くしてやります」と誓ってみせた。

【試合後の大谷】
▼大谷「帰ってきたよ。うっとうしい奴が帰って来たぞ火祭りに! そうだ、そうだ。こういう舞台だった。こういうリングだったな、火祭りは。入場して一歩リングに踏み入れた瞬間、一気に甦ったよ。いいか、ノアを代表してきた稲村、お前言っとくぞ。最高だな、お前! 俺の想像をはるかに超えるパワー、圧力感じたよ。でもさ、不思議だよな。そんな普通だったらビビるようなもの感じたら、俺、笑みが出ちゃうんだよ。また凄ぇ奴に出会ったってな! フフフって思っちゃうんだよ。俺は言っとくぞ、この火祭りに出てる選手みんながどんな思いでこのリーグ戦に臨んでるか知らねぇよ。だがな、俺は言っとくぞ。俺はあの時のG1の長州力やってやるからな。俺はよ、数年前、前回最後に出た火祭り、全敗だからな。言っとくぞ。あったな、あの人もそういうことが。その人、何年後か忘れたけど、優勝したよな。俺の中ではあの時の長州力描いてるから。他のメンバーが何思ってるか知らねぇけど、俺の思いは他の奴らのはるか上をいってるからな。そんな大谷晋二郎、一つの公式戦も無駄にせず、全力で熱くて一生懸命なプロレスラーでありたいと思います。その姿が今の皆さんに勇気を与えるんだろ! 俺は勝手にそんな使命感背負っちゃってるから。その使命感を最後まで全うしたいと思います。本当にこれだけは言わずにいられないな。稲村、俺の想像をはるかに超えたプロレスラーだったという意味では、俺の負けだ。強がって次やっても勝てるって堂々と言えねぇな。言わないといけないけどな。でも、また当たりたい。次、勝てる自信なくても俺はにやけちゃうんだよ。またそういう奴に出会えた。そんな火祭り開幕戦でしたね」

――長州さんがG1で全勝優勝しているが、そこも同じで?

▼大谷「無茶振りするねぇ。いやいや、もちろん今言ったそのまま、今全勝だから。それも乗っけとこうか。全勝優勝だっけ? さすが長州力やってくれるな。そんな昔の長州力とも戦っていきたいと思います。本当に全勝だった?」

――1試合不戦勝だったが全勝している

▼大谷「そうか。そんな長州力とも戦っていきたい。それほどの火祭りは舞台なんだと僕はアピールしていきたいと思います」

――火祭りがどのリーグ戦にも負けない実感があった?

▼大谷「でも僕の中で何年か前にも言ってますけど、僕は弱気なコメントに聞こえるかもしれないけど、リーグ戦で競い合うつもりはないんですよ。チャンカンにも出たし、昔G1にも出たし。どのリーグ戦も素晴らしいんですよ。みんなが全力で戦ってるでしょ。でも火祭りだって素晴らしいんだって! そういった意地を僕は貫きたい。でも僕はチャンカンより凄いんだ、G1より凄いんだなんて気はさらさらないし、火祭りだって凄ぇんだぞ! と言い続けたいと僕は思います」

【稲村の話】「強い人、何人も試合してきましたけど、こんなに熱くて強い人は初めてでした。必ず、必ず残り全て勝って、この火祭りの熱さ、強さ、全部食らい尽くしてやります」

プロ格 情報局