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7/3【NOAH】第1試合で「丸藤vs杉浦」シングル前哨戦実現 王者・丸藤「負けに等しい」15分ドロー

『UP TO EMOTION 2021』神奈川・横浜ラジアントホール(2021年7月3日)
△丸藤正道vs杉浦貴△

 7・11仙台大会のGHCヘビー級選手権試合「(王者)丸藤vs杉浦(挑戦者)」に向けた最終前哨戦が、異例のシングルマッチかつ15分1本勝負の第1試合で実現。この形式を望んだはず丸藤が、絞殺負け寸前でゴングに救われ、逆に追い込まれる結果となった。

 手の内を知り尽くす“戦友対決"でのGHC戦。前哨戦を重ねるごとに熟練の読み合いが深まるなか、丸藤が「杉浦貴をもっとじっくり攻略したい」と希望し、最後の前哨戦が横浜大会の第1試合、15分1本勝負の一騎打ちで行われた。

 「あと何回、タイトルマッチで丸藤正道と戦えるか分からない」。杉浦はそう挑戦理由を語っていただけに、15分1本勝負でも互いの感触を味わうように探り合う。読み合いを繰り返しながら、丸藤が腕攻めでパーフェクト・キーロックへの布石を打てば、杉浦も持ち前の強打で真っ向から巻き返した。

 試合は10分を過ぎたところで激しさを増す。激しい読み合いで真・虎王発射に成功した丸藤が、打撃戦もトラースキックで押し切りにかかったものの、杉浦も倒れずにスピアーをズバリ。そのままアンクルホールドで絞め上げれば、切り抜けた丸藤もパーフェクトキーロックで絡みつく。ならばと杉浦もフロントネックロックで切り返したものの、丸藤もジャックナイフ固めでさらに切り返して3カウントを迫った。

 ところが今宵は杉浦もキックアウト。逆に丸藤をねじ伏せるように再びフロントネックロックで絞め上げ、自ら後方回転。リング中央で絞めに絞め上げたところで、15分時間切れのゴングが打ち鳴らされた。

 異例の“シングル前哨戦"は王者がゴングに救われる結果に。試合後も悔しげに杉浦と向き合った丸藤は「杉浦貴のスキを見つけるつもりが、逆にスキが無くなってしまったかもしれない。逆にこれをやることによって今日、自分で自分を追い込んじゃったかもしれない。今日は……負けに等しいよ」と唇を噛んだ。自ら望んだ形式で逆に追い込まれる結果となった丸藤は「このままじゃ、強いチャンピオン像がまだみんなに見えてないと思うから。今日までは申し訳なかったけど、仙台ではしっかり、強いチャンピオン像を見せたいと思います」と誓った。

 一方の杉浦も「15分じゃ仕留められない」としつつも、「大切にしたい。大切にして、丸藤正道とのGHC戦を堪能したいね。楽しみだよ」と丸藤戦への思い入れを改めて強調した。“GHCヘビーvsナショナル王者"の構図で実現する熟練の戦友対決は、横浜でよりその深みを増しながら仙台へとなだれ込む。


【試合後の杉浦】
――シングルでの前哨戦は異例だったが、試合を振り返って?

▼杉浦「足りないんじゃない? 15分じゃ。15分じゃ仕留められないし」

――改めて仙台はどんな試合にしたい?

▼杉浦「想像つかないね。裏の読み合いになるかもしれないし、俺のいつも通りの叩き潰しにいく試合になるかもしれないし。それは試合の流れによって違ってくるから、想像できないね」


――読み合いなど試合の深みが増している

▼杉浦「これだけ(丸藤と)試合数やってると、引き出しがいっぱいあるから。こうしたら、こう返されるし、そう来たらこっちはこう返さないといけないと思うし。そうなってくるでしょ、自然と。進化するでしょ」


――改めて丸藤戦への思い入れというのは?

▼杉浦「大切にしたい。大切にして、丸藤正道とのGHC戦を堪能したいね。楽しみだよ」


【試合後の丸藤】
――時間が足りなかった?

▼丸藤「いや! 足りてたよ。あれ以上、時間があったら、もしかしたら俺、負けてたかもしれない。あいつを攻略するために、こういうカードを組んでもらったのに、8割がた押されてたね…。俺が狙ってたその先も(杉浦は)しっかり頭に入れてきたし。やっぱり一筋縄じゃいかないよ」

――仙台とは真逆の試合をしたい…とも言っていたが?

▼丸藤「そうだな…杉浦貴のスキを見つけるつもりが、逆にスキが無くなってしまったかもしれない。逆にこれをやることによって今日、自分で自分を追い込んじゃったかもしれない。さすがだよ」

――パーフェクトキーロックとフロントネックロックの読み合いが激しさを増している

▼丸藤「まぁ、そこだけじゃないからね、俺たち。何だかんだ言ってお互いに温存してるモノもあるし。でも今日は……負けに等しいよ」

――教訓を生かして仙台ではどんな試合を?

▼丸藤「このままじゃ、強いチャンピオン像がまだみんなに見えてないと思うから。今日までは申し訳なかったけど、仙台ではしっかり、強いチャンピオン像を見せたいと思います」

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