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7/8【全日本】コロナ感染で「地獄」体験も7・11大阪で復帰 諏訪魔が三冠返り咲きへ7月中の完全復活証明と王道T制覇に照準

 7・11大阪大会で復帰戦を控える諏訪魔が8日、電話取材に応じ、新型コロナウイルス感染時の状況、復帰への意気込みを独白。コロナの後遺症に悩む人々へのメッセージも込めて7月シリーズで完全復活を遂げ、8月開催の王道トーナメントに優勝する三冠ヘビー級王座返り咲きプランを描いた。

 諏訪魔は6月20日、PCR検査の結果、コロナ陽性判定を受けた。ジェイク・リーとの三冠ヘビー級王座8度目の防衛戦が予定されていた6・26大田区大会欠場を余儀なくされ、ビッグマッチに穴をあけてしまったケジメとして三冠ベルトも返上した。

 全日本にとって2年4ヵ月ぶりのビッグマッチを目前にして戦線離脱に追い込まれ、諏訪魔は「そこは本当に申し訳ないと思ってる。凄く取り返しのつかないことになっちまったな」と罪悪感を抱いた。大田区大会は自宅療養中に全日本プロレスTVの生配信で見届け、「自分が立つべきところ、その状況を家で見てるっていうのは物凄くつらかった」と悔しさを噛み締めた。

 コロナの症状は想像を超えるもので、療養期間中は「とにかく倦怠感と、自分は喘息を持ってるんでね。もう咳が止まらない」と「地獄」のような苦しみが続いたという。それでも無事に回復し、2度の抗原検査でも陰性。今月6日から練習を再開した。療養中に一気に落ちた体力を取り戻すのが最優先で、今は「コロナの倦怠感っていうのかな。それが後遺症みたいに引きずってる部分があるんで、そこを振り払ってでも追い込まなきゃいけない」と自らを奮い立たせながら鍛錬を重ねる日々だ。

 そして7・11大阪大会での復帰が決まった。「このまま黙ってヘコんでればいいのかっていったらそうじゃないからね。三冠のベルトはジェイクが獲ったけど、やっぱあれを取り返しにいかなきゃいけない」と早期返り咲きを描く諏訪魔。6・9後楽園大会以来1ヵ月ぶりのリングで新三冠王者・ジェイクと対決する。

 三冠史上初の巴戦を制し、自ら返上した至宝ベルトを手にしたジェイクの姿に「ベルト持った時には一つの形になってたから。三冠を巻く心構えじゃないけど、そういう気持ちっていうのができてたんだろうな。あいつが考えてやってる今のスタイルっていうものが確立した瞬間だった」と感じた。だからこそ、三冠王者・ジェイクとの“初遭遇"に「復帰戦で当たるジェイクとの試合っていうのは俺の中で何を感じるかはワクワクする部分でもありますよね」と高ぶっている。

 宮原健斗、青柳優馬と巴戦を争い、ジェイクが至宝ベルトを手にした大田区大会は新時代の到来を告げた瞬間だった。当然、この状況をすんなり受け入れるつもりはなく、諏訪魔は「時代の流れというのを感じさせられたのもあるんだけど、でもね、俺のいねぇとこでやってるだけだろと言いたい自分もいるしね。ちょっと待ってくれよって言わしてほしいな」と抗う構えをみせた。

 そのための青写真も出来上がっている。「みんなにまず、俺はコロナを乗り切って暴れてるんだっていうのを見せなきゃいけないのが第一」と7・11大阪大会での復帰戦を足がかりに完全復活を印象づける。「そこを乗り越えた時には、やっぱし凄ぇな、暴れっぷり半端じゃねぇなと納得させたうえで、もう一回ベルト挑戦した方がいいんじゃねぇかって、周りをどんどん固めていく」と自らの戦いによって三冠挑戦の機運を高めるつもりだ。8月には2年ぶり開催となる王道トーナメントを控え、「三冠挑戦するには何かないとできないからね。実績を残すという意味では王道トーナメントに優勝するのが一番いい冠になるんじゃないかな」と4年ぶり3度目の優勝を通行手形とすることも描いた。

 「コロナに打ち勝って戦うってところを見せたいなと思う。コロナの後遺症に悩んでる人もいるわけだから、それでも元気にやれるんだなっていうのを見せていきたい」。そう誓った諏訪魔はコロナ体験を糧に、頂点返り咲きへ向けて大阪の地から暴走を再開する。

【諏訪魔の話】
――7・11大阪大会での復帰が決まったが、現在の体調は?

▼諏訪魔「コロナの症状がだいぶ収まって、落ちた体力を取り戻すために必死に頑張ってますよ」

――トレーニングを再開したのはいつから?

▼諏訪魔「6日からだね。5日にまた検査したんだよね、抗原検査を。それも陰性だったんで。2回やって2回とも陰性で。今はウェートもそうだし、基礎体力だね。ホント体力が一気に落ちたね。コロナの倦怠感っていうのかな。それが後遺症みたいに引きずってる部分があるんで、そこを振り払ってでも追い込まなきゃいけないなと思ってやってるよ」

――感染中の症状は倦怠感が一番つらかった?

▼諏訪魔「とにかく倦怠感と、自分は喘息を持ってるんでね。もう咳が止まらない。酸素濃度というのを測るんだけど、数値がよくなくて大変でしたね。持ち直してよかったですよ」

――味覚、嗅覚も失われた?

▼諏訪魔「味覚もダメだったね。後遺症みたいのがあるんだよね。今でも味覚もそうだし、ちょっと息抜いた時にすぐ疲れたりとかね。倦怠感、だるさとか、そういうものがありますよ。その後遺症が悩むところだよね。危ない病気だなと思いましたね」

――感染した人にしかわからない感覚を味わったと?

▼諏訪魔「そうだよ。感染して周りに凄ぇ迷惑かけちゃうし。自分もコロナで悩む部分もありますよね。どこから感染したかもわからないし。だからコロナの人が身近にいる状況になってると思うんですよね。それでも感染対策をしっかりしてと思うし。試合やってて伝染ったわけじゃないと思うし。何がよくて何がダメなのかもわからないところですね」

――しかも大田区直前の感染という最悪のタイミングだった

▼諏訪魔「そこは本当に申し訳ないと思ってる。凄く取り返しのつかないことになっちまったなって気持ちがありますからね。じゃあ、このまま黙ってヘコんでればいいのかっていったらそうじゃないからね。三冠のベルトはジェイクが獲ったけど、やっぱあれを取り返しにいかなきゃいけないと思ってるよ」

――申し訳ない気持ちとともに個人として悔しい思いも強かったのでは?

▼諏訪魔「物凄く悔しいよね。大田区大会は全日本プロレスTVでみてましたから。自分が立つべきところ、その状況を家で見てるっていうのは物凄くつらかったですよ」

――長期欠場が想定されない中で三冠を返上しなくてもいいのではないかとの声があったが、あえて返上した理由は?

▼諏訪魔「当然、ビッグマッチに穴をあけてしまったという、そこは俺も責任を取らなきゃいけないというのがあったんだよね。その一心ですね」

――俺の代わりに三冠戦で大田区を盛り上げてくれという思いもあったのでは?

▼諏訪魔「当然、盛り上げてもらいたい気持ちは凄く強かったですね。でも、やっぱし寂しい自分もいるわけで、そこは複雑なんですよね。二人の自分がいるっていうか。最近そういう状況がいっぱいあるな。会社のことをやってたり」

――その中で宮原、青柳が名乗りを上げ、三冠史上初の巴戦という歴史に残る状況が出来上がったが?

▼諏訪魔「あのビッグマッチの状況で巴戦を戦ったあの3人っていうのはやっぱし凄いなと思いましたね。それはホントにリングから離れた状況で見てると、そういうふうに感じますよ。ジェイクにしても宮原にしても青柳にしても、凄ぇ戦いをやって、よくやるなと思いましたからね。自分がそういう奴らと戦ってたんだなと。そんな奴らとこれからできんのか俺? と逆に思ったよ」

――改めて若い力の台頭をみせつけられた?

▼諏訪魔「ホントに時代の流れというのを感じさせられたのもあるんだけど、でもね、俺のいねぇとこでやってるだけだろと言いたい自分もいるしね。ちょっと待てよと。俺の責任でそうなってるんだけど(苦笑)、でもちょっと待ってくれよって言わしてほしいな」

――ジェイクの三冠初戴冠をどう見た?

▼諏訪魔「凄ぇコスチューム…ガウンみたいのも着てきてびっくりさせられた部分もあったし、ベルト持った時には一つの形になってたから。三冠を巻く心構えじゃないけど、そういう気持ちっていうのができてたんだろうなと思いましたね」

――三冠ベルトを手にした姿に違和感がなかったと?

▼諏訪魔「そうだね。あいつが考えてやってる今のスタイルっていうものが確立した瞬間だったから、立場が入れ替わっちゃったなっていう思いがありますね。今までのジェイクじゃないなと。まず自信を持ってしまったのが、どうすりゃいいんだろうって思いますね。次、復帰戦で当たるジェイクとの試合っていうのは俺の中で何を感じるかはワクワクする部分でもありますよね」

――初めて当たる相手のような感覚かもしれない?

▼諏訪魔「うん。何回もやってるんだけど、三冠王者・ジェイク・リーというのは、今度は俺の前に立ちふさがりやがる状況になっちゃったからね。何か複雑だよね」

――これから三冠返り咲きを目指すことになるが、描いているプランはある?

▼諏訪魔「みんなにまず、俺はコロナを乗り切って暴れてるんだっていうのを見せなきゃいけないのが第一だよね。復帰したら。そこを乗り越えた時には、やっぱし凄ぇな、暴れっぷり半端じゃねぇなと納得させたうえで、もう一回ベルト挑戦した方がいいんじゃねぇかって、周りをどんどん固めていく。そのうえで三冠挑戦したいな。で、獲ると。返してくれって(笑)」

――8月の王道トーナメントに優勝するのが最短距離となりそうだが?

▼諏訪魔「そうだね。三冠挑戦するには何かないとできないからね。実績を残すという意味では王道トーナメントに優勝するのが一番いい冠になるんじゃないかな。そこに照準合わせるのはいいかもしれないね」

――石川修司、ブラックめんそーれ両選手が新たにコロナ陽性となり、厳しい状況が続くが、全日本を盛り上げていく覚悟を改めてお願いします

▼諏訪魔「コロナになるかもしれない、そういうリスクを負ったうえで、これからもプロレスを見せていかなきゃいけないわけで、コロナに打ち勝って戦うってところを見せたいなと思う。コロナの後遺症に悩んでる人もいるわけだから、それでも元気にやれるんだなっていうのを見せていきたいしね。コロナなんか吹っ飛ばしたいよ」

――感染したからこそできるメッセージの伝え方をしたいと?

▼諏訪魔「実体験があるわけだからね。ホントしんどいんだよね。ホント地獄ですよ。その経験も踏まえて復活ののろしを上げたいなと思いますよ」

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