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7/11【新日本】内藤が11年ぶりタッグ戴冠、SANADAと熱戦制す タイチ&ザックはドームでの再戦要求

『映画「ゴジラvsコング」Presents SUMMER STRUGGLE in SAPPORO』北海道・真駒内セキスイハイムアイスアリーナ(2021年7月11日)
○IWGPタッグ選手権試合 ○内藤哲也&SANADAvsタイチ&ザック・セイバーJr.×

 内藤がSANADAとのコンビで熱戦を制し、約11年ぶりにタッグ王座戴冠。一方、ホームの札幌で敗れたタイチ&ザックは再戦を要求し、7・25東京ドーム大会でのリマッチが急浮上した。

 ロス・インゴ軍立ち上げ後は常にシングル戦線で活躍してきた内藤。タッグ王座には縁がなく、高橋裕二郎との“NO LIMIT"でタイトルを失った2010年5月以降、一度もタッグのベルトを腰に巻くことはなかった。しかし、SANADAに誘われると、自ら手製の調印書を作り、タイチ&ザックへの挑戦が決定。舞台となった札幌は北海道出身のタイチにとってホームだったが、内藤&SANADAはワンチャンスをものにした。

 挑戦者組がザックの首を攻めれば、王者組は得意のラフファイトで巻き返し、序盤からタイトルマッチらしい白熱した戦いに。SANADAがザックと技巧戦でせめぎ合い、普段のポーカーフェイスをかなぐり捨ててタイチと真っ向から打撃戦を繰り広げると、リングはさらに熱を帯びる。ともに惜しげもなく大技を仕掛けるが押し切れず、両軍入り乱れての先読み合戦の末に、4選手が大の字になると、場内は大きな手拍子に包まれた。

 地元で負けられないタイチは「内藤来い!」と叫ぶと、スイング式DDTを食らっても即座に立ち上がり、デンジャラスバックドロップでぶっこ抜く。ザックもエルボースマッシュやネックツイストで追撃。内藤はSANADAの援護を受けて反撃に転じ、秘策のエスペランサ(飛びつき式前転リバースDDT)からコリエンド式デスティーノを仕掛けるが、裏をかいたザックは卍固めに捕獲。タイチも聖帝十字陵でSANADAを分断し、30分を超えたところで王者組が決定機を掴んだ。

 内藤はグラウンド卍固めでも絞め上げられたが、粘りに粘ってロープにエスケープする。ならばとザックは裏の読み合いからドラゴンスープレックスを決めると、介入したタイチものど輪落としでSANADAに、アックスボンバーで内藤に追い討ち。ここが勝機と、王者組は合体技・ザックメフィストの構えに。内藤は何とか切り抜けたものの、ザックのコブラツイスト、タイチのタイチ式ラストライド、ザックのランニングローキックと王者組は猛ラッシュで仕留めにかかった。

 トドメとばかりに、王者組は天翔ザックドライバーを狙うが、SANADAは寸前でタイチに飛びかかり、ドラゴンスリーパーで足止め。内藤もすかさずデスティーノで切り返し、勝機をこじ開ける。止まらないSANADAはザックにラウンディングボディプレスを落とすと、タイチをSkull Endで分断。勝負所を逃してなるものかと、内藤は一気にデスティーノを繰り出してザックを撃破し、36分を超す激闘に終止符を打った。

 内藤&SANADAが札幌でIWGPタッグ王座奪取。内藤は実に約11年ぶりのタッグ王座戴冠となった。マイクを持った内藤は「ブエナス・ノチェース、札幌!」と勝利の雄叫び。「俺がIWGPタッグ王座を獲るのは11年ぶりということで、IWGPタッグ王座への挑戦をおすすめしてくれた人、そして今日一緒に戦ってくれた男にも感謝いたします。グラシアス・SANADA」とパートナーに感謝した。

 「とはいえ、我々ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンは常に競い合うユニット。今現在、間違いなく先頭を走っているのは鷹木信悟でしょう。この状況を俺もBUSHIもSANADAも、そして欠場中の高橋ヒロムも悔しくないわけがない。じゃあ、次の札幌大会の時はいったいこのユニットのトップは誰が走っているのか? 鷹木信悟なのか? それともそれ以外のメンバーなのか? 皆様、次回の札幌大会を楽しみにお待ちください。その答えはもちろん、トランキーロ! あっせんなよ!」。内藤は不敵な表情で言い放ち、北海道のファンを沸かせると、最後は「デ! ハ! ポン!」の絶叫で、波乱の札幌2連戦を締めくくった。

 リング上で喜びをあらわにした内藤&SANADA組に対し、タイチ&ザックは札幌のリングで敗れて意気消沈。それでもタイチは「コロナになったりよ、いろいろあって、それでも取り戻したベルトなんだよ。そう簡単に終わらしてたまるか。ああ? 今ごろ、GODの連中も笑ってるか、国に帰って。ええ? ザマ見ろって笑ってるのか? アイツらだってよ、生半可なヤツらじゃねーんだよ。それから取り戻したベルトを、こんな簡単にアイツらに渡すわけねーんだよ」とタッグ王座へ異常なほどの執念を燃やすと、その足で内藤&SANADAのコメント中にブースに乱入した。

 タイチは手製の調印書でタイトルマッチが実現したことを“貸し"と強調し、リマッチを要求。のらりくらりと拒否した内藤から「仮にもう1回やるとするよ。仮にね。どこでやりたいの?」と問われると、「東京ドームで挑戦受けてもらおうじゃねーか。オレらのプランはもともと東京ドームでオレらタッグタイトルやる予定だったんだよ! 邪魔しやがって」と7・25東京ドーム大会を舞台に指定した。SANADAやザックも巻き込んで言い争いを繰り広げたが、最終的にSANADAが「やってやってもいいよ」と発言したため、再戦が決定的となった。

【試合後の内藤&SANADA、タイチ&ザック】
▼内藤「11年ぶりにIWGPタッグ王座を奪取したわけで。まあ、リング上でも言った通りIWGP挑戦を誘ってくれたSANADAには感謝してますよ。それから、戦前から言っている通り、タイチ選手、そしてザック・セイバーJr.選手は“偉大"なタッグチャンピオンチームだよ」

※ここで、タイチとザックがインタビューブースに乱入

▼ザック「黙れ、この野郎! 俺はトランキーロなんかじゃいられない。お前が勝ったのはまぐれだ。お前みたいなバカが相手じゃ真剣に勝負できないんだよ」

▼内藤「チョット・エイゴワカラナイ。ニホンゴ、ニホンゴ、オネガイシマス」

▼ザック「(日本語で)リマッチ、リマッチクダサイ、リマッチクダサイ、リーマッチ。スペイン語で“リマッチ"って何て言うんだったけな?」

▼内藤「(※ZIMAを差し出し)オサケクダサイ?」

▼ザック「ZIMAはベルトを取り返した時まで取っとく。もし次もお前らが勝てたら、その時はさすがに俺もトランキーロになるしかない。何ならカンパイしてやるよ」

▼内藤「ちょっと……英語わからないんだ」

▼ザック「この野郎、分かってるくせに! “リマッチ"、スペイン語でなんて言うんだ?」

▼内藤「ノー・ワカラナイ、ワカラナイネ。ちょっと通訳してもらっていいですか。ワカラナ〜イ。エイゴワカラナ〜イ。イングリッシュ、ワカラナイ」

▼ザック「(日本語で)オモシロイ。分からないフリしてればおもしろいと思ってんのか? バカ野郎。SANADA、いつまでこんなヤツと組んで時間を無駄にするつもりだ? もっといい相手がいるだろ」

▼タイチ「バカだからしょうがない、小卒だ小卒」

▼内藤「中学校は卒業したから……」

▼タイチ「小卒だろ」

▼ザック「お前らじゃすぐにそのベルトは落とすだろう」

▼内藤「要するに何なの?」

▼タイチ「わかるだろ、言いたいこと! オレらが来たってこと。わかるだろ? なあ。お前らにはさ、貸しあんだよ。あんなクダらねー調印式、あれでやってやったじゃん。ええ? 付き合ってやったじゃん。貸しがあんだよ」

▼内藤「アレは貸しはないでしょう」

▼タイチ「なあ、言いたいことわかるだろ? 来たってことは言いたいことわかるだろ?」

▼内藤「なに出口? 出口あっちですよ」

▼タイチ「何を言ってるんだ、お前は」

▼内藤「え? 違うの?」

▼タイチ「ZIMA飲み…」

※タイチとザックが机の上にあったZIMAを取って飲み始める

▼内藤「トイレ?」

▼タイチ「言いたいことわかるだろ? 貸しがあるんだよ」

▼内藤「なに?」

▼ザック「(※ZIMAの栓を開けて)カンパイだ、この野郎!」

▼内藤「ハッキリ言ってくれないとわかんないな。ほら、口に出さなきゃ。誰にも何も伝わんないよ」

▼タイチ「もう1回、やらせて、いただきましょうか。貸しがあるんだ。返してもらう」

▼内藤「貸し?」

▼タイチ「1回貸しがあんだよ、返してくれ」

▼内藤「いやいや、じゃあ、じゃあ、じゃあ、仮にもう1回やるとするよ。仮にね。どこでやりたいの? どこでやりたいの? あさっての青森? その次の由利本荘? その次の後楽園? その次の龍ケ崎? え、どこでやりたいの?」

▼タイチ「やってくれんの? やってくれんだったら……」

▼内藤「仮の話だよ!」

▼タイチ「もうどこでもいいよ」

▼内藤「じゃあ、この後やっちゃう?」

▼タイチ「この後でもいいよ」

▼内藤「やっちゃう?」

▼タイチ「あさって青森でもいいぞ何だったら。青森でもやってやってもいいぞ、オイ。なあ、青森の客、今喜んでるんじゃないか」

▼内藤「だろうね」

▼タイチ「と言いてえとこだけどよ。そんなド田舎でやったってしょうがねーんだよ。なあ、オレら東京ドームで防衛するプランがあったんだよ。テメー、邪魔しやがってよ。ええ? 東京ドームで挑戦受けてもらおうじゃねーか。オレらのプランはもともと東京ドームでオレらタッグタイトルやる予定だったんだよ! 邪魔しやがって」

▼内藤「でも勝てばね、できたけどね。残念だったね」

▼タイチ「そうだ、その通りだよ。でも! 貸し1回があんだよ」

▼内藤「貸しはないな! アレわかってて、わかってて書いたじゃん。仮にじゃあ、ここでOK出したら逆に貸しだよ」

▼タイチ「なんでだよ!」

▼内藤「貸し1だよ」

▼タイチ「貸しを返して」

▼内藤「貸しを作って」

▼タイチ「なんで借りを借りて貸し貸して、何だよ、わけわかんねーな、お前! そういう揚げ足取りをするんじゃねーよ、いつもよ! お前だから、やるんだね! やってくれるんだな、じゃあ。決まりだな」

▼内藤「そうだな、じゃあ……」

▼タイチ「東京ドームでもう1回、用意してくれ」

▼内藤「東京ドームでは」

▼タイチ「オレらの貸しを返してくれ」

▼内藤「オレがその舞台の準備するかしないか、そうだな?」

▼タイチ「やるな!」

▼内藤「その答えは何かな」

▼タイチ「やるんだな! なあ……」

▼内藤「も・ち・ろ・ん」

▼タイチ「わかったわかった、お前、オイ! 1回黙れ! うるさい! お前は聞いてないんだよ」

▼内藤「答えはもちろん……」

▼タイチ「お前はずっと喋ってばっか、お前ばっかり」

▼内藤「え? オレじゃないの」

▼タイチ「オイ、SANAやん。聞かせてくれ、お前の気持ち。SANAやん。お前(内藤)はいいんだよ!」

▼内藤「内藤の? 内藤の?」

▼タイチ「だからムカつくんだよ! 今日はお前の……」

▼SANADA「タイチ兄やん、タイチ兄やん」

▼タイチ「なんて?」

▼SANADA「タイチ兄やん。ちなみに! SANADA、内藤組は好きですか?」

▼タイチ「内藤は嫌いだけど、オレはSANAやんのこと好きだよ」

▼内藤「……オレは?」

▼タイチ「嫌いに決まってんだろ! お前、屁理屈男だからな!」

▼内藤「PORQUE? PORQUE?(どうして?どうして?)」

▼タイチ「SANADA、オレはお前のこと好きだよ。兄弟だろ。兄弟みたいなもんだろ。同じ所で育ってよ。同じ道場で育ったじゃねーか」

▼SANADA「いや、でも2人のこと好きになってくれないと、ちょっと、ねえ。タッグなんで」

▼内藤「どうなの? もう正直に言ったらいいじゃん!」

▼タイチ「2人とも好きだよ」

▼内藤「だろうね!」

▼タイチ「ああ、だからやらせてくれよ、東京ドーム」

▼内藤「ザックは? ザックは?」

▼ザック「(日本語で)SANADA、リマッチ、オネガイ。オネガイ」

▼タイチ「SANAやんに決めさせる。お前(内藤)はいいんだよ、どうせ屁理屈しか言わない! SANAやん! やってくれよ、オレらと! 気持ち受け取ってくれ!」

▼SANADA「まあ、そんな、好きだったら、やってやっても、いいよ」

▼タイチ「やるでいいんだな」

▼SANADA「うん」

▼タイチ「(※サムズアップして)これだな」

▼SANADA「うん」

▼ザック「(日本語で)ホントウ? ありがとう、SANADA。でも内藤は本物のバカ野郎だ」

▼タイチ「決まったな。東京ドーム」

▼内藤「ウソつき! ウソつき! ウソつき!」

▼タイチ「東京ドームまで預けといてやるよ。SANAやん、SANAやん、また会おう。あさってからすぐ会おう。なあ。酒でも飲んで寝ろ!」

※タイチ&ザックが去っていく

▼内藤「オレなんであんな嫌われてるんだろうなあ」

▼SANADA「まあでも……」

▼内藤「SANADAは? オレのこと好き?」

▼SANADA「YES、(※何度も頷き)YES。まあ、でも今日、さんざん喋ったんで、あと内藤さん、よろしくお願いします」

▼内藤「昨日から始まった『SUMMER STRUGLE』。この長いシリーズ、まだ今日2日目ですか……。まだ1ヶ月以上、このシリーズは続くわけでね。あさってには青森、その次は秋田由利本荘。試合がずっと続くわけで。もうこれ以上喋ってる場合じゃないや。これ以上、俺たち2人の話を聞きたかったら、あさって青森前田アリーナに来たら? そこで嫌というほど喋ってあげようか? もし聞きたかったらね、青森前田アリーナでお会いしましょう。じゃ、アディオス! (※SANADAがZIMAを並べると、内藤はZIMAに触るも持たずに)オレ、アルコール苦手なんでね」

【タイチの話】「ハァ……、去年から6ヶ月、6ヶ月かけてやっとGODから取り戻したベルトだったんだ……。地元で1回も防衛できずに手放すなんて……。コロナになったりよ、いろいろあって、それでも取り戻したベルトなんだよ。そう簡単に終わらしてたまるか。ああ? 今ごろ、GODの連中も笑ってるか、国に帰って。ええ? ザマ見ろって笑ってるのか? アイツらだってよ、生半可なヤツらじゃねーんだよ。それから取り戻したベルトを、こんな簡単にアイツらに渡すわけねーんだよ。今日の敗因は1つだけだ。ザック、内藤のこと嫌い過ぎたこと。オレも嫌いだ、内藤のこと。ムカつくんだよ、見てたら。それも全てアイツの手の内だったってことだな。やられたよ、内藤。全部作戦だったな。でも、内藤、SANAやん。言いたいことわかるな? オレらが言いたいことわかるよな? お前らには“貸し"があるんだ。戻って来い、戻って来い、早く戻って来い。今すぐ会いに言ってやる(※その後、内藤たちのインタビューに乱入)」

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