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7/29【ストロングスタイル】タイガー・クイーンが初代タイガー40周年興行で鮮烈デビュー 猛虎殺法連発で聖地魅了

『初代タイガーマスク ストロングスタイルプロレスVol.11〜初代タイガーマスク40周年記念第2弾〜』東京・後楽園ホール(2021年7月29日)
○タイガー・クイーンvs山下りな×

 タイガー・クイーンが初代タイガーマスク40周年興行で鮮烈デビュー。初代タイガーさながらの動きを連発して聖地・後楽園ホールのファンを魅了した。

 "女性版タイガーマスク"タイガー・クイーンは初代タイガーマスクの40周年を記念してデビューが決定した。初代タイガー本人が発掘し、直々に技を教え、ジャガー横田も指導を担当。初代タイガーは「彼女を見た瞬間に、これは40年前を再現できると確信した」と太鼓判を押した。新間寿会長も大きな期待を示し、聖地・後楽園のメインイベントで初お披露目することに。初代タイガーが自らデビュー前のレスラー、しかも女子選手に指導するのは異例中の異例。正体を含めてストロングスタイルプロレス側への反響が大きく、注目が集まっていた。

 対戦相手は昨年に参戦経験のある山下。身長体重不明ながら、女子選手にしては長身のクイーンは、青を基調にしたコスチュームで、「みなしごのバラード」を前奏にしたQueenの「Don't Stop Me Now」に乗って入場した。初代タイガーばりにコーナー最上段で指を突き上げるポーズを決めると、ゴングが鳴った瞬間、初代タイガーを思わせる軽やかなステップを披露してどよめきを誘った。

 クイーンは序盤から魅せた。ヘッドロックからスピーディにスピンして足を絡め取る初代タイガー独特の動きを再現。ショルダータックルで打ち倒されても、ヘッドシザースに捕まっても、いずれもヘッドスプリングで優雅に切り返し、カウンターのドロップキックで場内を沸かした。サマーソルトキックや側転からのフライングボディアタックなど猛虎殺法を綺麗に決めて、古株の初代タイガーファンたちの視線を釘付けにする。

 山下もジャーマンや変型サソリ固め、胴絞めスリーパーなどで猛攻を見せるが、クイーンは沈まない。打撃戦こそ劣勢に追い込まれたものの、ここでも初代タイガー譲りのフライングクロスチョップで逆襲する。山下は再び攻勢に転じ、ラリアットでクイーンを1回転させるなど大技を連発するが、スプラッシュマウンテンを切り返したクイーンはローリングソバットを一閃。タイガードライバー(フロントネックチャンスリードロップ)、ツームストンパイルドライバーと初代タイガーの得意技でたたみかけると、長距離ダイビングヘッドバットへ。これはクリーンヒットとならなかったが、ハイブリッジの急角度タイガースープレックスホールドで3カウントを奪取した。

 初代タイガー流の動きで観客を魅了した上で勝利したクイーンは、颯爽とリングをあとに。無言でバックステージへと下がり、何も語らず、正体不明のまま会場を去っていった。

 会場後方で試合を見守っていた初代タイガーは平井代表を通じてコメントを発表。「非常にいい試合だった。合格点をあげられる。クイーン本人も合格点で、素晴らしいんだけど、相手の山下選手が本当によかった。山下選手が相手だからこそいい試合ができたし、お客さんも盛り上がったように思えた。タイガー・クイーンは間違いない」と合格点を付けた。師匠格のジャガーも「デビュー戦としては合格点。すごいプレッシャーの中で戦っているわけですから。自分がどれだけ騒がれているかわかっていると思うので。緊張の中で、あそこまでの出来なら最高だと思う」と高く評価した。

 次戦は9・5新木場1stRING大会となる見込みだが、ジャガーは「強敵を当てていかなきゃいけないので。負けを恐れててはダメ。そうしていくことによって、本人も強くなっていくと思うので、いろいろ会議して決めていきたいと思います」と高いハードルを課す意向を示した。また、平井代表は他団体出撃にも意欲を見せた。

プロ格 情報局