8/15【新日本】棚橋が日本人初のUS王者に 1年半ぶり米“有観客"ビッグマッチ「愛してまーす!」締め
『RESURGENCE』米ロサンゼルス・The Torch at LA Coliseum(現地時間2021年8月14日)
IWGP USヘビー級選手権試合 ○棚橋弘至vsランス・アーチャー×
新日本約1年半ぶりのアメリカ“有観客ビッグマッチ"となった米ロサンゼルス大会のメインイベントで、棚橋弘至がランス・アーチャーを破ってIWGP USヘビー級王座奪取に成功。日本人初の同タイトル戴冠を果たし、異国の地でも「愛してまーす!」で締めくくってみせた。
現在は米AEWを主戦場とする王者・アーチャーに、棚橋が7月末にVTRでサプライズ挑戦表明。久々の“有観客ビッグマッチ"に札止め(2222人)の観衆が集まるなか、メインイベントで両雄が激突した。
まずは“巨人殺し"のセオリー通りに棚橋が足攻めで崩しにかかったものの、アーチャーは相変わらずの怪物っぷりを発揮してご破算に。猛烈なラリアットやエルボー、巨体を苦にしないトペ・コンヒーロまで繰り出して攻めに攻め立てた。
苦境が続いた棚橋もチョークスラムを切り抜けて反撃に出たものの、止まらないアーチャーはビッグブーツで場外まで吹っ飛ばして鎮圧だ。さらにはエプロンサイドへのチョークスラムで叩きつけ、得意のブラックアウトで3カウントを迫る。
ニアロープに救われた棚橋も2発目のブラックアウトをスリングブレイドで切り返してみせたものの、まだまだ屈さぬアーチャーは非情のナックルパート、さらにはコーナーポストまで振り回して大暴れ。抵抗する棚橋をカウンターのラリアットでなぎ倒すや、旋回式のスクラップバスターで豪快に叩きつけた。
だが、棚橋も雪崩式攻撃を狙われたところで必死に反攻。張り手でアーチャーをコーナーから落下させるや、ハイフライアタックでなだれ込む。さらには背中めがけてハイフライフローを投下だ。アーチャーがひっくり返ったところで、正調のハイフライフローがズバリと決まり、熱闘を制する逆転3カウントが数えられた。
棚橋が異国メインで日本人初のUSヘビー級王者に。敗れたアーチャーもコロナ影響下で海を渡った逸材に敬意を示し、「これでユーも(新日本のシングル)ベルト全制覇だ。さすがはニュージャパンのエース。あなたと当たるたびに、イツモ・イタイ。ロサンゼルスまで来てくれたことを嬉しく思う。でも、次はAEWのリングに上がってくれよ。俺ともう一度シングルでやってほしい。AEWのリングでリマッチさせてくれ! アリガトウゴザイマス、タナハシさん」とマイクで感謝と再戦要求を送った。
棚橋も「ランス、約束する」と返答したうえで、「やっと新日本がアメリカに戻ってきた! 今日は長い大会、最後まで見てくれてありがとう! USヘビーのベルトを獲ったからには、また王者としてアメリカに戻ってこないといけないと思ってます」とアメリカの“ニュージャパン・フリーク"に英語で約束。さらには定番のエアギター・パフォーマンスで場内を一層盛り上げ、「みんな“アイシテマス"知ってるかな? 一緒にお願いします」と観衆に呼びかけると、「じゃあ、最後に会場の皆さん、愛してまーす!」と“I LOVE YOU"ではなく、あえて日本語での直輸入をセレクトして、久々の新日本・有観客ビッグマッチを締めくくった。
バックステージでも「毎月アメリカ遠征に行く覚悟はできてる」と強調した棚橋。またひとつ金字塔を打ち立てた新日本の太陽が、アメリカから再び昇り始めた。
【試合後の棚橋】
棚橋「(※英語で)やっとUSヘビーのベルトを(新日本に)取り戻すことができました」
※ジュース・ロビンソン、フレッド・ロッサ―、上村優也が現れ棚橋を祝う
▼ロッサー「これでやっとあるべき場所にベルトが戻ってきた。お疲れ様です! あなたはやっぱりエースだ!」
▼棚橋「(※英語で)ミスター・ノー・デイズ・オフ、サンキュー。(※日本語で)こうやってね、IWGP インターコンチ、NEVER……」
※ジュースがベルトに手を伸ばす
▼ジュース「やっぱりこのベルトは輝いてるな」
▼棚橋「(※英語で)ちょっと待って、ジュース、俺のだから。触らないで」
▼ロッサー「そうだ! このベルトはエースのものだ!」
▼棚橋「(※英語で)もしベルトが欲しいのなら……言わなくても分かるよね?」
▼ジュース「分かってるよ」
▼ロッサー「今日はおめでとう」
▼棚橋「Thank you.ありがとう。上ちゃんも、ありがとう」
※ジュース、ロッサー、上村が去る
▼棚橋「(※英語で)これで俺もUSヘビー王者になったからには、また忙しくなっちゃうな。毎月アメリカ遠征に行く覚悟はできてる。約束します。今日はアメリカのファン、ニュージャパン・ワールドで見てくれた世界のファン、みんなありがとうございました。(※日本語で)愛してます!」\
【アーチャーの話】「ニュージャパン・プロレスリング、マーダーホーク・モンスターは再びこのリングに戻ってくる。リベンジを果たすまでこのまま終われない」