9/29【新日本】コブ快走、無傷の3連勝 後藤を熱闘鎮圧
『G1 CLIMAX 31』東京・後楽園ホール(2021年9月29日)
Bブロック公式戦 ○ジェフ・コブvs後藤洋央紀×
コブが無傷の3連勝で快走。後藤の猛攻を受けたものの、ツアー・オブ・ジ・アイランドで鎮圧して勝利をもぎ取った。
コブは9・4メットライフドーム大会でオカダ・カズチカを破った勢いのままに、G1で開幕2連勝を果たした。3戦目の相手はかつてNEVER王座やROH世界TV王座を懸けて対戦経験がある後藤。開幕2連敗の荒武者だったが、絶好調のコブにとっても一筋縄ではいかない相手だった。
のっけからコブのパワーが猛威を振るうが、後藤は上手く場外転落を誘うと、左肩から鉄柱に投げつけ、鉄柵を使って左腕を絞め上げるなど、なりふり構わぬ一点集中攻撃に打って出る。
しかし、コブは驚異的なパワーで流れを変える。村正をキャッチしてはパワーボムの要領で投げ捨て、連続シュミット式バックブリーカーから放り投げ、後藤を抱えてダッシュして連続して腰からコーナーに叩きつけ…とやりたい放題に暴れ回った。ドロップキックやその場飛びムーンサルトプレスなど巨体に似合わぬ空中殺法も繰り出し、後藤の反撃を防ぐ。
それでも後藤は愚直にエルボー合戦を仕掛けると、牛殺しを繰り出して攻勢に転じる。ラリアット合戦もローリングラリアットで押し勝つと、レスリング出身者のコブをフロントスープレックスでぶん投げてどよめきを巻き起こし、腕ひしぎ逆十字固めに捕らえた。ニアロープに救われたコブはアスレチックプレックス、ぶっこ抜き式ジャーマンと再び猛攻に出たものの、沈まない後藤は不意を突く後藤参式で丸め込み、あわや3カウントの場面を生み出す。続けざまに裏GTRからこん身のラリアットをぶち込んだ。
一気に正調GTRを狙うが、コブが力ずくで阻止。ならばと後藤は手首を固めて、ノーモーション頭突きでアゴをカチ上げる。が、倒れないコブがお返しとばかりに頭突きをズバリ。直撃を受けて棒立ちになった荒武者を、強引にツアー・オブ・ジ・アイランドでぶん投げて、コブが一気に3カウントを奪取した。
後藤の猛抵抗を受けながらも、圧巻の勝利でコブが3連勝。勢いをさらに加速させた。第1試合でタイチが敗れて連勝がストップ。一方、オカダはメインで勝利したため、Bブロックはコブとオカダが無傷の3連勝で首位タイで並ぶ形となった。
「Bブロック、会社はCHAOSのメンバーの優勝決定戦進出を期待してそうだな。YOSHI-HASHI、オカダ、ゴトー、もうすでにYOSHI-HASHIとゴトーは片付けた。残るはオカダ。でも今そこまで先のことを考える余裕はない」とコブ。ライバル・オカダとの公式戦はブロック最終日の10・20日本武道館大会で組まれているだけに、今は目の前の戦いに集中する構えだ。
次戦は10・1浜松大会でのタマ・トンガ戦となる。過去の実績ではタマが上回っているが、今の勢いを考えると、コブ有利は動かない。「タマ、最近のお前は熱いファイトを見せてるじゃないか。次もその気合いでかかってこいよ。シャツを脱いで鍛え上げた腹筋を披露すればいい。だがそんなもので俺に勝てると思うな! 腹筋もセコンドのジャドーもBULLET CLUBの連中も何もお前を助けてはくれないぞ!」とその言葉も自信に満ちあふれていた。
一方、敗れた後藤は開幕3連敗で早くもあとがない状況に。次戦の相手はオカダ。5年ぶりのCHAOS同門対決で、生き残りをかけて、連勝中のレインメーカーに挑む。
【コブの話】「Bブロック、会社はCHAOSのメンバーの優勝決定戦進出を期待してそうだな。YOSHI-HASHI、オカダ、ゴトー、もうすでにYOSHI-HASHIとゴトーは片付けた。残るはオカダ。でも今そこまで先のことを考える余裕はない。それに俺はミス・クレオ(90年代にアメリカで流行ったタロット占い師)でもない。日本のファン、誰か気になったらGoogleで検索してくれ。確かに俺は占い師ではないが、未来は自分の手の中にある。この俺が全勝で優勝決定戦に進む。次は? タマ・トンガか。オーケイ、タマ・トンガはバックステージコメントだけはいつも一丁前だな。でもなタマ、勘違いするな。オレはBULLET CLUB内のいざこざとは一切関係ない。オレはUNITED EMPIREのザ・ハチェット、そしてIMPERIAL UNITだ。タマ、最近のお前は熱いファイトを見せてるじゃないか。次もその気合いでかかってこいよ。シャツを脱いで鍛え上げた腹筋を披露すればいい。だがそんなもので俺に勝てると思うな! 腹筋もセコンドのジャドーもBULLET CLUBの連中も何もお前を助けてはくれないぞ! お前は自分のことを“ゴリラ"と呼んでるようだな? でもUNITED EMPIREではゴリラは絶滅危惧種だ」