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9/29【新日本】棚橋2連勝で勝ち星先行 “逆ハイフライ"発射のタマを熟練料理

『G1 CLIMAX 31』東京・後楽園ホール(2021年9月29日)
Bブロック公式戦 ○棚橋弘至vsタマ・トンガ×

 掟破りの逆ハイフライフローを発射したタマに追い込まれたものの、棚橋が熟練のテクニックで丸め込んで料理。2連勝で勝ち星を先行させた。

 US王者として今G1に臨んだ棚橋は、開幕戦でオカダ・カズチカに敗れてしまったものの、2戦目では後藤洋央紀を下して立て直しに成功した。3戦目の相手はタマ。5年前のG1公式戦ではガンスタンを食らって敗れたが、今宵も土俵際まで追い込まれた。

 序盤戦から積極的にガンスタンを狙ったタマ。これは棚橋に防がれてしまったものの、トップロープに首から叩きつけて先制すると、首攻めでリズムを掴む。チョーク攻撃まで決めて棚橋を苦しめた。棚橋も同じくチョーク攻撃で応戦すると、ドラゴンスクリューからテキサスクローバーホールドを仕掛けたものの、ここでもタマは首をむんずと掴んでなりふり構わず脱出。トンガンツイストも決まり、先に勝機を掴んだ。

 ここでタマが選んだのが逸材殺法。棚橋の必勝パターンを真似て、掟破りの逆スリングブレイドからハイフライフローまで投下する。棚橋は肩を上げたものの、タマはガンスタンへ。このまま負けてなるものかと、棚橋は猛抵抗。しつこく仕掛けてなんとかツイスト&シャウトを決めて流れを押し戻すと、これが本家本元だと言わんばかりにスリングブレイド、ハイフライフローアタックとたたみかけ、ハイフライフローを敢行した。

 しかし、タマが避けて自爆を誘うと、ドンピシャのタイミングでガンスタンがさく裂。決定的な場面だったが、ハイフライフローアタックのダメージを引きずり、なかなかフォールに行けない。這うようにして棚橋を押さえ込み、勝利を確信してレフェリーのカウントを数えたタマだったが、棚橋はそんなタマを横十字固めで逆に丸め込み、逆転の3カウントをもぎ取った。

 自分の得意技まで食らい、ガンスタンをもらってしまって5年前の再現になるかと思われたが、最後の最後で棚橋が熟練のテクニックで勝利をもぎ取り、これで2連勝。白星を先行させた。

 Bブロックは今大会終了時点でオカダとジェフ・コブが無傷の3連勝で首位タイに立ったが、棚橋は「最初に、オカダに1敗したのはかなりイタいけど、『G1 CLIMAX』、20年目の経験から言わしてもらうと、“何か"あるよ。この〜、いや、もうほとんど確信に近いけど、このまま行くはずがねーなっていう、思いがあるから。だからこそ、2点差でオカダに食いついていく。それしかないでしょ!」とオカダを追走し、抜き去るチャンスを狙っていく構えだ。

 「20年目、20回目の出場。希望を与えたい。俺も希望を掴みたい。希望を見せたい。じゃあその“希望"って何だ? 俺にもわかんないよ。俺にもわかんないけど、『G1 CLIMAX』、優勝することが俺の最後の希望なんだ……最後じゃない!(笑) 最後じゃないけど。ぜんぜんモチベーション落ちてないから」と途中で自らの発言に苦笑しつつも、狙うは当然、3年ぶり4度目の優勝。「よーし、勝ち星先行したところで言っておこうかな。ちょっくら、優勝してきます」と自らに言い聞かせるように宣言した逸材だった。次戦となる10・1浜松大会で棚橋はSANADAと激突。敗れたタマはコブと対戦する。

【棚橋の話】「(※棚橋はバックステージに来るなり倒れ込むと)あー、効いた。ああー、クソ! ああ、効いたな。ああ。よしっ! (※座り込み、IWGP USベルトを腰に重ねると)こうやって『G1 CLIMAX』は一つ一つ、白星を、白星を重ねていって…。最初に、オカダに1敗したのはかなりイタいけど、『G1 CLIMAX』、20年目の経験から言わしてもらうと、“何か"あるよ。この〜、いや、もうほとんど確信に近いけど、このまま行くはずがねーなっていう、思いがあるから。だからこそ、2点差でオカダに食いついていく。それしかないでしょ! 20年目、20回目の出場。希望を与えたい。俺も希望を掴みたい。希望を見せたい。じゃあその“希望"って何だ? 俺にもわかんないよ。俺にもわかんないけど、『G1 CLIMAX』、優勝することが俺の最後の希望なんだ……最後じゃない!(笑) 最後じゃないけど。ぜんぜんモチベーション落ちてないから。最短距離でオカダについて行くから。ああ。あとね、今日はオレ、リベンジ戦だったんだよね。去年、一昨年か、タマに『G1』で負けてるから。オシッ! タマの成長を感じたよね。タマ・フライフローは効いたよ。(※立ち上がり)ヨシッ! よーし、勝ち星先行したところで言っておこうかな。ちょっくら、優勝してきます」

【タマの話】「クソ…クソ…俺の実力はこんなもんじゃない! 油断してスキを与えてしまった。でも今日の失敗で俺は大事なことをまた一つ学んだ…たった一瞬でも相手にチャンスを与えてはいけない。相手が確実に力尽きるまで攻めないといけない。でも今日は最後の最後でやられて無駄にしてしまった! クソッ!」

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