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9/29【新日本】オカダ完勝3連勝「灼熱の秋」約束 “同門同期"YOSHI-HASHIと26分超激戦

『G1 CLIMAX 31』東京・後楽園ホール(2021年9月29日)
Bブロック公式戦 ○オカダ・カズチカvsYOSHI-HASHI×

 同門同期のYOSHI-HASHIを26分超えの激戦の末に下し、オカダが完勝。無傷の3連勝を飾ったレインメーカーが「灼熱の秋」を約束した。

 オカダはG1開幕から棚橋弘至、EVILを撃破。レインメーカー復活宣言をぶち上げ、絶好調で3戦目を迎えた。対戦相手はCHAOSの同門であり、新日本同期入門のYOSHI-HASHI(デビューはオカダが先)。開幕2連敗中とはいえ、NEVER6人タッグ王者として連続防衛記録を樹立し、自信をつけていたYOSHI-HASHIはレインメーカー食いを狙ったが、オカダの勢いは止まらなかった。

 3年前のG1公式戦以来の一騎打ち。YOSHI-HASHIが序盤から気迫のこもったエルボーや逆水平で前に出たものの、冷静なオカダは場外DDTを2連続で繰り出して主導権を握る。首攻めに苦しんだYOSHI-HASHIも巻き返し、バタフライロックに捕らえたものの、流れを変えるには至らない。逆に余力を残すオカダが、マネークリップに絡め取り、長時間絞め上げて、失神寸前に追い詰めた。YOSHI-HASHIの手首を固めて、ショートレンジラリアットを連続して振り抜くと、レインメーカーの構えに。

 しかし、YOSHI-HASHIはカウンターのラリアットをそこに合わせて大逆転。投げ捨てドラゴンスープレックスを決めると、かち上げ式ラリアット、KUMAGOROSHIと惜しげもなく大技を連発し、再びバタフライロックに捕らえた。途中でバッククラッカーを挟んで絞め続けると、スリーパーに移行してなおもギブアップを迫る。カルマは防がれ、ローリング式ツームストンパイルドライバーを食らってしまうが、ショットガンドロップキックを自爆させると、スワントーンボムで突っ込んだ。

 オカダはこれを自爆させると、前後からドロップキックを連発。レインメーカーの構えに。かいくぐったYOSHI-HASHIはカルマにいくと見せかけて丸め込み、あわや3カウントの場面を作って場内を沸かせると、なおもレインメーカーを仕掛けるオカダにトラースキックをぶち込んだが、粘りはここまで。またまたカルマを狙ったものの、逆にYOSHI-HASHIの体を抱え上げたオカダが開脚式ドライバーで鎮圧。最後はレインメーカーで盟友を葬った。

 26分を超す激闘の末に、同門同期のYOSHI-HASHIを下して、オカダが連勝を「3」に伸ばし、コブと並んで首位タイに立った。マイクを持ったオカダは「オカダ・カズチカ、3戦3勝。もうそろそろ嫌になってきたんじゃない? オカダ、強くでもういいよって思ってきた人もいるんじゃないの?」と余裕を漂わせて観客に問いかけつつも、「まだまだだよ。まだまだ強いオカダ・カズチカを見せていきます」と力強く断言した。

 今大会でG1公式戦の日程は3分の1が終了。まだまだ過酷なリーグ戦は続くが、オカダは「まだ3分の2あるんだよ? ヤバくない? まだみんな熱い灼熱の秋を過ごしたいよね? 任せてよ。なぜならレインメーカー・オカダカズチカがこの新日本プロレスに、G1 CLIMAXのリングに立っているから。わかるでしょ? 俺がいる限りこのリングに何が降るのか。まあ、次はBブロック浜松でお会いしましょう。熱い熱い秋を皆さんに過ごしてもらうことを約束します」と“灼熱の秋"を観客に約束し、「G1 CLIMAXに金の雨が降るぞ!」の雄叫びで熱戦続きの後楽園大会を締めた。

 「今日はね、ヤングライオンの時を思い出してしまったというか。後楽園で最初にシングルマッチやってたし、最初にレスリングやってただけで、何か、エモかった。ま、そんだけ。俺はもっと先見てるんで」と感慨深さを垣間見せつつも、普段通りのポーカーフェイスを崩さずにYOSHI-HASHI戦を振り返ったオカダ。次戦の10・1浜松大会もCHAOSの同門・後藤洋央紀が相手になる。実に5年ぶりの一騎打ちとなるが、「関係ない。久しぶりだからどうだとか、CHAOSだからどうだとか。ただ強い男を決めるリーグ戦の最中なんで。終わってみれば、『CHAOSの熱い戦いでした』と思うと思うんですけど、熱い戦いをしますっていうのももちろんあるけれども、そこはね、強いオカダ・カズチカ、レインメーカー・オカダ・カズチカを見せてく舞台なんで」とYOSHI-HASHI戦同様、あくまでリーグ戦の戦いに集中する構えだ。

 オカダが見据えるのはその先にあるブロック突破、そして優勝。「後藤さんにも申し訳ないですけど、軽く先を見させてもらおうかなと思ってます」と4連勝は当然と言わんばかり。復活を遂げたレインメーカーがどこまで連勝を伸ばすのかが、Bブロック中盤戦の焦点となりそうだ。一方、敗れたYOSHI-HASHIはタッグ王座を懸けて対戦したばかりのタイチと対戦する。


【試合後のオカダ】
▼オカダ「(※インタビュースペースに着くと、少し横の壁に手をついて)何かあれば」

──事前には「足元をすくわれるかもしれない」と言っていたが、ここ最近の全てをぶつけてくるようなYOSHI-HASHI選手の攻めだった

▼オカダ「本当に、棚橋戦でもそうだけど、今日はね、ヤングライオンの時を思い出してしまったというか。後楽園で最初にシングルマッチやってたし、最初にレスリングやってただけで、何か、エモかった。ま、そんだけ。俺はもっと先見てるんで」

──YOSHI-HASHI選手は「間違いなく特別な存在」だと言っていた

▼オカダ「ま(笑)、何言ってんのって。僕からしたらね。俺からしても特別ですよ。ホントに、ヤングライオンの…ヤングライオンの前ですよ。新日本プロレスに入って、お互いがデビュー目指して頑張って、その中でやってるんでね。ま、でも別に、オカダvsYOSHI-HASHIのストーリーは『G1 CLIMAX』の公式戦がゴールだと思ってないんで。まだまだデカい舞台あるんで、そういうとこでやってもいいですし。ただね、『G1』なんですよ。負けて、温かい拍手は僕はいらないんじゃないかと。あれでね、『あーよかった、いい試合できた』と、そんな失礼なこと、YOSHI-HASHIさんにやるのは、僕はどうかと思うし。叱ってやってね、まだまだ上でやんなきゃダメなんだと、そういう風に思う舞台が、僕は『G1』だと思うんで。ま、今日のあの温かい拍手、YOSHI-HASHIさんは悔しかったんじゃないかと思うんで、ホントに、公式戦だけじゃなくてですね、まだまだ、CHAOSなんでね、(普段は)やる機会がないですけど、やっていけたらと思います」

──浜松では、今度も同じCHAOSの後藤選手と対戦するが?

▼オカダ「まぁ、後藤さんもホント、久しぶりにやるんで。まぁでも関係ない。久しぶりだからどうだとか、CHAOSだからどうだとか。ただ強い男を決めるリーグ戦の最中なんで。終わってみれば、『CHAOSの熱い戦いでした』と思うと思うんですけど、熱い戦いをしますっていうのももちろんあるけれども、そこはね、強いオカダ・カズチカ、レインメーカー・オカダ・カズチカを見せてく舞台なんで。後藤さんにも申し訳ないですけど、軽く先を見させてもらおうかなと思ってます(※と、歩いていこうとして、少しよろけて横の壁に手をつく。小声で「お、効いた〜」とつぶやいて控室へ)」

【YOSHI-HASHIの話】「(※インタビュースペースにたどり着くと床に座り込んで)最後、チャンスあったと思ったけどね、まだまだあと一歩、及ばなかったよ。オカダは、俺がデビューする前、同じ期間に練習生やってたからね。新日本プロレスで、寮生活して。間違いなく、俺にとっては特別な存在の一人だし。俺はデビュー戦、後楽園ホール、ここの第0試合、ダークマッチ。入門するまでに3回かかって、それでも落ちて、運よく新日本プロレスには入れて、第0試合でデビューした。今日、俺がやった試合、メインイベントだよ。メインイベント、シングルで。いろいろあったよ。いろいろ、ホントあった。でも、まだこれが始まりであって、こんなところでくたばってたまるかって思ってるからね。まぁジェフ・コブとオカダ、規格外のヤツと試合して、次はタイチ。タイチはここ数年で、メチャメチャ、メチャメチャ、すごい勢いで上がってってる。次、浜松、どうなるか分かんないっていう本音もあるけど、でも! 俺は必ず、アイツから勝ちを取らないと始まんないから。今日のオカダ戦、負けたけど、すげぇ自信になったから。まだまだこれからだ。始まるのはここからだよ」

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