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10/25【新日本】棚橋がトリプル前哨戦でKENTAを場外葬 USベルト奪回で復活に手応え

『Road to POWER STRUGGLE』東京・後楽園ホール(2021年10月25日)
イリミネーションマッチ ○棚橋弘至&オカダ・カズチカ&後藤洋央紀&石井智宏&YOSHI-HASHIvsタマ・トンガ&タンガ・ロア&EVIL&高橋裕二郎&KENTA×

 棚橋が大混戦となったトリプル前哨戦でKENTAをオーバー・ザ・トップロープで場外葬。強奪されていたUS王座のベルトを奪回した逸材は新日本、そして自身の復活に手応えを示した。

 11・6大阪大会で行われる東京ドーム・IWGP世界ヘビー級王座挑戦権利証争奪戦、US王座戦、NEVER6人タッグ王座戦のトリプル前哨戦として、王者が並ぶ棚橋&CHAOS連合と挑戦者が揃ったBULLET CLUBが総力戦となるイリミネーションマッチで激突した。

 封印されていた4代目のIWGPヘビー級ベルトを権利証の代わりに保持することになったオカダは争奪戦に向けてタマと火花を散らした。タマのトンガンツイストを食らってしまうと、フロントハイキック連打に被弾したオカダはヒートアップ。感情的になったのを利用されてエプロンに追い込まれたものの、タマが心中覚悟で狙ったガン・スタンを回避して脱落させる。しかし、気持ちが収まらないオカダは、自ら場外に降りると、試合権利を失っても気にせずツームストン、ガンスタンを狙い合う場外乱闘を展開。控えの選手が割って入って事なきを得たが、遺恨がさらに深まった。

 NEVER6人タッグ王者の後藤&石井&YOSHI-HASHIと挑戦者のEVIL&裕二郎(もう1人はSHO)は試合冒頭から乱闘を繰り広げて荒れ模様。SHOの乱入などもあり、次々と選手が脱落する中で、後藤が孤軍奮闘したが、今度はディック東郷が介入する。レフェリーの注意を引きつけ、EVILのオーバー・ザ・トップロープを幻に終わらせると、その後も暗躍し、後藤を場外に落として敗退させた。が、機転を利かせた棚橋がエプロンのEVILにすぐさまドラゴンスクリューを決めて場外葬に持ち込んだ。

 残るはUS王者・棚橋と挑戦者・KENTAの2人に。棚橋はKENTAにベルトを強奪され、前日の後楽園大会でも奪回に失敗。この日もKENTAに不意を突かれて、序盤からBULLET CLUBの猛攻を浴びていた。体力的に有利なKENTAの大技ラッシュを受けた棚橋だったが、go 2 sleepはなんとか拒否。作戦を切り換えたKENTAにエプロンに追い詰められたものの、ロープの反動を利用したフライングボディアタックで逆襲に転じる。再び場外へ投げられそうになったものの、棚橋はロープを掴んで逆上がりすると、KENTAにヘッドシザースを決め、オーバー・ザ・トップロープに持ち込んで逆転勝利。接戦をものにした。

 場外で倒れ込むKENTAをよそに、棚橋はUSベルトをついに奪回。悔しさをあらわにしながら花道を下がっていくKENTAに見せつけるように、棚橋はコーナーに上がり、高々とベルトを掲げた。

 大きな手拍子を浴びた棚橋は「皆さん、今日も温かい応援ありがとうございました。こうやってメインで勝利して、皆さんに直接メッセージを伝えられることを嬉しく思います。一歩ずついきましょう。少しずつ少しずつ慌てずに、でも確実に前に進んでいるから、みんなで、みんなで、みんな一緒に乗り越えていきましょう。今日はありがとうございました」とコロナ禍からの復活を力強くアピールした。

 そして、恒例のエアギター締めに。アンコールを含めて3度かき鳴らすと、USベルトをギターに見立てて場内を沸かす。最後に「これからも皆さんが引き続き、安心してプロレスを楽しんでもらえる状況を目指して頑張っていきます。今日はありがとうございました。ということで、じゃあ、最後に会場の皆さん、愛してま〜す!」と愛を叫んで後楽園大会を締めくくった。

 バックステージで「ちょっと1週間ぐらい旅立ってたから。もう絶対離さないよ」とベルトを抱きしめた棚橋は、「大阪、最終戦に向けて、いろんなタイトルマッチが組まれてますね。その中でも、このUSヘビーのタイトル戦線がどう生き残っていくか。熱を生むのは試合での選手同士の戦いだけじゃなくて、注目を集めて、俺らのほうが面白いぞと、俺らに注目しろよって。団体内、タイトルマッチ、選手間、思惑、俺が盛り上げるんだっていう使命感、そういうものにも絶対出てくると思うから」と他のタイトル戦線にもライバル心を燃やし、「大阪に向けて、USヘビーちょっくら盛り上げていきますよ」と誓いを立てた。

 G1は3年連続で負け越しに終わり、KENTAにベルトを強奪されていた棚橋だったが、この日ようやく奪い返し、再浮上に向けての反撃体勢は整った。11・6大阪大会はタイトルマッチ目白押しの興行となるが、棚橋はそこでKENTAを返り討ちにし、試合内容でも話題性でも主役に立ってエース復活を高らかに宣言するつもりだ。

【棚橋の話】「(※肩にかけたUSヘビー級ベルトを叩きながら)やっと返ってきました。ちょっと1週間ぐらい旅立ってたけど、もう絶対に離さないから。しっかり管理します。大阪、最終戦に向けていろんなタイトルマッチが組まれてますね。その中でもこのUSヘビーのタイトル戦線がどう生き残っていくか。熱を生むのは試合での選手同士の闘いだけじゃなくてね、『注目を集めて俺らのほうが面白いぞ』、『俺らに注目しろよ』という団体内、タイトルマッチ、選手間、思惑、『俺が盛り上げるんだ』っていう使命感、そういうものにも絶対出てくると思ってる。大阪に向けてUSヘビー、ちょっくら盛り上げていきますよ」

【オカダの話】「オイ、タマ! テメェのブリーフケースなんて必要ねぇんだよ、この野郎!」

※後藤&石井&YOSHI-HASHIはノーコメント


【KENTAの話】「ふざけんなよ! (※テレビカメラに向かって)昨日のコメント見た? あいつの。棚橋の見た? (※テレビカメラがうなずくと)あいつ、俺に対してベルトの運び屋みたいな、なんて言ってたか忘れたけど、そんなようなこと言ってたよ。次の日、取り返してんだ。どういうやり口? これ。どんな新手の何これ? ずっと俺に持ち運ばせるって言った次の日に取り返すって何だよ? これ。どういう手口だよ! Twitterでも言ったけど、人前で『愛してます』って誰にでも『愛してます』って言うヤツは一番信用しちゃダメだから。(※観客の手拍子を聞いて)あいつ言うかもしんないよ、今日。あいつ一番信用しちゃダメ。言うんじゃねえか? あいつ。誰にでも言うなんて信じられねぇ。本当に『愛してる』っていう言葉を使うのは……(※次第に小声になって)本当に、本当に愛している人だけだ。それをあいつ……言うぞ? こんだけ溜めて。(※棚橋の『後楽園ーッ!』という絶叫を聞いて)なんか言ってるよ、アホみたいに後楽園って。後楽園だよ、ここは! 知ってるよ、みんな。(※会場からエアギターの音楽が聞こえてくると)ほら、弾けもしないのにギター。弾けないのにやってるよ。『愛してる』もあんな全員のこと愛しているわけがない。これも嘘。このギターも絶対弾けないからこれも嘘。嘘つきは絶対に信じちゃダメ。俺を信じるべき。次のUS(王座戦)、俺を信じろ。俺がそろそろ必ず結果出すから見とけよ。結局、何が言いたいかって言うと……(※しばらく会場の手拍子に耳をそばだてつつ棚橋の3回目のエアギターの音楽が鳴り始めると)こんな、こんなヤツ、一番信じちゃダメってこと!」

【タマの話】「クソッ! でも、ホリデイシーズンが近づいてきただろ! だからサンタクロースのスガバヤシからプレゼントがもらえるかもしれないよな? サンタクロースのスガバヤシ、俺の願いを聞いてくれるか? いつもオカダの望みは何でも聞いてるだろう! 権利証の入ったブリーフケースを俺に用意してくれよ! オカダ、お前が言えば何でも手に入ると思ったら大間違いだ! お前の時代はもう終わってるんだ! お前はもう会社のお気に入りでもなんでもない! スガバヤシ、俺が『POWER STRUGGLE』クリスマスに欲しいものは…俺がオカダに勝ったら、IWGP世界ヘビー級王座挑戦権利証を俺にください。それから、オカダが持ってるあのニセモノのベルトも一緒に! あぁ、俺はあっちのクラシックなデザインがいいんだよ! これが俺がクリスマスに欲しい物だ! 『POWER STRUGGLE』で俺がオカダをブッ潰すから、絶対にくれよな!」

※ロア&EVIL&裕二郎はノーコメント

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