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12/12【新日本】後藤がヒザ攻め耐えて大逆転、YOSHI-HASHIと決勝進出 EVIL&裕二郎と激突

『WORLD TAG LEAGUE 2021 & BEST OF THE SUPER Jr. 28』広島グリーンアリーナ(2021年12月12日)
「WORLD TAG LEAGUE 2021」公式戦 ○後藤洋央紀&YOSHI-HASHIvsタイチ&ザック・セイバーJr.×

 後藤がタイチ&ザックの非情なヒザ攻めを耐え抜いて大逆転勝利。YOSHI-HASHIとのコンビでタッグリーグ決勝進出を決め、12・15両国大会ではHOUSE OF TORTUREのEVIL&高橋裕二郎と激突することになった。

 8勝2敗で並ぶCHOASの後藤&YOSHI-HASHIとIWGPタッグ王者のタイチ&ザックが激突する最終公式戦は、勝ったチームが1位通過となる大一番となった。9・6メットライフドーム大会では内藤哲也&SANADA組を加えた3WAYマッチで対戦し、タイチがYOSHI-HASHIを下してタイトルを防衛を果たしており、CHAOSコンビはリベンジに燃えていた。

 のっけから後藤&YOSHI-HASHIが連係攻撃で攻勢をかけたものの、タイチ&ザックは譲らず。羽交い締め式合体ドラゴンスクリューを連発してCHAOSコンビの動きを止めると、ここから後藤の左ヒザを狙い撃ち。代わる代わるに一点集中攻撃を長時間展開した。

 大ダメージを負った後藤に代わり、YOSHI-HASHIが孤軍奮闘。12・9松山大会でヒザを痛めていたYOSHI-HASHIだったが、タイチと必死に大技合戦を繰り広げる。足を引きずるように後藤も加勢に入り、両軍大の字となると、場内は熱を帯びた。

 その後も奮戦したYOSHI-HASHIに続こうと、後藤もタイチに対して一気にたたみかけるが、追尾式ロープワークで食らいつこうとしたところで、ヒザが悲鳴を上げて急ブレーキ。タイチのカーフキックやザックのアンクルホールドの餌食になり、再び劣勢に陥る。YOSHI-HASHIとともに合体攻撃を繰り出して懸命に巻き返したものの、必殺の消灯はタイチにヒザを蹴られて未遂に。直後にザックのヒザ十字固めに捕まると、荒武者は力なくうめき声を上げた。

 それでもギブアップだけは拒否し、粘りに粘ってロープに逃れる。再び羽交い締め式合体ドラゴンスクリューを連続して食らってしまい、タイチのバズソーキックの直撃を受けたが、それでも3カウントは許さず、気持ちだけで望みをつなぐ。しかし、頼みの綱のYOSHI-HASHIはバックドロップ&のど輪落としで場外に排除されてしまった。

 後藤が抵抗しても多勢に無勢。タイチのハイキック、タイチ式ラストライド、ザックのランニングローキックが立て続けにさく裂すると、王者組は勝利を確信して天翔ザックドライバーの構えに。だが、ここでYOSHI-HASHIが場外からタイチの足を掴んで妨害。すかさず後藤が後藤弐式でザックを丸め込み、千載一遇のチャンスを掴んで大逆転の3カウントをもぎ取った。

 試合の大部分をタイチ&ザックにリードされながらも、最後の最後で荒武者が意地を見せて逆転勝利。後藤&YOSHI-HASHIが1位通過でタッグリーグ決勝進出を決めた。タイチ&ザック、内藤&SANADA、EVIL&裕二郎が同点で2位に並んだものの、直接対決で2勝しているEVIL組が対戦相手に確定した。

 まさかの結末にタイチ&ザックは呆然。しばらく荒れ狂ったものの、タイチはYOSHI-HASHIに「てめえらが優勝してもう1回やってやる」と激情をぶつけるとリングを去っていく。足のダメージが心配な後藤だったが、それでもマイクを掴むと、「優勝まであと1つ。ありがとうございます」と応援してくれた観客に感謝の意を表した。

 ここでEVIL&裕二郎が花道から姿を現して両軍が視殺戦。乱闘寸前となるが、EVILたちは不敵な表情を浮かべて去っていく。再びマイクを持った後藤は「俺たちのタッグリーグはまだ終わってない。ただこれだけは言わせてください。俺たちが新日本プロレス、タッグの歴史を動かします。両国優勝決定戦に向けて消灯!」と力強く宣言した。

 終盤戦で5連勝を重ねたCHAOSコンビだが、EVIL組はその上を行く8連勝を達成している。11・28東金大会で行われたタッグリーグ公式戦では、YOSHI-HASHIが裕二郎に3カウントを奪われて敗戦。11・6大阪大会ではHOUSE OF TORTUREにNEVER無差別級6人タッグ王座を強奪されており、後藤&YOSHI-HASHIにとっては2つの意味で雪辱戦となる。

 今日の試合で負った後藤のヒザのダメージは深刻で、相手チームのセコンドにつくディック東郷の介入は確実。不安要素ばかりだが、それでも「今、コロナでね、新日本プロレスも底から這い上がろうとしてるけど、今日来てるお客さんも気持ちは同じだと思うよ。そんな人たちの希望の光にね、俺たちがなってやるよ」(後藤)、「アイツらは消灯だけじゃない。地獄に落としてやるよ」(YOSHI-HASHI)と2人の闘志は燃え盛るばかり。後藤&YOSHI-HASHIは連日暴走を続ける拷問軍を予告通りに“消灯"できるのだろうか。

【試合後の後藤&YOSHI-HASHI】
▼後藤「正直、厳しい戦いでしたよ。でも、ご覧の通り、勝ったのは俺たち。そして決勝で勝つのも俺たちだ。なあ、YOSHI-HASHI?」

▼YOSHI-HASHI「もちろん! この前のUNITED EMPIRE戦で俺がちょっと足痛めちゃって、その分、後藤さんに負担かけちゃったのは申し訳ないと思って」

▼後藤「とんでもない、とんでもない」

▼YOSHI-HASHI「でも、この2日オフがあったというのも俺たちにはラッキーだったから。2日でヒザもだいぶ良くなったし、そういった部分では」

▼後藤「俺のヒザもダメージあるけど、あと1日、2日あるからな。大丈夫だ、そんなもん。今まで何度も修羅場を潜り抜けてきたんだ、俺は。そうだろう、YOSHI-HASHI? 獲ろうぜ、必ず!」

▼YOSHI-HASHI「何度倒れても起き上がってきた。最後、一瞬の意思疎通、まさに変わる時は一瞬だったと俺は思うから。この勢い、ついてきてると思うから」

▼後藤「今、コロナでね、新日本プロレスも底から這い上がろうとしてるけど、今日来てるお客さんも気持ちは同じだと思うよ。そんな人たちの希望の光にね、俺たちがなってやるよ。裕二郎? EVIL? お前らじゃまた暗闇に落とされるだけだ。俺たちが光を見せてやる。それだけだ!」

▼YOSHI-HASHI「アイツらは消灯だけじゃない。地獄に落としてやるよ」

【試合後のタイチ&ザック】
▼ザック「(日本語で)ホント、ゴメンネ」

▼タイチ「いいんだ。どっちかの責任じゃねえ。タッグってそんなもんだ。直接負けたヤツのせいじゃねえんだ。ただタッグなんだよ。負ければ2人の責任なんだ。どっちかが悪いわけじゃねえんだ。俺らそうやって何年もやってきてんだ。なんで、なんでベルトは3回も獲って、トロフィーは獲れねえんだよ。俺らの絆が足りない? それはない。それないな。俺らのチームワークはベストだ。何が足りない? 後藤、YOSHI-HASHIがそれを上回ってきたのか? 信じられねえ。あんなヤツらに負ける日が来るとは。完全にノーマークだった。てっきり内藤、サナヤンが上がってきて、そのままやると思ってた。内藤、サナヤンも負けたんだろ? 何が起こるかわかんねえな。優勝候補2チームが脱落、ノーマークの2チームが行くとはな。何が起こるかわかんねえ」

▼ザック「ソーリー」

▼タイチ「もう今日は悪夢だった。ナイトメア」

▼ザック「ゴトーは見た目通りのバカじゃなかったってことか。流石の俺も最後のは予想できなかったな。やりやがったな、ゴトー。もう寝る時間じゃないのか? 今日のお前は凄かったよ。俺たちが今日勝って、優勝決定戦に進出するとばかり思ってた、ホントに。3回タッグのベルトを巻いてきたのに、一度もタッグリーグを制覇できてない。なんでだ? (日本語で)ドウシテ? ホントワカラナイ。なんでEVILとユージローなんだよ! ショッパイ!(※と言って、肩を冷やしていた氷嚢を叩きつける)」

▼タイチ「ちょっとしたミスで…。なんであんなヤツらが…。いいのか、新日本? あんなヤツら決勝に行かせて。何が面白いんだよ、アイツら。何が面白い、あんなことやって? 面白いか、あれ見てて。客は喜んでのか、アイツらが勝って。まあいい。俺らは負けちまったから何も言えねえ。後藤、YOSHI-HASHI、決勝でやるんだろう、アイツらと? しっかりと、俺らの分までしっかりとケリつけて、東京ドームで俺らの前に立ってこい。もう一回挑戦受けてやるよ、お前らの。必ずお前らが勝ち上がってこい。なんとかの館? あんなヤツら、クソみてえだ。後藤、YOSHI-HASHI、必ず優勝して上がってこい」

▼ザック「絶対に勝ってくれよ。自分がYOSHI-HASHIを応援することになるなんて生まれて初めてのことだ! クソ! YOSHI-HASHIとゴトーの優勝を願って今年を締めくくることになるとは信じられないぜ。でもユージローとEVILよりは何倍も良い。トーキョードームでアイツら(HOUSE OF TORTURE)と対戦なんて考えられるか? 静まり返ったドームしか想像できない。そんなの俺たちだけじゃなく、みんなにとって無意味な試合だ。YOSHI-HASHI、ゴトー、ガンバロ」

▼タイチ「今日はもう早く寝よ。消灯だ。早く寝ても今日は悪夢しか見られなさそうだ。行こう、ザック。次は東京ドームだ。(※IWGPタッグのベルトを手に持って)これさえ持ってれば、これさえ持ってればまだどうにでもなるんだよ。これが一番大事だよ。気にすることない。寝よう。さっさと寝よう」

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