12/15【新日本】後藤組がWTL優勝、YOSHI-HASHI歓喜のリーグ戦初制覇 石井も救援乱入で拷問軍粉砕

『WORLD TAG LEAGUE 2021 & BEST OF THE SUPER Jr.28』東京・両国国技館(2021年12月15日)
「WORLD TAG LEAGUE 2021」優勝決定戦 ○YOSHI-HASHI&後藤洋央紀vsEVIL&高橋裕二郎×

　石井智宏の救援乱入から拷問軍を粉砕し、後藤&YOSHI-HASHIが「WORLD TAG LEAGUE」優勝。YOSHI-HASHIは歓喜のリーグ戦キャリア初制覇となった。

　タッグリーグを1位で通過し、優勝決定戦に駒を進めてきた後藤&YOSHI-HASHI。対するHOUSE OF TORTUREのEVIL&裕二郎には、11・28東金大会の公式戦で敗れ、11・6大阪大会ではNEVER6人タッグ王座を奪われており、CHAOSコンビにとっては栄冠獲得以上に雪辱が大きなテーマとなっていた。

　序盤こそ後藤&YOSHI-HASHIが連係攻撃を連発し、セコンドについたディック東郷も叩きのめしたものの、反則上等のラフファイトで拷問軍がペースを強奪。YOSHI-HASHI、さらには後藤を代わる代わる暴行した。

　劣勢が続いたが、後藤&YOSHI-HASHIは河津落とし&ヘッドハンターをEVILに決めてようやく反撃ののろし。EVILに猛攻を浴びせる。東郷がスポイラーチョーカーで襲撃に出ても、荒武者は力ずくで払いのけ、同士討ちを誘って排除。YOSHI-HASHIも続き、裕二郎に感情むき出しで逆水平を連打した。

　裕二郎がインカレスラム、マイアミシャインで連続してYOSHI-HASHIを投げると、再び拷問軍ペースへ。EVILはダークネスフォールズで後藤の加勢を防ぐ。裕二郎は粘るYOSHI-HASHIに必殺のピンプジュースをズバリ。YOSHI-HASHIがギリギリで肩を上げると、混乱に乗じてケイン(ステッキ)を持ち込んだ。

　しかし、急行した後藤が起死回生の牛殺しで活路を開く。EVILが飛び込んでもGTWで返り討ち。YOSHI-HASHIとともにGYRを繰り出すと、消灯も完璧に決まった。勝負あったかと思われたが、東郷が浅見レフェリーの足を引っ張ってカウントを妨害。無法地帯になったのをいいことにEVILがパイプイスを持ち込むと、東郷も乱入してCHAOS軍を痛めつける。

　すると、NEVER王者の石井が花道から登場。NEVER6人タッグ戦で拷問軍にしてやられた恨みを晴らすべく、EVIL&東郷をリングから排除して援護射撃すると、場内は大きな拍手に包まれる。石井のゲキを受けた後藤&YOSHI-HASHIは奮起。YOSHI-HASHIは裕二郎にかち上げ式ラリアットを放つと、後藤との牛殺し&トラースキックも完璧に決まる。予告していた消灯は不発に終わるも、裕二郎の金的攻撃を防ぐと、新合体技・奈落(変型合体フルネルソンバスター)がさく裂。裕二郎を沈めた。

　後藤&YOSHI-HASHIが「WORLD TAG LEAGUE」初制覇。後藤個人としてはカール・アンダーソン(2012年)、柴田勝頼(2014年)とのタッグに続いて3度目の優勝となった。YOSHI-HASHIはリーグ公式戦、NEVER6人タッグ王座戦でピンフォール負けを喫した屈辱を晴らす勝利となり、タッグとしては初栄冠。嬉しいキャリア初めてのリーグ戦制覇となった。

　次に狙うのはもちろんIWGPタッグ王座。王者のタイチ&ザック・セイバーJr.にはリーグ公式戦で勝利しており、王者側も再戦を熱望していただけに、タイトルを懸けてのリマッチが決定的となった。また、後藤たちは拷問軍に奪われたNEVER6人タッグ王座奪還もアピール。後藤が「タッグの歴史もそう、NEVERのベルトも、俺たちが変えてやる。俺たちが作っていく」と断言すると、YOSHI-HASHIも「どうにもならなかった過去は、もう俺は変えることはできないかもしれないけど、未来はこれから、俺たち2人、それからみんなも変えていけると思う。それが、今日この証だと思うから」と続け、かつての中邑真輔の言葉を引用し、「そう、未来は俺が作る。生きたいように生きる。なりたい自分になる」と決意をみなぎらせた。

　一方、敗れたEVILは「石井、テメエ…。人の試合壊しやがって、ふざけんなよ、この野郎! テメエはよ、直々にこの俺が潰してやるよ。オイ、テメエよ、アメリカ土産のいいもん持ってんだろ? この俺によこせ」と石井に怒りをあらわにし、NEVER王座強奪を示唆した。

【試合後の後藤&YOSHI-HASHI】
※オカダ、石井、イーグルスが拍手で後藤&YOSHI-HASHIを迎え入れ、ZIMAで乾杯する

▼YOSHI-HASHI「勝つことができました。どうもありがとうございました。乾杯!」

※ひとしきり激励すると、他のメンバーは2人とグータッチして戻る

▼後藤「やっと…長年2人でタッグ組んできましたけど、やっとこうして、結果として形に残すことができました。ホントありがとうございます。これから、タッグのベルトはもちろんだけど、NEVER6人タッグのベルトだって、俺らは諦めてないし、パートナーがYOSHI-HASHIだからこその結果だけども、やっぱり石井さんの助けであり、CHAOSのメンバーみんなの絆が生んだ栄冠だと思います。ホントありがとう(※と、YOSHI-HASHIに握手を求める)」

▼YOSHI-HASHI「(※握手に応えながら)ありがとうございました! 何年か前、後藤さんがCHAOSに来てくれなかったらNEVERも、そして今日、WORLD TAG LEAGUEもこうして取ることはできなかったから、過去、CHAOSという道を信じて入ってきてくれた後藤さんに感謝したいと思います。ありがとうございました!」

▼後藤「こちらこそ。こちらこそだよ。何もかも忘れて、俺も一から出直すつもりでこのCHAOSに入ってるんで。これ(優勝トロフィー)をYOSHI-HASHIと奪還できた、これは大きなことだと思います。このままで終わろうとは思ってないんで。これがゴールじゃないんで。まだまだやろう」

▼YOSHI-HASHI「今日、アイツらに勝ったかもしれないけど、NEVER6人タッグのベルト、アイツらにああいう形で持っていかれたから、このまま、俺たちも引き下がれないから。オイ、テメェらも金的ばっかりで、持ってても意味ねぇだろ、そのベルト。俺たちがまたいただくから」

▼後藤「俺たちが、タッグの歴史もそう、NEVERのベルトも、俺たちが変えてやる。俺たちが作っていく。それぐらいの意気込みですよ」

▼YOSHI-HASHI「どうにもならなかった過去は、もう俺は変えることはできないかもしれないけど、未来はこれから、俺たち2人、それからみんなも変えていけると思う。それが、(※トロフィーに手をかけ)今日この証だと思うから。そう、未来は俺が作る。生きたいように生きる。なりたい自分になる」

▼後藤「どっかで聞いたな」

▼YOSHI-HASHI「そう。この言葉、今日、勝ってリング上に後藤さんと転がってる時、以前聞いた言葉、パッと浮かんだよ」

▼後藤「そこまでたどり着いたってことだな」

▼YOSHI-HASHI「そう、あの言葉、俺は次の東京ドーム、後藤さんとタッグベルト取ろうって言って掴んだチャンス、必ず、次こそは必ず」

▼後藤「よし。これは運でも何でもない。必然だよ」

▼YOSHI-HASHI「他の誰かが何言うか分かんないよ。でも、風は俺たち2人に必ず吹いてるから。胸張って俺たち言えるから。それだけは、胸張って言えるから。風は絶対俺たちに吹いてる」

▼後藤「ヨシ!」

【EVILの話】「(※荒い息遣いで這うようにコメントスペースに現われて)ハアハア…石井、テメエ…。人の試合壊しやがって、ふざけんなよ、この野郎! テメエはよ、直々にこの俺が潰してやるよ。オイ、テメエよ、アメリカ土産のいいもん持ってんだろ? この俺によこせ。よく覚えとけ!」