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12/24【新日本】オカダ「あなたじゃ50周年背負えない」、オスプレイがVTR挑発も…鷹木が東京ドーム連勝宣言

『Road to TOKYO DOME』東京・後楽園ホール(2021年12月24日)
○オカダ・カズチカ&ロビー・イーグルスvs鷹木信悟&BUSHI×

 オカダに「あなたの背中じゃ新日本プロレス50周年背負えないんですよ」と否定され、ウィル・オスプレイにはVTRで挑発された鷹木だったが、それでも新春の東京ドーム2連戦で連勝を宣言し、2021年の新日本プロレスを締めくくった。

 1・4東京ドーム大会のメインで激突するIWGP世界ヘビー級王者・鷹木とG1覇者・オカダ。新日本にとって2021年の最終試合で、鷹木はBUSHIと、オカダはイーグルスと組み、最後の前哨戦を行った。

 先発した鷹木とオカダは、お互いの動きを最終確認するかのようにグラウンドなど基本的な動きで競り合う。どちらも冷静だったが、エルボー合戦になると感情むき出しで打ち合った。その後もオカダは相手チームの猛攻を受けたが、鷹木にフラップジャックを決めてキッチリとお返しする。

 再び両者が対峙すると、試合はさらにヒートアップ。串刺しパンピングボンバー、バックドロップで攻め立てた鷹木に対し、オカダはリバースネックブリーカードロップを挟んで、しつこくマネークリップで絞め上げる。場外DDTで首に追い討ち。引かない鷹木が雪崩式ブレーンバスターで反撃すると、先読み合戦へ。鷹木のパンピングボンバー、オカダのドロップキックこそクリーンヒットしたものの、必殺のラスト・オブ・ザ・ドラゴンとレインメーカーは空転し、激しい競り合いは痛み分けに終わった。

 その後、BUSHIが一気呵成に攻め立てたものの、イーグルスがスワンダイブ式低空ドロップキックで横やりを入れると流れはオカダへ。マネークリップで絞め上げ、ドロップキック、ダイビングエルボードロップからレインメーカーを予告する。急行した鷹木へのレインメーカーは不発に終わったものの、ローリングラリアットで返り討ち。返す刀でBUSHIのツームストンパイルドライバーを繰り出すと、最後は鷹木の眼前でレインメーカーをぶち込み、BUSHIを沈めた。

 ここまで鷹木優勢が続いたが、最後の前哨戦はオカダに凱歌。2022年に向けて弾みをつけたが、ここで突然、場内が暗転すると、思わぬ邪魔者がビジョンに現れた。「鷹木vsオカダ」の勝者と1・5東京ドーム大会で対戦するオスプレイだ。12・21後楽園大会のリング上で鷹木の口からオスプレイが無事来日したことは発表されていたが、VTRとはいえ、日本の観客の前に現れたのは実に7ヶ月ぶりだった。

 「みんな寂しかったかな?会いたかったぜ。ようやく日本に帰ってこれたぜ。実にいい気分だ。最高だ。シンゴとオカダはどうだい? 1月5日、ふたりの仕上がりは万全か? 1月4日にシンゴとオカダが戦うわけだ。あの“暫定王座"のために。そして、“真の王者"である俺と戦うために。俺は怪我を克服し、世界各地で戦い続け、強豪相手に勝ち続けてきた。フォール負けもタップアウトもしてないぜ」。鷹木とオカダを格下扱いし、自分が本当の王者だと言わんばかりのオスプレイは、自信満々で語り続ける。

 「俺は常にこのエンブレムを意識していた。ファンにとってこれはただのロゴだろうな。可愛いライオンちゃんマーク。だが俺にとってこれは“預言書"だ。この50年間、新日本プロレスはずっとこのライオンを探しつづけてきた。そして、そのライオンはここにいる俺だ」と新日本の象徴が自分だと豪語。「俺はついにレッスルキングダムのメインに立つ。シンゴだろうが、オカダだろうが、どうでもいい。俺を止めるヤツなんていない。これは俺の運命だ。2人はせいぜい頑張ってくれよ。世界中の誰もが知るIWGP世界ヘビー級王者はただひとり。その名前はウィル・オスプレイだ」と不敵な表情で言い放って、メッセージは終わりとなった。

 このVTRを見て鷹木はコーナーマットを叩いて悔しさをあらわにする。オカダも気持ちは同じ。マイクを持つと、「鷹木さん、今の映像見ましたよね? オスプレイ、強豪相手に戦ってきたらしいですけど、俺ら以上の強豪なんていないでしょ? 俺ら以外なんて甘ちゃんでしょ? 俺と鷹木さん、強豪2人、IWGP世界ヘビー級チャンピオンとG1 CLIMAX覇者の戦いを1月4日、しっかりと日本中に、世界中に届けてやりましょうよ」と鷹木に呼びかけた。

 さらに、オカダは「1つだけ言わせてもらうと、鷹木さん、あなたの背中じゃ新日本プロレス50周年背負えないんですよ。そんな1年活躍しただけの選手にはこの新日本プロレス50年は背負えないし、俺はこの先の50年も背負って、新日本プロレス100周年まで進んでいきたいと思います」と鷹木も挑発。強引に締めを託すと去っていく。

 オスプレイとオカダにこき下ろされた鷹木だったが、闘志は燃え上がるばかり。「今さら能書きはいらねえ。1・4東京ドーム、本気のオカダで来い。強いオカダ・カズチカで来い。俺はそれをただただ叩き潰してやる。もう1つ、東京ドームでは金の雨は降らねえ。降るのは大粒の涙だ」と力強く予告した。

 IWGP世界ヘビー級王者として、新日本を代表し、「今年最後の締めは俺しかいねえよな。今年はいろいろあった。世間も、新日本プロレスも。その中、最後までたくさん応援心から感謝します」と感謝のメッセージを送った鷹木。自身がコロナウイルスに感染する窮地に置かれながらも最前線で戦い抜き、プロレス大賞のMVPも受賞した。鷹木らしく自画自賛すると、場内は大きな拍手に包まれた。

 「だが、そんな俺に対して、オスプレイもオカダも暫定王者扱いだよ。本当に頭に来るよな。あの2人はまとめて潰さなきゃ気がすまねえんだよ。1月4日は年をまたぐかもしれねえが、俺の今年の集大成を見せてやる。1・4、1・5を勝ち抜いて、ニセモノと4代目のベルトは置いといて、このベルトを掲げてやるぜ」とドームでの連勝を高らかに宣言した鷹木。東京ドーム2連戦、そしてノアとの対抗戦が組まれている1・8横浜アリーナ大会と、2022年は新春から大勝負が続くが、鷹木は変わらず信条とする真っ向勝負で突き進むのみ。最後は「ということで、1・4、1・5に向けて、ランペイジドラゴン…暴れ龍の如く駆け上がっていくぞ」と力強く叫んで、2021年の新日本プロレスを見事に締めくくった。

【試合後の鷹木】
▼鷹木「今さら能書きはいらんとか言って、しゃべりすぎたな。逆に何かある?」

――2021年を振り返って?

▼鷹木「ホントいろいろあったよ。七転び八起きって感じか。最終的に立っときゃいいんだから。何度転んだって、何度潰されたって立ち上がりゃいいんだから。その結果だろ、これが。オスプレイも粋なことしてくれるな。気に食わねぇな、オスプレイ相変わらず! 俺とオカダ、お前への挑戦者決定戦じゃねぇぞ、このヤロー。オスプレイ、本当の意味でお前が強豪を倒してきたんだったら、お前がプロレス大賞MVPだ。プロレス大賞のMVPはこの俺だ。ということはこのベルトも本物ってことだ。まぁ理屈言ってもしょうがねぇからな。1・4、1・5勝ち抜いて、鷹木信悟ここにありをみせるだけよ。言いたいことはリング上で言ったから以上」

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