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1/16【NOAH】北宮ねじ伏せ中嶋V4、藤田迎撃へ コロナ窮地も「大丈夫だ、俺がいる」

『BUMPER CROP 2022 in SENDAI』仙台サンプラザホール(2022年1月16日)
GHCヘビー級選手権試合 ○中嶋勝彦vsマサ北宮×

 GHCヘビー級王者・中嶋が、かつてのおとうと弟子である怨敵・北宮を激闘の末にねじ伏せて4度目の防衛に成功。無言でベルトを凝視してきた野獣・藤田和之の挑戦表明を即諾したうえで、コロナ関連で選手10人が欠場したノアの窮地にも「大丈夫だ、俺がいる」と仁王立ちした。

 元日武道館大会で潮崎豪を破り、名実ともに“ノアの顔"として2022年をスタートさせた中嶋。息つく暇もなく立ちふさがってきたのは、健介オフィス時代からの“おとうと弟子"であり、今や怨敵の北宮だった。

 昨年、髪切り金網デスマッチで死闘を展開し、中嶋が衝撃の剃髪。GHCヘビーに舞台を移した仙台決戦でも、悲願の初戴冠を目指す北宮が攻めに攻めた。場外戦を皮切りに、早くもコーナー2段目からダイビングセントーンを投下。最上段からの投下を避けられても、反撃の猛攻を持ち前のタフガイっぷりで跳ね返し続ける。逆に鬼の生拳ナックルパート、エプロンサイドでのニークラッシャーと攻め立て、意地の中嶋とのジャーマン合戦も繰り広げた。

 中盤過ぎには中嶋も猛烈な蹴りを連発して巻き返し、二人の“過去"に関連するダイヤモンドボムを発射したものの、北宮は沈まない。逆に顔面蹴りを間一髪で回避するや、スピアーで逆襲に転じ、コーナー最上段からのダイビングセントーンも今度こそ投下だ。さらにはヒザ裏への低空タックル、パイルドライバーと畳みかけ、監獄固めでギブアップを迫る。逃れた中嶋の反撃も鬼のラリアットで鎮圧するや、完璧なサイトースープレックスで投げきってみせた。

 だが、中嶋も3カウントは許さない。ならばと北宮が2発目を狙って脇にもぐり込もうとしたところで、起死回生の顔面ニーがクリーンヒットだ。さらには右ハイキックも叩き込み、たまらず崩れ落ちた北宮の顔面を非情のランニングローキックでえぐった。

 そして馬乗りになってエルボーやビンタでメッタ打ち。反骨の獄門鬼を徹底的にねじ伏せたうえで、最後はヴァーティカルスパイクで突き刺し、完璧な3カウントを奪ってみせた。

 最後は強さを見せつけてのV4。大の字となった北宮を引き起こすと、再び谷底に突き落とすかのように場外へと投げ捨て、氷のうを投げつけた。

 ところが北宮と入れ替わるように場内に姿を現した男が一人。野獣・藤田だった。かつて潮崎豪とのGHC戦で“30分間にらみ合い"を展開した藤田は、リングインするなり長時間で中嶋のベルトを凝視。ベルトを至近距離から眺めるだけ眺めると、不敵な笑みを浮かべて無言のまま去っていった。マイクを持った中嶋は「野獣・藤田。何もしゃべらないで帰っていったけど、このベルトが欲しいんだろ? いいよ、やってやるよ」と“無言の挑戦表明"を即諾した。

 そしてコロナ禍により、直前で10選手が欠場となるなかで行われた仙台大会。津波注意報の影響で電車の不通区間も生まれたことから、観戦を断念したファンもいたという。改めて観衆に向き直した中嶋は「今日、この仙台で大会が開催できたこと、そしてみんなが来てくれたこと、素直に嬉しいよ」と感謝。拍手に包まれる場内に「ノアは大丈夫だ。俺がいる」と断言しながら大会を締めくくり、“ノアの顔"としての深みを、杜の都でまたひとつ増してみせた。

【中嶋の話】「マサ北宮…過去に俺に勝っても、また俺に勝とうとする。その執念、その意地、いつでも俺にぶつけてこい。やっぱりお前はかわいいぞ。そして、野獣・藤田が何も言わなかったけど、目的はこれ(ベルト)だろ? ベルトにそんなに執着していない。どっちかと言ったら、あいつは金だろ? 金に貪欲だろ? 前にも会見で言ったもんな。優勝賞金あるのかとかな。ねえよ。ねえよ。ないけど、なんでこれ(ベルト)に興味あるんだ? なんでか。俺が持っているこのGHCヘビーだからだろ。なあ? いいよ。受けて立つ。藤田和之、いつ何時でもお前の挑戦受けてやるよ」

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