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2/7【新日本】仙台ジュニア戦へワトがメイン締め「未来開拓」宣言 田口も“69代王者"に執念

『LECクリンぱっ!Presents 新春黄金シリーズ』東京・後楽園ホール(2022年2月7日)
○田口隆祐&マスター・ワトvsエル・デスペラード&金丸義信×

 2・11仙台大会でのIWGPジュニア王座戦に向けて、ワトがメイン締め。「新日本の未来は俺が開拓します」と決意を新たにすると、田口もIWGPジュニアタッグ王座の第69代王者獲りに執念を燃やした。

 王者・デスペラードから直接勝利を挙げてタイトル挑戦を決めたワト。ここまでの前哨戦でも新兵器・ベンダバール(変型ネックロック)で勝利を重ねてきたが、王者・デスペラードは「ワクワクさせてくれ」とさらなる奮起を要求していた。コロナ禍の影響を受けて2週間の休止期間を挟み、前日の幕張大会から興行再開となったが、ここでもワトが快勝。決戦が迫る中、デスペラードが金丸と、ワトが田口とそれぞれ組み、両者が後楽園のメインで相見えた。

 今大会を最後に新日本を退職する尾崎リングアナが最後の選手コールを行うと、デスペラードとワトが冒頭から対峙。互いにヘッドロックに固めて競り合い、ロープを使った先読み合戦になると、ワトがコルバタ、ドロップキックで押し勝った。田口とのダブルローリングソバットも華麗に決まる。しかし、ワトがトペを狙った場面で、横やりを入れた金丸が低空ドロップキックで足止め。すかさずデスペラードは場外でワトを痛めつけると、金丸と代わる代わるに痛めつけて主導権を奪い取る。

 長時間捕まったワトが金丸にレッグラリアットを放って自力で窮地を脱すると、田口が奮戦。デスペラード&金丸を各種ヒップアタックで手玉に取り、試合を立て直す。体力を回復させたワトが再登場すると、デスペラードにスワンダイブ式エルボースマッシュ、ミサイルキックを発射。得意の蹴り技でデスペラードを攻め立て、レシエントメンテにつなげて勝機を掴んだ。

 続くTTD狙いを切り返したデスペラードはスピアー、バックドロップで反攻。絶叫からギター・ラ・デ・アンヘルで追い討ちすると、ピンチェ・ロコの構えに。だが、ワトは連続して切り抜けると、前転飛びつき式の回転エビ固めでクルリ。デスペラードがキックアウトした瞬間、ベンダバールに捕らえた。1・5東京ドーム大会ではこれで直接ギブアップを奪っていたが、金丸のカットが間に合う。ならばとワトはRPPを狙うが、金丸が妨害。息を吹き返したデスペラードは抵抗するワトをスパインバスターで黙らせた。

 その後、金丸が田口に猛攻を浴びせるが、ワトが旋風脚で介入。スライディングキックでデスペラードを場外に分断する。ネックスプリングで立ち上がった田口はスライディング式ヒップアタックからオーマイ&ガーアンクルで金丸を攻めに攻めると、田口のどどん、ワトのRPPが連続して火を吹いた。デスペラードが急行しても、2人がかりで場外に排除すると、最後は新合体技・No.9(どどん&コンプリートショット)で金丸を沈めた。

 今宵も前哨戦はワトに凱歌。デスペラードの前に立ち塞がって勝利をアピールする。そんな挑戦者を見つめたデスペラードは「仙台の後でお前が喋れるんだったら、お前のことをベルトが選ぶだろうよ。でもな、普段からプロレスのことを考えてねえとかコメントしてたら出せねえんだよ」と改めて物足りなさを指摘し、リングを去っていく。

 田口は以前からIWGPジュニアタッグ王座の第69代王者獲りをことあるごとにアピールしてきたが、この日もマイクを持つと、「私たち6or9、ジュニアタッグ第69代、次の挑戦者が石森&ファンタズモというわけのわからないタッグチームになってますけど、そこには絶対獲らせない。私たちが第69代ジュニアタッグ王者になるんやで」となぜか大阪弁だったものの、改めて執念を燃やす。

 そんな田口の言葉を耳にしても、あくまでIWGPジュニア王座獲りに集中する構えのワトは「田口さん、まず俺はIWGPジュニアヘビー級王者になる。2月11日から俺はジュニアの未来を作っていきます。新日本の未来は俺が開拓します。I will be the grand master!」と仙台決戦に向けて力強く誓った。

 バックステージでも田口にしつこくジュニアタッグ挑戦を迫られると、珍しく感情的になったワトは「俺は今、IWGPジュニアヘビー級のシングルに集中したいんや! 夢中になってるんや! ちょっと待てって言うとるやん!」と関西弁で返答。その言葉もデスペラード戦への決意の表れほかならない。とにもかくにも、いまだに自分を認めようとしないデスペラードからベルトを奪い取り、実力行使を遂げるのみだ。

【試合後のワト&田口】
▼田口「よっしゃい! 金丸、デスペラード組に完勝、完勝! これは大きいでしょ。ジュニアタッグ挑戦、6or9が挑戦だ。もう決定でしょう。ファンタズモ&石森? そんなの関係ない。決まりでしょう。これで文句なし。ジュニアタッグ挑戦、IWGP実行委員会も…」

▼ワト「(※田口が喋っているところに駆けつけてきて)ちょ、ちょっと待ってください! ちょっと、ちょっと待ってください。ちょっと、ちょっと下がってください。スイマセン」

▼田口「ああいいよ」

▼ワト「俺は今、IWGPジュニアヘビー級王座に夢中だ」

▼田口「ああ素晴らしい」

▼ワト「今、そのことしか考えられない」

▼田口「考えられないよ、そりゃ」

▼ワト「俺は2月の11日、仙台でIWGPジュニアヘビー級王者になる。そのことだけを今は考えたいんだ」

▼田口「それでジュニアタッグ! ジュニアタッグ獲りに行くんだ!」

▼ワト「ちょっと…」

▼田口「ジュニアタッグが1番だよ! 大事だよ!」

▼ワト「俺はちょっと今…」

▼田口「正直な気持ちで言ってるんだよ」

▼ワト「わかります。わかってますけど、ちょっと待ってください」

▼田口「ちょっと待ってちょっと待ってって。ちょっと待ってちょっと待って…」

▼ワト「(※堪忍袋の緒が切れたのか、突然関西弁になって)もうええて!」

▼田口「何を?」

▼ワト「ちょっと待てって言うてるやん! 待てって!」

▼田口「何を?」

▼ワト「俺は今、IWGPジュニアヘビー級のシングルに集中したいんや! 夢中になってるんや! ちょっと待てって言うとるやん!(※と吐き捨て、怒りの表情で先に控室へ)」

▼田口「(※ワトがいなくなり、1人取り残されると)怒ってるの? 怒ってるの? 怒ってるんですか? あんなのあります? みんなの前で年下に怒られることってあります? めちゃくちゃ怒られた。いや、凄いことだよ、これ。後輩に怒られることってあります? 世界でも稀ですよ。69例目ですよ、世界でも。あります? 年下に怒られるとは思わなかったな。ちょっと、ちょっと待つか。あれだけ言われたら、ちょっとだけ待つか。ちょっとだけ待ちましょうね。ちょっとだけ待ってみますよ」

【デスペラードの話】「(※アゴを押さえながら)いてぇ、クソッ! いったーッ! まさかの一点集中が偶然とはいえ、お前できるんだな。ちょっと見直したぜ。昨日、お前が俺のアゴをよ、思いっきり蹴飛ばしたろ? 本当に殺してやろうかと思ったけどよ、そっから今日のヘッドロックにつながってくるとは思いもよらなかったよ。いやあ、参った、参った。ビックリした。ご飯を食べさせないで戦うっていう、そういう作戦ですか!? デバフ!? 思ったよりやるな。(※リング上で行なわれている尾崎リングアナのセレモニーの音が聞こえてくると)うるせぇな。尾崎リングアナ、お疲れさん。19年半? 約20年か。すごいな。生まれたての人間がほぼ成人だぞ? しかも前半はほぼ1人でやってただろう。スゲェよ。次は何するか知らねぇけど頑張ってくれよ。でだ! ワト、さっき場外でもちょろっと言ったけどよ、いつまでカッコつけてんだ、お前は。普段から考えてることしかリング上では喋れねぇんだよ。お前、普段カッコつけて喋んの!? 普段考えてないから、リング上で喋るときはカッコつけなきゃいけないと思って、ああいうことしか出てこないのか!? 違うだろ。お前の上っ面なんか興味ねぇんだよ。本当にベルトが欲しいんだよな!? そのためには何をする!? 考えろ! 考えろ! 考えて喋れ。そうじゃないと、俺の中に熱が生まれない。いいか、俺がお前とシングルマッチでタイトルマッチをなぜやるか!? ケジメだ。チャンピオンが防衛した翌日にギブアップしたんだぞ? 誰がチャンピオンって言うよ、そんなの。ギブアップ獲ってやる」

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