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2/20【新日本】オカダがIWGP世界ヘビーV2、NJCへデスペ戦熱望 内藤スターダスト解禁もおよばず

『LECクリンぱっ!Presents 新春黄金シリーズ』北海道立総合体育センター 北海きたえーる(2022年2月20日)
IWGP世界ヘビー級選手権試合 ○オカダ・カズチカvs内藤哲也×

 内藤が久々にスターダストプレスを解禁して猛攻に出たものの、オカダは掟破りの逆デスティーノで勝機をたぐり寄せて、レインメーカーで激勝。IWGP世界ヘビー級V2を果たすと、NEW JAPAN CUPに向けて、ジュニア王者であるエル・デスペラードとの対戦を熱望した。

 オカダは新春の東京ドーム2連戦で鷹木信悟、ウィル・オスプレイを連破し、IWGP世界ヘビー級王座初戴冠&初防衛を果たした。50周年記念イヤーの主役に躍り出たレインメーカーに、内藤がその場で挑戦表明。2012年3月の40周年記念大会でも対戦した両雄が、50周年の舞台でも激突することになった。10年前は敗れた内藤だが、ここまでの前哨戦ではオカダの首や左ヒザを攻めて無傷の13連勝。挑戦者の圧倒的優勢で決戦を迎えた。

 内藤はタイトルマッチでも首とヒザを狙い撃ち。2箇所を代わる代わる攻めて、序盤戦をリードしたが、オカダも得意のリバースネックブリーカーを皮切りに首狙いで呼応。エプロンで急角度のDDTを決めると、間髪入れずに両足をエプロンに固定しての場外DDTにつなげ、さらにリング上でもDDTでダメ押し。内藤の首に大ダメージを与えると、マネークリップに絡み取った。しかし、内藤もスイング式DDTをから首へ集中砲火を再開し、試合は消耗戦の様相に。オカダはマネークリップ、内藤はプルマブランカに捕らえて、その後も激しく削り合った。

 内藤は雪崩式フランケンシュタイナー、エスペランサ(ダイブ式飛びつき前転リバースDDT)で首を狙って猛ラッシュ。ヘビーレインをデスティーノで切り返すと、正調デスティーノへ。しかし、こらえたオカダはショートレンジラリアットを連発して巻き返す。レインメーカーは不発に終わるも、引かないオカダは旋回式ツームストンでマットに突き刺した。が、直後に内藤は変型のフィッシャーマンスクリューで試合を五分に戻す。

 内藤はコリエンド式デスティーノを繰り出すと、かつての必殺技・スターダストプレスを久々に解禁。完璧に決まったが、オカダがギリギリでキックアウトする。ならばと内藤は正調デスティーノ、防がれるとバレンティアを仕掛けるが、オカダはひらめきを発揮し、掟破りの逆デスティーノで切り返して、ピンチをチャンスに変えた。

 粘る内藤はジャーマンスープレックスや浴びせ蹴りで抵抗。オカダのドロップキックに被弾してもすぐさま立ち上がって場内を沸かせるが、デスティーノ狙いはオカダが開脚ドライバーで鎮圧する。そして、オカダは今度こそレインメーカーを振り抜き、熱戦に終止符を打った。

 激闘を制したオカダがIWGP世界ヘビー級王座V2に成功。大の字になった内藤とグータッチを交わすと、マイクでも「内藤さん、50周年に相応しい相手、相応しい戦いでした。ありがとうございました」とメッセージを送る。内藤も拳を突き上げて返答した。

 2月に新日本が札幌大会を行うのは2年ぶり。「2年前の札幌では、もっとお客さんがいて、もっとたくさん声援が届いて、僕たちも戦うことができましたけど、今も別に変わりません。本当にたくさんの応援の中で僕たちは試合ができて、本当に幸せです。ありがとうございました」と変わらぬ応援に感謝したオカダは、「2年前のここで、猪木さんの名前を出したら、対談したり、新日本プロレスにビデオメッセージをくれたり、1歩ずつ新日本プロレスと猪木さん、先に進んでいると思います。こういうコロナ禍でも、横にお客さんがいる。マスクはしているけど、しっかりと応援してもらえる。そうやって一歩一歩しっかりと進んできたから、今があると思います」と噛みしめるように語り、「まだいつもっといい状態で皆さんが応援できるかわからないですけど、一歩ずつ進んでいきましょう。僕たちの試合で皆さんを元気にできるようしっかりと戦っていきますので、まだまだ応援よろしくお願いします」と前向きな言葉を投げかけて、大きな拍手を巻き起こした。

 次なる戦いは3・2日本武道館大会から開幕するNEW JAPAN CUP。今年は史上最多となる総勢48人が参加し、チャンピオンもジュニア勢も出場することが発表となった。オカダは「3月1日、旗揚げ記念日、そして3月2日、NEW JAPAN CUP、チャンピオンも出るんでしょ? 50周年スペシャルでチャンピオンも出る、ジュニアも出る。なら、俺の相手はジュニアチャンピオンじゃない? エル・デスペラードじゃない? 毎年3月、ヘビーとジュニアの戦いをやっているなら、NEW JAPAN CUP、ぜひご検討をよろしくお願いします」と1回戦の相手にIWGPジュニア王者のデスペラードを指名した。

 「まだ50周年イヤー、1月と2月が終わっただけです。まだまだ長いです。皆さんがもっとワクワクするような戦いをしっかりとしますし、また皆さんが熱い声援を送れるように、僕たちも忘れずに戦っていきますので、引き続き新日本プロレスの応援をよろしくお願いします」と今後も続く50周年記念イヤーに向けて意気込んだオカダは、「というわけで、また次の札幌大会でお会いしましょう。札幌に金の雨が降るぞ!」の雄叫びで札幌2連戦・2日目を締めくくった。

 勝敗を分けた逆デスティーノについては「ちろん狙ってましたね。それが今までにない10年の戦い方だと思いますし、そんないつも同じようなことをしてては勝てない相手ですから」と振り返ったオカダは、「50周年の顔は、このベルトは誰にも譲らないというそれだけの自信もありますし、自覚もありますし。本当にチャンピオンらしい、オカダ・カズチカらしい、レインメーカーらしい戦いができたなと思ってます」と会心の勝利に手応え。「次はデスペラードなんで。NEW JAPAN CUP、もう決定でいいでしょう」と断言すると、「そして今日、2月20日は猪木さんの誕生日ですから。この防衛をプレゼントとして、お返しは新日本プロレスのリングでお待ちしています」と創始者・アントニオ猪木にも改めてメッセージを送った。

【試合後のオカダ】
※CHAOSの面々と乾杯し、タイトル防衛を祝福されると

▼オカダ「ありがとうございました」

――まず今日の内藤戦を振り返ると?

▼オカダ「なんか本当にお互いの10年が…。別に10年でどっちがやってきたことが凄いじゃなくて、お互い凄いと思いますし、その意地が。懐かしい技が出てきたりとか、本当に10年のいろんな思い出が蘇ってきましたし、さすが内藤哲也、強かったです。本当に50周年にいい防衛戦ができたなと思います」

――10年前の戦いで見せたような攻防やスターダストプレスが出て、この10年が凝縮された試合にも思えた。戦っていてどうだった?

▼オカダ「10年前のこと、もちろん忘れてしまっている戦い方っていうのもあると思いますし。それを内藤さんも思い出したように、僕も戦ってて思い出したり、いろんな映像を見て思い出したりもしているので。そういうのがいろいろ重なっていった戦いなんじゃないかと思います」

――最終的に勝利に結びついたが、今日の戦いを自分でどう評価している?

▼オカダ「50周年の顔は、このベルトは誰にも譲らないというそれだけの自信もありますし、自覚もありますし。本当にチャンピオンらしい、オカダ・カズチカらしい、レインメーカーらしい戦いができたなと思ってます」

――後半、デスティーノをかけたように見えたが、意識していた?

▼オカダ「もちろん狙ってましたね。それが今までにない10年の戦い方だと思いますし、そんないつも同じようなことをしてては勝てない相手ですから。そういう意味では、ドームで同じような感じで負けているというのもあったんで、バレンティアを返そうと。その中で、内藤さんが狙ったところにスパッといけたんで、よかったなと思います」

――次のロードに向けての思いをリング上で語っていたが、次のステップは?

▼オカダ「こうやって客席もちょっとずつ…。前は1席ずつ空けていたのが、少しは間隔も詰まって、お客さんも入って応援できるようになってますし、そうやって一歩ずつ進んでいるんで、僕たちもしっかりとその中で戦っていきたいですし。次は旗揚げ記念日。旗揚げした記念日ですから、いろんなものをお見せできると思います。最近プロレスを好きになった、ファンになった方も、昔から好きな方も、凄い楽しんでもらえる大会になると思ってますし。50年の歴史というのをしっかりと見せていきたいなと思います。次はデスペラードなんで。NEW JAPAN CUP、もう決定でいいでしょう。ここまで言って、新日本プロレス、会社は俺の言うことが絶対。そうでしょ、内藤さん。そして今日は、2月20日は猪木さんの誕生日ですから。この防衛をプレゼントとして、お返しは新日本プロレスのリングでお待ちしています」

【内藤の話】「(※コメントスペースに現れると床に寝転がり)俺が今日、特に興味のないIWGP世界ヘビー級王座に挑戦した理由は、試合前から言ってたけどね、3つ。1つは今この新日本プロレスのリングで一番強い男、オカダ・カズチカを感じたい。2つ目はそのオカダを倒したい。3つ目は2023年1月4日東京ドームのメインイベントに戻りたい。今日、試合して、オカダを倒せなかった。ドームのメインイベントに戻る道筋も断たれてしまった。でも、今、この新日本プロレスのリングで一番強い男、オカダ・カズチカを感じることができた。今回負けたことでドームのメインイベントの道が遠ざかってしまったよ。間違いなく遠ざかったよ。それは分かる。でも、今、この現時点でオカダ・カズチカを感じることができたことは、俺の一番の財産になるかな? いいものを感じることができたよ。(※立ち上がりながら)まあ、諦めなければ夢は叶う…そんな甘かないよ。でも、諦めなければ可能性はゼロじゃないからね。今、また最後尾になっちまったけど、俺は2023年1月4日東京ドーム大会のメインイベント諦めてないから。さあ、こっからどうやってドームのメインに辿り着こうかな? 思い浮かばないよ。何も思い浮かばないけどさ、そんな自分にあの言葉を言いたいよ。そうまさに、トランキーロ! あっせんなよ。アディオス!」

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