2/22【NOAH】中嶋食った! 野獣・藤田がGHCヘビー初戴冠、田中迎撃へ 「本気のリングと確信できた」
『GAIN CONTROL 2022 in NAGOYA』愛知・名古屋国際会議場(2022年2月23日)
GHCヘビー級選手権試合 ○藤田和之vs中嶋勝彦×
ついに野獣が方舟を飲み込んだ。藤田和之が王者・中嶋勝彦を撃破し、GHCヘビー級王座初戴冠に成功。初防衛戦で田中将斗との決着戦に臨むことが決定的となった。
2月名古屋のビッグマッチ・メインを飾ったGHCヘビー級王座戦。先制したのは藤田だった。まずは緊張感あるグラウンドで探り合うと、中嶋の右ハイキックに被弾して場外に転落する。それでも荒々しく暴れて藤田が押し込み、リング上でもインディアンデスロックを仕掛けながら、楽しむように張り手合戦を繰り広げた。
巻けじと王者も“倍返し"に出る。猛烈な張り手や蹴りを乱発して一気に藤田を押しに押すと、藤田の反撃を切り返しながらも急角度バックドロップを発射。屈さぬ藤田もスリーパーからの野獣ボムを狙ったものの、中嶋もリバースするや、右ハイキックをドンピシャリ。さらには四つん這いとなった藤田の顔面を、迷いなくサッカーボールキック2連発で蹴り上げると、ぐったりする藤田に馬乗りエルボーを乱打だ。そしてヴァーティカル・スパイクで仕上げにかかった。
だが、着地した藤田はショートレンジラリアットを放って覚せいの雄叫び。今度こその野獣ボムで叩きつけるや、サッカーボールキックで顔面を蹴り返す。あえてカバーにいかずに高笑いしながら中嶋を引きずり起こすと、再度の野獣ボムで豪快に叩きつけて完璧な3カウントが数えられた。
両肩を担がれて花道を下がる中嶋を背に、金色のGHCヘビー級ベルトを高々と掲げてみせた藤田。そこへ現れたのが田中だった。
藤田と田中は昨年末の杉浦軍興行でシングル初対決。激闘の末に30分ドローで決着がついていなかった。
ビール片手に現れた田中は「藤田さん、防衛おめでとうございます」と、野獣の頭からビールをぶかっける。先日の会見同様「ああ、気持ちいい!!」と満足げな藤田に「次は俺だ! 去年引き分けた続き、やろうや!」と迫り、藤田も「サイコー!! サイコー!!」と地声で絶叫しながら応じた。
バックステージでも杉浦貴、ケンドー・カシンからビールかけで祝福された藤田は、珍しく真剣な表情で「ノアは本気を味わう場所だと確信した。本気の舞台で本気で戦うことは凄く幸せなこと。しんどい期間、辛い期間あったけど、楽しかった!」と意味深にコメント。とはいえ「これで俺“の"ノアだから! 楽しみにしといて!!」と充実感たっぷりにノア野獣政権の幕開けを宣言した。
【試合後の藤田】
▼藤田「ノアは…ノアは…とにかくノアは本気を味わう場所だと確信した。本気の舞台で、本気で戦うことは凄く幸せなこと。しんどい期間、つらい期間あったけど、楽しかった。よし、乾杯! 乾杯やろうか! 栓抜きがないよ。(カシンが栓抜きを渡すと)伝統のキリン…。乾杯! (杉浦やカシンと乾杯してビールを浴びると、近くにいた宮脇を呼び寄せ)お前も被れ。(ビールをかけると、宮脇が『ありがとうございます』と返して)よしよしよし。お前も飲め。最高だよ。(宮脇も『最高です』と返事すると)なんでお前、隣にいるんだよ? お前何様だと思ってんだよ。ありがとう。なんか質問は?」
――チャンピオンとしてどんな歩みを見せていく?
▼藤田「俺のノアになったからね、これで。どうなるかわかんねえよ。楽しみにしててくれよ。以上! ありがとう!」
【田中の話】
▼田中「リング上で言ったことが全てやから。本当に藤田が勝ってよかったなと。まあ、それで去年の30分決めきれなかった続きができる。そこにベルトがついてくる。本当に最高のシチュエーションで俺が藤田からベルトを獲る。それだけです」
――今日試合を見て思ったことは?
▼田中「2人ともバチバチしてて、凄いよね。これぞ戦いという戦いをしてたし。そういう戦いで負けたくはないんで」
――田中選手としては中嶋選手に敗れたばかりで、挑戦のスパンは短いが?
▼田中「中嶋が勝ってれば、僕は行く権利というのはなかったと思うし。去年の対藤田、決めきれなかった30分引き分けというのがここに活きてきたかなっていうのはありますね。このシチュエーションで行かなかったら機会を逃すんで。今日はちょっと狙ってましたね」
――改めて今度こそGHCヘビーのベルトを獲りにいく? それよりも野獣と決着をつけたい?
▼田中「それはもう2つですよ。やっぱりGHCのベルトというのはノアさんに上がる以上は、そこが目標じゃなきゃいけないと思ってるし、対藤田というシングルでは決着がついてないんで、決着をつけなきゃいけないというのもノアに上がる理由のひとつなんで。両方いただきたいなと思います」
