3/12【新日本】ハイレベル戦…オスプレイがファンタズモ撃破で3回戦進出も「背中」に代償
『NEW JAPAN CUP 2022』愛知県体育館(2022年3月12日)
2回戦 ○ウィル・オスプレイvsエル・ファンタズモ×
オスプレイが『NEW JAPAN CUP 2022』2回戦で、ファンタズモと激突。立体的ハイレベルマッチの末に3回戦進出を決めたものの、“背中"に爆弾を抱える代償も負った。
オスプレイとファンタズモによる“ファンタジスタ"対決が名古屋NJC2回戦を舞台に実現。序盤からやはり立体的なロープワークでダイナミックに先を読み合って、場内の空気感を変えてみせた。
まずはファンタズモが綱渡り式の飛びつきヘッドシザースホイップで先制。オスプレイの反撃を許しても、カウンターのクロスボディアタックで流れを引き戻し、ライオンサルトを避けられても不時着。続けざまに場外のオスプレイにトペ・スイシーダを敢行するや、リング上ではスワントーンボムも投下した。
続けてファンタズモは“サドンデス"(トラースキック)発射を狙ったものの、やはり今宵も躊ちょ…。スキを利したオスプレイに、華麗なサマーソルトキックなどで反撃されたが、ならばと立体的な先の読み合いに持ち込むや、ハンドスプリング式のスクリューキックを空中キャッチ式のスピニングネックブリーカーで切り返す離れ業に出た。
背中に大ダメージを負ったオスプレイだったが、続く雪崩式攻撃をすり抜けて着地し、逆に股抜き式のトラースキックをズバリ。ファンタズモも雪崩式攻撃を得意の“背中ひっかき"で切り抜けて雪崩式リバースフランケンを敢行したものの、今度はオスプレイもこれを着地する離れ業に出た。
逆にオスプレイはライガーボムで強烈に叩きつけたが、沈まないファンタズモもヒドゥン・ブレイドをフランケンシュタイナーで巻き込んで譲らない。オスカッターもカウンターのスタナーで迎撃し、バーニングハンマーで3カウントを迫る。ギリギリでキックアウトされてもコーナー最上段からのダイビングボディプレス(サンダーキス86)で仕留めにかかった。
だが、オスプレイもキックアウト。するとファンタズモもついにサドンデスを解禁したものの、逆にこれを強烈なエルボーで迎撃したオスプレイが、正面からのヒドゥン・ブレイドにつないでねじ伏せるように3カウントをもぎ取った。
最後は完勝で3回戦進出。「今日のアイツに関しては、すごかったと認めるよ。BULLET CLUBのメンバーの多くが参戦してない中、アイツは躍進したよな。将来、アイツがヘビー級で闘ってる姿が鮮明に見えてきた」とファンタズモを将来的な“脅威"として認めたオスプレイだったが、「背中を壊された」ともポツリ。「今日は勝てたが、次以降はこの痛みを背負って決勝戦まで闘うことになるのか。とても耐えられる気がしないな」と珍しく弱音も吐きつつ、相手はSANADAに決まった続く3回戦(3・17静岡)を見据えた。
【オスプレイの話】「(※フロアに片ヒザを着いて)アイツはチンピラ同然だな。エル・ファンタズモ、気に入らない。だけど今日のアイツに関しては、すごかったと認めるよ。BULLET CLUBのメンバーの多くが参戦してない中、アイツは躍進したよな。将来、アイツがヘビー級で闘ってる姿が鮮明に見えてきた。でもいま現在は、オレはヘビー級、アイツはジュニアヘビー級だ。いいものをぶつけてきてくれたが、オレにはまだまだ敵わない。クソッ、背中を壊された。今日は勝てたが、次以降はこの痛みを背負って決勝戦まで闘うことになるのか。とても耐えれる気がしないな……クソッ。CUPはまだ始まったばかりだっていうのに、ここでケガするとはな……。エル・ファンタズモ、強かったよ。持てるもの全てをぶつけてきてくれたな。でもサドンデスを使うならもっと自信を持ってやれ。オレみたいに躊躇せず思いっきりやれ。次は……チームメイトのヘナーレかSANADAか。メインしっかり見るよ。ジョン・モクスリーもオレから目を離さない方がいいぞ。どうにかしてオマエ(モクスリー)の元へ行ってやるからな」
【ファンタズモの話】「(※中島の肩を借りて引き揚げてきて、崩れるようにフロアに倒れ込む。しばらくして座り直して)OK、大丈夫だ……。世界最強レスラーのアイツが全部出し切らないとオレを倒すことができなかったんだから。ああ、大丈夫だ……。今日オマエらが目撃したのはまだほんの序盤だ。ELPはすごいジュニアヘビー級であるが……ヘビー級としてもやれるんだぞ。クソッ……」
