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3/13【NOAH】稲葉届かず…杉浦組がタッグ新王者 鈴木秀樹は解雇からの一発戴冠、ナショナル挑戦も表明

『GREAT VOYAGE 2022 in YOKOHAMA』神奈川・横浜武道館(2022年3月13日)
GHCタッグ王座決定トーナメント決勝戦 ○杉浦貴&鈴木秀樹vs清宮海斗&稲葉大樹×

 杉浦&鈴木組が奮闘した稲葉を振り切り、GHCタッグ王者決定トーナメントを制覇。第58代王座を射止めた。鈴木はWWE解雇から華麗なる一発戴冠を成し遂げ、GHCナショナル王座挑戦も表明して、一気の“二冠獲り"を見据えた。


 2月に入って武藤敬司が股関節損傷による長期欠場を発表。同時に丸藤と保持していたGHCタッグ王座も返上され、この日の横浜武道館大会で新タッグ王者決定トーナメントが行われた。4チームがエントリーし、1回戦で元王者の丸藤正道&望月成晃組を破った清宮&稲葉組と、拳王&船木誠勝組を破った杉浦&鈴木組が決勝にコマを進めた。

 序盤から杉浦軍が流れを握った。清宮の腕を攻めてリズムを掴むと、稲葉がリングに飛び込んでも首攻めでペースを渡さない。中盤には鈴木が得意のワンハンドバックブリーカーで清宮に大ダメージを与え、杉浦との交互のエルボーでメッタ打ちにした。

 20分近く流れに乗れなかった清宮だったが、起死回生のドロップキックで反撃すると、1回戦で丸藤を破って波に乗る稲葉が大奮闘。キャノンボールで単身相手方をナデ斬りにするや、清宮とともに連続ジャーマンで杉浦を追い詰める。杉浦もターンバックルめがけてのジャーマンを皮切りに、鬼のエルボー連打などで巻き返したが、真っ向から応戦した稲葉も予選スラムを極反り卍固めで切り返してみせる。

 鈴木が急行してきても、稲葉は清宮とともにフライングショルダー&ジャンピングニーを浴びせて返り討ち。合体タイガースープレックスも決めて、千載一遇のチャンスを掴む。ラリアット、ブルーサンダーと惜しげもなく大技を連発し、杉浦こん身のストレートパンチもかいくぐて再び卍固めで絞め上げた。

 さらには虚を突く丸め込みを連発して3カウントを狙ったが、ギリギリで肩を上げた杉浦はフロントネックロックに絡め取って逆転。稲葉は強引に担ぎ上げようとしたものの力尽き、杉浦が逆転絞殺となるレフェリーストップ勝ちを手にした。

 今トーナメントの“主役"はつかんだ稲葉だったが、結果を持っていったのは杉浦&鈴木。ベルトを手にマイクを握った杉浦は「急きょ、このタッグトーナメントのためにアメリカから凱旋帰国してくれたハチ選手(WWEではハチマンとして活躍)に何か一言いただきましょう」と相棒を称えた。

 鈴木も「喜びを表す前に、いくつかの訂正を…。凱旋ではないです。解雇です。あと、急きょじゃないです。ちゃんと予定があって帰ってきました。ただですね、杉浦さんに確認したんですけど、これ(ベルト)はモデルチェンジしてないんですよね。古いもの大好きの私は凄く嬉しいです」と淡々と喜んだ。

 WWE解雇からの華麗なる一発戴冠。もう職は失いたくない。ノア継続参戦の通行手形を手に入れた鈴木は、1回戦ではGHCナショナル王者・船木誠勝を破っているだけに「『受けろ』と言っておいてください」と挑戦表明。一気の“二冠獲り"も見据えた。

【試合後の杉浦&鈴木】
▼杉浦「急きょ、このために向こうを蹴ってノアを選んでくれたハチ選手に感謝ですね」

▼鈴木「もういいです。訴えられたらこっちの問題だから」

▼杉浦「でも、帰ってきてくれて、これだけの結果を残してくれてありがたいです」

――杉浦選手は鈴木選手と久々のタッグだったが、組んでみてやりやすかった?

▼杉浦「それは全然。(杉浦軍は)くせ者ばっかりじゃん? その中ではまだ…。これから出てくるのかな?」

▼鈴木「面倒くさがられてはいましたね。フロリダのほうで」

▼杉浦「ああ、向こうで」

▼鈴木「途中から誰の言うことも聞いてなかったですし。そしたら、いろいろありました」

▼杉浦「そうか。日本のほうが合っているんじゃないの?」

――鈴木選手は約2年ぶりの試合となった

▼鈴木「1年と3ヶ月ぶりぐらい」

――感触としてはどうだった?

▼鈴木「真面目な話をすると、日本にいた最後ぐらいの時はノアが一番たぶん多かったと思うんですけど、試合に対するモチベーションが著しく低下していて。だけど、こういう期間があったからこそ、今日リングに上がって最初に思ったのは、試合はいいなと。勝ったからじゃなく、プロレスの試合はいいなと思いました。プロレスできました、2試合とも」

――結果、凱旋即ベルトとなったが?

▼鈴木「だから、凱旋じゃないです。解雇です」

――解雇即ベルトだったが?

▼杉浦「わざと言っているでしょ?」

▼鈴木「一律、凄い大量解雇されているんですよ。凄い解雇されて」

▼杉浦「解雇にも種類があるんだ。凄い解雇って」

▼鈴木「あるんですよ。ちょっと解雇っていうのと、凄い解雇っていうのが。凄い解雇の時はみんな連絡が凄いんですよね。大丈夫かって」

――杉浦軍でヘビー級のシングルとタッグの両方を手にしたが?

▼杉浦「あと1個あるでしょ?」

――ナショナル王座で独占となるが、それに関しては?

▼杉浦「それは嬉しいし、何だったらもう1個も。なんかないの?」

▼鈴木「今日の1回戦で、船木誠勝から勝って、わかりやすくアピールができたなって。これで僕がナショナルを獲れば、杉浦軍で…」

▼杉浦「そうか。向こうが受ければだけどね」

▼鈴木「大丈夫でしょう。『受けろ』と言っておいてください。1回しかないとか、せこいこと言うなって」

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