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3/27【新日本】ザックが4年ぶりNJC制覇でIWGP獲り宣言 「ベストテクニカルレスラーからベストレスラーへ」

『NEW JAPAN CUP 2022』大阪城ホール(2022年3月27日)
決勝戦 ○ザック・セイバーJr.vs内藤哲也×

 ザックが熱闘の末に内藤を破って4年ぶり2度目となる『NEW JAPAN CUP』制覇を達成。史上最多46選手が出場した春の頂を極め、「ベスト・テクニカル・レスラーからベストレスラーになる」とIWGP世界ヘビー級王座獲りを宣言した。

 今年のNJC頂上決戦は、昨年のG1 CLIMAX開幕戦以来となる一騎打ち。半年前はザック戦で左ヒザを痛めた内藤が、G1全戦欠場を余儀なくされていた。

 まずはじっくりと探り合ったが、その“トラウマ"を刺激するかのように、ジリジリとザックが左ヒザ殺しに出る。負けじと内藤もハイレベルな読み合いをかいくぐりながら首攻めで応戦し、着実にデスティーノへの布石を打った。

 先に決定機を作ったのは内藤。首筋へのバックハンドエルボー連打からのエスペランサと畳み掛け、コリエンド式デスティーノを切り返されても止まらず。ザックのヨーロピアンクラッチ→スリーパーもクリアするや、逆にザックドライバーをことごとくバレンティア、デスティーノで切り返してみせた。

 だが、ザックも正調デスティーノを逆にザックドライバーで切り返して譲らず。なおもひたすらにバックハンドエルボー乱打で首筋に殺到してくる内藤を関節蹴りで止めると、ネックツイストからのサッカーボールキックで突っ込んだ。

 ならばと内藤も準決勝でオカダ・カズチカを破ったポルボ・デ・エストレージャで切り返したものの、3カウントは入らない。逆に今度こそこん身のランニングローキックをぶっ放したザックは、飛びつきスイングDDTで突き刺すと、そのままクラッチを首の外さずに旋回式のザックドライバーで突き刺し、激闘に終止符を打つ3カウントが数えられた。

 史上最多46選手が闘った旗揚げ50周年イヤーのNJCを制したのは、約4年ぶり2度目の栄冠となるザックだった。ダメージ甚大でしばし大の字ながらも、歓喜の雄叫びを上げたザックは、去りゆく内藤に「グラシアス」と感謝して場内も拍手に包まれた。

 菜食主義者ながら大豆パワーでパワーアップに務め、4年前と比べても見違える肉体。「またしてもソイボーイがやったぞ! ジョージ・マイケルも認めた100%のヴィーガン・テッカーズで優勝した!」とマイクで叫んだザックは「世界最高のテクニカルレスラーのこの俺が近い将来、世界最高のレスラーに君臨する」と言い切ったうえで、「ツギハ、IWGPセカイヘビーキュウチャンピオン」とIWGP世界ヘビー級王座獲りを宣言した。

 コロナ禍でも参戦し続けた数少ない外国人レスラーでもある。「パンデミックで2年間、まるまる国に帰れなかったからそんな気がするのかな。今回は前回以上に特別感がある」とバックステージでは感慨深げ。同郷のウィル・オスプレイに先を越されたが、一層逞しくなったザックの腰にいよいよ最高峰ベルトが巻かれるか――。

【試合後のザック、タイチ】
▼ザック「(※NJC優勝トロフィーを抱え、タイチと2人でコメントスペースにやってくる。タイチが『おめでとう』と拍手で迎えるが、報道陣から拍手が起こらないのを見て、『おめでとうねぇのか、お前ら!』と拍手を強要する。そんな様子を見ていて)ショッパイ……」

▼タイチ「ザック、おめでとう」

▼ザック「アリガトー」

▼タイチ「(※用意されていた缶ビールを手に)飲む? 飲もう」

▼ザック「タイチハ? クルマジャナイ?」

▼タイチ「ここ大阪だから。新幹線で帰るよ」

▼ザック「イッポン?」

▼タイチ「いや、全部。ザック、おめでとう!(※と叫んで乾杯する)」

▼ザック「(※ビールを一口飲んで)メズラシイ。(※隣りでタイチが一気に飲み干すのを見て)キヲツケテ。(※缶ビールが冷えているのを確認して)ビックリした。ツメタイ。ビックリ」

▼タイチ「(※ザックの傷を見て)痛いのここは!? 冷やしたほうがいいよ(※と言って傷にビールをあてる)。あとで俺が(傷に)キスしてあげるよ」

▼ザック「タイチ、2年間、俺を支え続けてくれてありがとう。ユー、マイファミリーネ」

▼タイチ「ハハハ。当たり前だよ。結婚しよ。来年、結婚する!?」

▼ザック「ドコ、キョート!?」

▼タイチ「いいよ(笑)。オッケー。じゃあ、俺は仕事戻るわ。あとでね、また。いっぱいしゃべっていいから」

▼ザック「マタネ」

▼タイチ「あとでね(※と言い残して立ち去る)」

▼ザック「(※タイチの後ろ姿を見送り)マダマダ。まだまだ頑張らないと。ナンネンマエ? 4年前か。そんなに経ったのか。パンデミックで2年間、まるまる国へ帰れなかったから、そんな気がするのかな。今回は前回以上に特別感があるよ。ナイトー、いつまでもこんな闘いを続けてられないよ。特にオーサカでは。冗談じゃないよ。ナイトーと試合してたら俺のキャリアが削られて短命になってしまう。首は壊れる寸前だ。でも、オーサカは俺たちにとって思い入れのある場所だよな、ナイトー。ここでビッグマッチを何試合やったっけ? 俺の中で少しばかり、ナイトーが優勝できなかったことを悲しんでる自分がいる。でも残りの99.1%はナイトーに勝って超ハッピーだ! デモ、チョットヤバイ。俺のセイバードライバーをかけようとしたらバレンティアで返された。あれは効いたよ。そこで意識が飛んで、気づいたらジョージ・マイケル(故人)が立っていた」

※ここから1人2役をする

▼ザック「ハイ、ジョージ」

▼ジョージ・マイケル「おぉ…ハイ、ザック」

▼ザック「すみません、ジョージ。俺、お邪魔ですか?」


▼マイケル「そうだよ、ザック。これからプリンス(故人)とテニスするところなんだから」

▼ザック「ごめんなさい、ジョージ・マイケル。もうお邪魔はしません」

▼マイケル「ザック、今回は俺のアドバイスはいらないのか?」

▼ザック「もちろんジョージ・マイケル、あなたのアドバイスが死ぬほど欲しいです」

▼マイケル「テッカーズを使え」

▼ザック「ありがとうございます、ジョージ・マイケル。でもそのアドバイスは前回もらいました」

▼マイケル「よしわかった。じゃあ、セイバードライバーを使え!」

▼ザック「だから、ジョージ・マイケルに言われたとおり、もう1度セイバードライバーで決めるぞって。もちろん幻覚だってわかってたよ。でも、俺はこの優勝を今世紀最高のポップスターの1人であるジョージ・マイケルに捧げたい。それはそうと…(※テーブルに両足を乗せ)コノアシ、ドーダ? ゴールド、イイネ。チャンピオンになる俺にピッタリの色であるゴールドを選んだんだ。それから、アディダスも欠かせない。黒とゴールドのシューズをオーダーしたんだけど、予定どおりに届かなかった! アディダスってどういう意味なんだっけ!? “All Day I Dream About"…『早くシューズが届かないかな』ってそればっかり考えてたんだ! でもショーガナイ。チャンピオンになったら次はゴールドのシューズを買おう。オカダ、4ガツ7カ、リョーゴクタイカイ、イソガシイデスカ? 俺は空いてるよ。IWGP世界ヘビー級チャンピオンになったらパーッと飲んでお祝いする。ジャーネ」


【内藤の話】「(※藤田に肩を担がれてコメントスペースに登場。用意してあったイスを投げ飛ばし、床へ倒れ込んでコメント)先月(2・20)札幌大会でオカダに敗れ、このNEW JAPAN CUP出場選手の中で最後尾からのスタートだと思って、このトーナメントに挑みましたよ。(※片ヒザ立ちになり)決勝戦まで勝ち上がったけど、決勝で負けたら意味がないんでね。2位も、5位も、15位も、28位も、みんな一緒だよ。優勝しなきゃ意味がないからさ。(※うつむいて)悔しいな…。ここって場面で結果を残せないことが内藤らしいけどさ、でも悔しいよ。(※顔を上げ)結局、去年のG1 CLIMAX開幕戦、(9・18)大阪大会のリベンジはできなかった。でも、ああいう強い相手がいるのは、なんかさ、ワクワクしちゃうよ。ああいう強い相手がいるからこそ、俺ももっと頑張ろうって思えるからさ。2023年1月4日東京ドーム大会のメインイベントへの道が、また遠のいちゃったけどさ、このNEW JAPAN CUP、『内藤に優勝にしてほしい』『内藤が優勝する』と思って応援して下さった全国のお客様、そして大阪城ホールに駆けつけて下さったお客様、グラシアス・アミーゴス。(※立ち上がりつつ)次はどこかなぁ…? わかんないけどさ。また、会場でお会いしましょう…。アディオス」

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