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4/3【NOAH】「悔いはありません」福田レフェリーが引退、地元で35年レフェリー生活にピリオド

『REAL OVERTURE 2022』Gメッセ群馬(2022年4月3日)
○潮崎豪&丸藤正道&杉浦貴vs清宮海斗&マサ北宮&稲葉大樹×

 ノアの福田明彦レフェリーが地元・群馬大会のメインイベントで35年におよんだ「悔いなき」レフェリー生活にピリオドを打った。

 福田レフェリーは群馬県前橋市出身の58歳。1983年に全日本プロレスに入社し、1987年3月31日の魚津市総合体育館大会(渕正信vs川田利明)でレフェリーデビューを果たした。2000年のノア旗揚げにも参加し、旗揚げ戦でのメインレフェリーも務めた。故・三沢光晴元社長の秘書も務め、リング内外でノアを支え続けてきた。

 近年はレフェリーと並行して選手バスの運転手やリングスタッフも兼務してきたが、還暦を2年後に控えるとあって、運転手とリングスタッフ業に専念することに。地元・群馬の舞台がレフェリー引退の舞台として用意された。

 “引退試合"となったメインイベントでは、ともにノアを支えてきた丸藤&杉浦&潮崎の豪華トリオが実現。清宮&北宮&稲葉の若きヘビー級正規軍トリオと激戦を繰り広げ、福田レフェリーも良い意味でいつもと変わらぬ厳格なレフェリングを展開した。

 終盤には、清宮のタイガースープレックス、北宮のサイトースープレックス、丸藤の不知火、杉浦の予選スラムが次々と飛び交い、福田レフェリーへのはなむけのような必殺技合戦が繰り広げられた。そして最後は4・30両国大会でのGHCヘビー級王座挑戦を控える潮崎が、豪腕ラリアットで稲葉を撃沈。両軍クリーンファイトの真っ向勝負の末に、福田レフェリーが“最後の3カウント"を叩いた。

 試合後には丸藤、杉浦、潮崎から逆に腕を掲げられるように最後の勝ち名乗り。引退セレモニーには師匠・和田京平レフェリーからも花束を受け取り、「本当は俺のほうが先なんじゃないかな…って思うんだけど、一番弟子が引退ということで。レフェリーが引退のセレモニーやってもらえるって、本当にすごいことですよね。レスラーにもお客さんにも感謝します。本当に福田、おつかれさん。がんばって」とねぎらわれた。

 選手代表の丸藤からも「ひとつのことを35年間やり続けるのって、本当にすごいことだと思います」と敬意を表され、川田利明からもVTRメッセージが到着。「同じ時代をプロレス界で過ごして、年齢も同じってことで、まだまだこれから、プロレス界に色んな面で、後ろから支えていく存在であってください」とエールを送られた。

 盛大なセレモニーにもさほど笑顔はなく、どこか緊張気味で、表情も若干こわばっていた福田レフェリー。生真面目な“らしい"表情のまま感謝のマイクを持つと、「ご来場の皆様、本日はありがとうございました。3日前にデビュー35周年を迎えました。全日本で13年間、三沢さんの旗揚げしたプロレスリング・ノアで22年間、レフェリングを精一杯務めてまいりました。もう悔いはございません。これからもプロレスリング・ノア、どんどん大きくなっていくと思います。ファンの皆様、プロレスリング・ノアを今後とも応援よろしくお願いいたします。ありがとうございました!」と言い切りながら感謝し、場内も大きな拍手に包まれた。

 “一番の思い出"は「やっぱり三沢さんのGHC戦を日本武道館のメインでやらさせていただいたことですね。あとは試合中に怪我をしたり、流血もしたりしましたが、何とか35年間無事にやってこれました」。最後は家族も加わって選手、スタッフらと一枚の写真におさまり、胴上げされてリングに別れ。胴上げされても表情は固いまま?だったが、笑顔に囲まれながら、方舟を支え続けたリングの名脇役が“らしく"その役割を終えた。

【試合後の福田レフェリー】
▼福田レフェリー「皆様のおかげで35年のレフェリー生活を無事終えることができました。ありがとうございました。この先はノアのスタッフの一員として皆さんの縁の下の力持ちになれるように頑張っていきます。よろしくお願いいたします。ありがとうございました」

――最後スリーカウントを叩いたときはどんな気持ちだった?

▼福田レフェリー「あれでスリー決まるかどうかわからなかったですけど、精いっぱい3つ叩かせていただきました」

――和田京平レフェリーも言っていたが、レフェリーがこんなセレモニーをやるのはすごいことだと。

▼福田レフェリー「こんなに盛大にやっていただいて、ありがたいと思います」

――35年間の中で思い出すことは?

▼福田レフェリー「そうですね。一番の思い出はやっぱり三沢さんのGHC戦を日本武道館のメインでやらさせていただいたことですね。あとは試合中に怪我をしたり、流血もしたりしましたが、何とか35年間無事にやってこれました」

――35年間も裁いてきた秘訣は?

▼福田レフェリー「秘訣ですか?(苦笑) 秘訣というわけではないですけど、リングの設営とかバスの運転とかをしながら怪我をしないようにしっかりやってこれたと思います」

――今後、ノアにとってどのような力になりたい?

▼福田レフェリー「これからは裏方に徹しますので、皆さんの、選手の試合やそのほかスムーズにできるようにいろいろサポートしていけたらと思います」

――このあとサイン会があるとのことだが初めてのこと?

▼福田レフェリー「あ、そうですね。はい。もちろん初めてです(苦笑) これからサイン会に行かせていただきます。ありがとうございました」

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