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4/8【NOAH】“2年越し"中嶋-鈴木またも熱闘フルタイム GHCタッグ戦へ相譲らず

『REAL OVERTURE 2022』東京・後楽園ホール(2022年4月8日)
△中嶋勝彦vs鈴木秀樹△

 2年越しの再戦で激突した中嶋と鈴木だったが、またも熱闘30分フルタイムドローに。GHCタッグ戦に向けて互いに一歩も譲らなかった。

 2020年の2・16後楽園大会で両者は対戦。30分時間切れ引き分けに終わったが、2年越しの再戦が実現した。4・30両国大会でのGHCタッグ王座戦「(王者)杉浦&鈴木vs拳王&中嶋(挑戦者)」に向けた前哨戦だっただけに、2人の激情が激しくぶつかり合った。

 スリリングなグラウンド戦で幕開け。打撃戦になるとゴツン!と頭突きの生音が場内に響く。先にアクセルを踏んだ中嶋がリング中央であぐらをかき、「来いよ」と手招きすると、鈴木もその眼前であぐらをかいて呼応。そこから壮絶な打撃戦になだれ込んだ。

 中嶋がミドルキックを放てば、鈴木はエルボーで反撃、中嶋が顔面を踏みつけて写真撮影タイムに持ち込めば、鈴木もお株を奪う撮影タイムで応戦…と相譲らずの激闘がいつ果てることなく続く。鈴木が首攻めでペースを掴んだものの、ヨーロピアンクラッチは中嶋が上手く反応したためダブルフォールに。接戦のまま残り時間は刻一刻と減っていった。

 勝負をつけたい鈴木はワンハンドバックブリーカー、ツームストンパイルドライバーと惜しげもなく大技を連発するが、必殺のダブルアームスープレックスは中嶋がリバースして猛抵抗。すぐさま顔面を蹴り上げて場内を沸かすと、サッカーボールキックを乱射からヴァーティカルスパイクを予告する。引かない鈴木は背後に不時着すると、ロイヤルストレッチに捕獲。中嶋がロープに逃れても、ドラゴンスープレックスホールドで3カウントを迫った。それでも決まらないとみるや、再びダブルアームスープレックスの体勢に。中嶋は首固めで抵抗し、ダブルアーム狙いを押し潰したところで、時間切れ引き分けのゴングが打ち鳴らされた。

 激闘は決着つかず、2年ぶりの再戦はまたもドロー決着に。試合後は握手を交わした場面もあったが、最後は視殺戦を繰り広げて、なおも気持ちをぶつけ合った。

 中嶋は何も語らなかったが、鈴木はコメントを発表。「強いなと。僕も変わったから、向こうもきっと変わっているんでしょうけど、変わってないし、キックは今回もっと強く感じましたね。時間が開いたから、そう僕が感じたかもしれない」と中嶋の強さを素直に称賛した。そのうえで、「試したところもあるし、向こうに試されたところもあると思います。相変わらず僕の投げにきちんと受け身を取ってきたから。見た目ほど効果はないのかなと。ただ、それもわかっているんで。あとはこっちがまた工夫して、杉浦さんとそこは」と警戒心をさらに高めつつ、中嶋対策を練り直す構えを見せた。

 明日(9日)の後楽園大会でも中嶋と前哨戦で対戦するだけに、「一番近いところでは両国のタイトルマッチ。もっと言うと、明日また当たるので。そこでもう1回違うアプローチでもう1回勝負して。明日にだいぶ決められるようにしたいと思います」と鈴木は早くも気持ちを切り換えていた。

【試合後の鈴木】
――2年前と同じ30分引き分けとなったが、試合を振り返ると?

▼鈴木「強いなと。僕も変わったから、向こうもきっと変わっているんでしょうけど、(強さは)変わってないし、キックは今回もっと強く感じましたね。時間があいたから、そう僕が感じたかもしれない。強い」

――タイトルマッチにつながる部分はあった?

▼鈴木「僕は何度も言ってますけど、タッグマッチが非常にヘタクソなんで。つかまる展開が増えてくるかもしれないです。体格差があったとしても、蹴りがあるんで。その場合、どれだけ受けられるのかというのを、100%のうち1%ぐらい考えてたんですけど、途中で受けられなくなりましたね。しんどくて。いや、なかなかないですね。首までしびれるというか。いつも言っているんですけど、前哨戦と思いたくないというか。だけど、一応前哨戦だから。さっき言ったように、試したところもあるし、向こうに試されたところもあると思います。相変わらず僕の投げにきちんと受け身を取ってきたから。見た目ほど効果はないのかなと。ただ、それもわかっているんで。あとはこっちがまた工夫して、杉浦さんとそこは。まあ、そんなに相談する必要はないですけど。見えたところと、予想以上だなというところと2箇所あります」

――シングルでもまだまだやり合わなければいけない相手だと思うが?

▼鈴木「愛がね。『愛・おぼえていますか』(映画『超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか』の主題歌)という曲が昔ありましたよね。やっぱり次はリン・ミンメイさんに来てもらって、歌ってもらいながら、『カルチャーだ』とか言いながら…(若いスタッフに)わからないですよね。笑っている人の年齢がわかるんですよ。オジサンだという。シングルは基本的に短期勝負をしないので、長期戦になってくるんですけど、やっぱうまいですね。消耗戦になるし。だからと言って、次は無制限にしろとか、60分にしろとか、それはちょっとおかしいんですよ。やっぱり30分の中で勝負つけなきゃいけない。つけられない僕がまだまだ弱くて。30分の選択を出せないと。いや、受け身の技術が素晴らしいですね。攻撃力じゃないですね。これは中嶋勝彦に限らずですけど、どの受け身1つ取っても、やっぱり逃がす受け身というか。さすがだなと思いますね。さっき言ったように、わかった以上、今後もまたシングルマッチで当たると思いますし。そこで完成させなきゃいけないし、一番近いところでは両国のタイトルマッチ。もっと言うと、明日また当たるので。そこでもう1回違うアプローチでもう1回勝負して。明日にだいぶ決められるようにしたいと思います」

※中嶋はノーコメント

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