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4/9【新日本】オカダがNJC覇者ザック突破でV3、内藤指名 今年3度目対決が5・1福岡ドームで実現へ

『HYPER BATTLE'22』東京・両国国技館(2022年4月9日)
IWGP世界ヘビー級選手権試合 ○オカダ・カズチカvsザック・セイバーJr.×

 オカダが28分を超える激闘の末、NEW JAPAN CUP覇者ザックを返り討ちにしてIWGP世界ヘビー級王座V3。NJC準決勝で敗れている内藤への雪辱を見据えて次期挑戦者に指名し、5・1福岡PayPayドーム大会でのV4戦が決定的となった。

 3月のNEW JAPAN CUPに優勝したザックがIWGP世界王座獲りを宣言。この日の両国大会でのタイトルマッチが実現することになった。オカダからのギブアップ勝ちを見据えるザックは前哨戦で王者をザックドライバーでKOするなど圧倒。勢いを持続させて両国決戦を迎えた。

 レインメーカー封じを狙うザックの右腕攻めにオカダは苦もんの連続。マネークリップで対抗するものの逆に卍固めに捕まってしまう。コブラツイストで対抗しようとしても逆にコブラで絞め上げられた。レインメーカーを狙っても飛びつき腕ひしぎ逆十字で切り返され、クラーキーキャット、脇固めでギブアップ寸前に追い込まれた。

 ピンチの連続となったオカダだったが、目まぐるしい読み合いをドロップキックで制して突破口を開いた。レインメーカーをスリーパーで切り返されても、ザックドライバーは決めさせず。飛びつきスイングDDTを開脚式ツームストンで切り返すと、伝家の宝刀・レインメーカーを叩き込んで3カウントを奪った。

 苦闘の末にザックを返り討ちにしたオカダがIWGP世界王座3度目の防衛に成功。頂点の座を守り抜いた。試合後、レインメーカーは自ら次期挑戦者を指名。意中の相手は内藤だった。両者は2・20札幌大会でIWGP世界王座をかけて対決したばかりでオカダが勝利。3・26大阪城大会でのNJC準決勝で再戦が実現し、内藤が雪辱を遂げてオカダの優勝を阻んだ。

 「トランキーロ、あっせんなよ! 内藤さん、出てこいよ!」。そう呼び込んだオカダは、しばしして現れた内藤に向かって「内藤さん、焦っちゃったね。たとえタイトルマッチで勝っていても、この前の負けというのは認めないといけないと思うし、1勝1敗。ケリつけましょうよ」と呼びかけた。すると内藤は「オカダの口から俺の名前が出てくるとは思わなかったよ。危うく家に帰るとこだった」と場内を笑わせ、「2月の札幌大会、3月の大阪城ホール大会に続いて、今年3度目のシングルマッチ。もしかしてオカダ、俺とのシングルマッチが好きなの? 俺はオカダとのロックアップが大好きだよ」とキッパリ。「日時と場所は勝手に決めてくれ。俺とオカダによる今年3度目のシングルマッチ、よろしくお願いします」と受けて立った。

 場内が手拍子で支持する中、内藤が去っていくと、オカダは「日時と場所はもうわかってるでしょ。5月1日PayPayドームで勝負だ、このヤロー!」と宣言。「内藤さんは俺とのロックアップが好きみたいですけど、俺は内藤さん、あなたのデスティーノが大好きですよ。食らわせることができるなら食らわせてみなさい!」と挑発した。

 オカダの指名を内藤が受諾したことで、今年3度目となる両者の一騎打ちが決定的となった。しかも21年ぶりの開催となる5・1福岡PayPayドーム大会での実現が浮上。新日本屈指の黄金カードにふさわしい大舞台で両者が雌雄を決することになりそうだ。

【試合後のオカダ】
――防衛おめでとうございます。ものすごい試合でしたが、今振り返ると?

▼オカダ「いやぁ、関節技がね。まぁさすがとしか言いようがない。いないっしょ? どこの世界見ても。ザック・セイバーJr.がプロレス界で一番のサブミッションの使い手だと思いますし、ホントに僕は意地でもギブアップはしないと思ってた中で、ああやってザック・ドライバーという技を持ってましたし。きついっすね。さすが新日本プロレスといったところじゃないかと思いました。まぁ僕もね、よくもこんな防衛戦をね、しょっちゅう、それこそ12回連続でやってたなと思いますし。だからと言って過去の僕が最高だったと思われたくないし、今のオカダ・カズチカが最高だと、最強だと思ってもらえるように、またこれからもやっていきたいと思います」

――今のオカダ選手とザック選手だからできるような、今の新日本プロレスの可能性を示すような試合だったのでは?

▼オカダ「本当に、いろいろな戦いがあるのが今の新日本プロレスだと思いますし、こうやってIWGP世界ヘビー級の、ヘビー級の戦いもあれば、ジュニアヘビー級の戦いもありますし、タッグの戦い、KOPWという面白いタイトルもありますし、50年前には考えられないような戦いが今起きてると思うんですけども、それが今の新日本プロレスですから。胸を張ってですね、素晴らしい戦いを見せていきたいと思いますね。本当にいろいろな戦いをできて、50周年にふさわしいような、そんな戦いの中でオカダ・カズチカも強くなれてますし、今日の戦いで反省できることは反省して、また次につなげていきたいと思います」

――次は内藤選手を指名されました。ファンの皆さんの期待感がこもった大きな拍手をどう受け止めましたか?

▼オカダ「正直、今回に限っては期待感がどうとかっていうよりも、それは前回の札幌のタイトルマッチがそういう戦いだったと思いますし、今回に関しては、僕が負けたままで、いくらタイトルマッチで勝ったとは言え、NEW JAPAN CUPで負けてますから。そこで負けの借りっていうのをしっかり返したいと思いますし、内藤さんは内藤さんで、何回も戦ってるからこそ、その戦いの上をね、また考えてくると思いますので、また面白い戦いになると思います」

――柴田選手と言葉を交わしていました。4・9両国で意識するものがあったと思いますが

▼オカダ「しっかりと会話ができればと思ったんですけども、入場曲が大きかったので、しっかりと会話はできなかったんですけども、『おめでとう』って言ってもらえましたし、5年前にここで起きたことっていうのは、やっぱり忘れられないことですし、それを経験して強くなった部分もあると思いますので、それを経験したってことを常に忘れずに、これからも戦っていく上で、プロレスは危険な戦いではありますけども、しっかりとお客さんを満足させて、かつ結果を残していって、どんどんどんどん盛り上げていけたらいいなと思ってます」


【ザックの話】「(コメントスペースに現れるなり寝転がって)デジャブ。デジャブ憎い。最後に『NEW JAPAN CUP』で優勝してもベルトを獲れなかったのは俺だ。でも過去3年間のNEW JAPAN CUP優勝者は俺と違い、ベルトを獲った。俺はまた4年前と同じ結果に終わってしまった。ある意味凄いよ。デジャブのクソ野郎! あと一歩だった.。(会場内のオカダのマイクが聴こえてくると)あのバカは何を言ってるんだ? あいつのヒジを破壊して完全に仕留めたと思ったのに。それも一度じゃない。何度もだ。ワカラナイ。DDTが上手く決まらなかったからか? それともサブミッションだけにして、ザックドライバーを使わなければ良かったのか? でもサブミッションではあいつを上回ることができなかった。(マイクアピールを聴きながら)何が起こってるんだ? (内藤が登場し、その声を聞きながら)誰が喋ってるんだ? 今日はジョージ・マイケルも現れなかった。彼が忙しかったからか、俺がストーリーを頭で考えるだけのエネルギーが残ってなかったからか? 今日はちゃんとゴールドを身につけてきたからチャンピオンになれるはずだったのに。(リングシューズを見せながら)またアディダスに裏切られたよ。今日の俺は『ゴールドメンバー』(2002年のアメリカのコメディ映画『オースティン・パワーズゴールドメンバー』)って呼んだほうがしっくりくるかもな。アディダスを一生許さない! 街を歩いてるアディダスの社長に車の水しぶきがかかってビチョビチョになればいいのに。それから何か食べて下痢にでもなってしまえ。酷い下痢じゃなくて、軽いのでいいから。4年経って、また同じ場所に逆戻りか。(会場内のマイクアピールを聞きながら)まさかあいつじゃないよな? 誰が喋ってるんだ? チャンピオンになれなきゃもう自分のことを未来のストロングスタイルなんて呼べないよな? 今日負けたのは力でオカダを超えられなかったからじゃなく、ミスしてしまったからだ。だからオカダが俺より強いなんてことはない。次は必ずオカダをタップアウトさせて、俺がIWGP世界ヘビー級チャンピオンになる。でも今日のところはそうならなかった(と言って立ち上がり、氷のうを床に叩きつけて立ち去る)」

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