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5/25【新日本】YOHが執念のヒロム撃破で3勝目 涙ながらに「GOING YOH WAY」の誓い

『BEST OF THE SUPER Jr.29』東京・後楽園ホール(2022年5月25日)
Aブロック公式戦 ○YOHvs高橋ヒロム×

 スーパージュニア“折り返し地点"となった後楽園大会メインで、YOHが3連覇を狙うヒロム撃破に成功。珍しくマイクで思いの丈を吐き出したYOHは、涙ながらに『GOING YOH WAY』を誓った。

 5・1福岡PayPayドーム大会以来、25日ぶりとなる一騎打ちが、ちょうどスーパージュニア中盤戦となる後楽園メインで実現。YOH2勝2敗、ヒロム3勝1敗で迎えた5戦目で激突した。

 序盤から目立ったのは、福岡で敗れているYOHの執念だった。のっけからヒロムの左足を痛めつけ、ヒロムが場外に出てもすぐに追いかけて徹底的に左足に殺到。冷酷に徹して一点集中を続け、ヒロムの反撃を許してもトラースキックをキャッチしての低空ドロップキック、ドラゴンスクリュー→ヒザ十字固めで足殺し地獄へと引きずり込んだ。

 大劣勢となったヒロムもジャーマンからのラリアット、ダイナマイトプランチャなどで巻き返したものの、止まらないYOHはトラースキックを再びドラゴンスクリューで切り返すや、雪崩式ブレーンバスター→ロコモーション式でブレーンバスター→ヒザ十字固め…と猛烈に畳み掛けてヒロムもギブアップ寸前となった。

 なんとかロープにたどり着いたヒロムも、泥臭いヘッドバットやカウンターのこん身ラリアット、そして得意のビクトリーロイヤル発射にも成功したものの、YOHは続くTIME BOMBを回転足折り固めで逆にニアフォールまで追い込んでみせる。

 ならばとヒロムもDIRECT DRIVEを着地して今度こそのTIME BOMBを狙ったが、さらに切り返したYOHがヒザ上に落とすリバース式のアバランシュホールドをズバリ。荒業でギリギリのせめぎあいに競り勝つや、今度こそのDIRECT DRIVEを繰り出して、3カウントが数えられた。

 YOHが25日越しの雪辱でスーパージュニア3勝目。何よりその背中を追い続けるヒロムに、後楽園メインの一騎打ちで勝てたことが大きかった。

 いつもは言葉少なで静かな闘志を燃やすYOHだが、試合後のマイクでは珍しく感情がこぼれ落ちた。

 「ひとつ聞いてもいいですか? 俺が勝ってうれしいですか? 俺はすごくうれしいです」。そう観客に問いかけながら切り出したYOHは、「今日勝てたのは“たまたま"だと思ってます。この場を借りて言わせてもらいますと、俺、プロレスめっちゃ好きだから。ただ、その表現が苦手だったり、ホントは不器用だったり、なかなか結果がついてこなかったり、何を考えてるか分からないって言われたり、感情がないって言われたりさ……」と声を詰まらせながら自身の歩みを振り返ると、「『あれもプロレス』『こうじゃなきゃプロレスじゃない』とか。でも、ホントはもっとさ、自由でいいんだよね? こんなヤツがいなきゃプロレスって面白くないし、こんなヤツがいてもいいじゃん、って思います」と行き着いた答えを吐き出し、観衆も大拍手でこれを支持した。

 最後は「生意気なこと行ってすみません。今日はホントに勝ててうれしかったです。ヒロムさん、ありがとう」と締めくくったYOH。奇しくもヒロムがこの日持ち込んだ“攻略本"(その日のテーマが書かれたスケッチブック)に書かれていた言葉は「GOING YOH WAY」だった。SHOに裏切られてから暗いトンネルを歩み続けてきた男にようやく差した一筋の光。このまま頂上へと続く“我が道”を歩けるか。

※YOH、ヒロムともにノーコメント

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