5/28【新日本】“ELPvsTJP"はファンタズモに軍配 デスペに早くも「悪夢再現」通告

『BEST OF THE SUPER Jr.29』千葉・幕張メッセ 国際展示場3ホール(2022年5月28日)
Bブロック公式戦　○エル・ファンタズモvsTJP×

　“ELPvsTJP"となったアメリカマット界の実力者対決がスーパージュニア公式戦で実現。ファンタズモがテクニカルな真っ向勝負を制して5勝目を上げ、エル・デスペラードと並ぶ首位タイをキープした。

　ファンタズモ4勝2敗、TJP3勝3敗で迎えた7戦目で激突。ともにアメリカ、クルーザー級シーンの屈指の実力者だけに、序盤から力量を確かめ合うかのように細やかなテクニックを競い合った。

　探り合いを終えて押しまくったのはTJPだった。リック・フレアーばりの“ファンタズモウォーク"を展開するファンタズモを、コーナー上での倒立でおびき寄せるや、そのままヘッドシザースホイップを発射。エプロンサイドでの先読み合戦でも上回って、逆“ファンタズモウォーク"を繰り出して挑発してみせた。

　ファンタズモも、飛び渡り式のロープ渡りを繰り広げて恐るべき平衡感覚を発揮したものの、TJPはロープを蹴り飛ばして場外に転落させるや、トリッキーな場外への三角飛びドロップキックを発射。リング上でフロッグスプラッシュ(マンバスプラッシュ)を避けられても、鮮やかなスイングDDTでファンタズモを黙らせ、反撃も卍固めで切り返してみせた。

　逃れたファンタズモも、丸め込み合戦、打撃戦に持ち込んでジャンピングハイキックで競り勝つや、得意のサドンデス(トラースキック)を狙ったものの、TJPは真っ向からキャッチして阻止。逆に三角飛び式のジャンピングエルボーで突っ込み、コーナーに上がったところを攻撃されても、巧みに飛びつき式のストレッチ技で絡みつくや、得意のピノイストレッチに変化した。

　だが、慌てて切り抜けたファンタズモは、ファイナルカットをサムソンクラッチで切り返すと、そのまま複雑な丸め込み合戦に発展。流れのなかで、一気に必殺CR II発射にまで持ち込み、鮮やかに一撃で逆転3カウントをモノにした。

　実力者対決を制して5勝目。首位タイをキープしたファンタズモは「デスピーも同点1位だ。2人の“エル"が同点で並んでる。そして最後は何が待ち構えてるか分かるよな? リーグ戦最終日(5・31)はELP vs ELD(デスペラード)だ!」と早くもエル・デスペラード相手の最終公式戦(富山対決)を見据え、「デスピー、去年のリーグ戦最終日で当たったよな。最後の最後でお前を倒し、お前の優勝決定戦進出を阻止した。そのことが今でもお前の頭の中にあるはずだ。今回はトヤマだ」と“悪夢再現」"を通告してみせた。

【ファンタズモの話】「(ロビーの入場テーマ曲が聴こえてくる)ああ、いまこの曲は聴きたくねぇな。あの(2日前の)試合……ちょっと俺の鼻を見てくれよ。骨折してる。目の周りは(打撲で)真っ黒だし。これも全てあのロビー・f●●king・イーグルスのおかげだ! いまBブロックの1位は誰だ?そうだよ、俺だよ。それからデスピーも同点1位だ。2人の“エル"が同点で並んでる。そして最後は何が待ち構えてるか分かるよな? リーグ戦最終日(5・31)はELP vs ELD(デスペラード)だ! デスピー、去年のリーグ戦最終日で当たったよな。まあ、去年はブロックが1つしかなかったから少し違うが。俺はもう優勝のチャンスは残っていなかったが、最後の最後でお前を倒し、お前の優勝決定戦進出を阻止した。そのことがいまでもお前の頭の中にあるはずだ。今回はトヤマだ。優勝決定戦に進めるのはこの試合に勝った方だ。これは相当すごいことになりそうだ」


【TJPの話】「俺はどんなシチュエーションにも対応できる自負がある。毎試合、頭脳戦で勝つことにこだわってる。ファンタズモはこないだのコーラクエンで(対ロビー)の激闘を繰り広げたばかりだ。もしこの試合をやり直せるとしたら、アイツの膝と首に集中攻撃を食らわせる。だが、今日は狙いが十分でなかった。それがこの結果につながってしまった。ここから気合を入れ直さないと。次は絶対に勝って2点を獲る」