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6/4【新日本】スーパーJr.覇者・ヒロムが聖地でのIWGPジュニア挑戦決定で「久しぶりに超満員の後楽園ホール」熱望

 6・3日本武道館大会で史上初のBEST OF THE SUPER Jr.3連覇、史上最多4度目の優勝を飾った高橋ヒロムが一夜明けた4日、オンライン会見に登場。6・21後楽園大会でIWGPジュニアヘビー級王者・石森太二への挑戦が決まり、30分以上にわたって熱弁をふるったヒロムは「久しぶりにホントに超満員の後楽園ホールを見たいなと思いますね。これはぜひ超満員になってほしい」と大盛況の聖地での戴冠を描いた。

 前夜の武道館大会でヒロムはエル・デスペラードとの激闘を制し、スーパージュニア3年連続4度目の優勝を果たした。前人未到の3連覇と史上最多優勝のダブル記録更新を達成。しかも過去2回は年末開催だったため、1年半で3度の優勝を飾ったことになる。「やっぱり歓声のない中での3連覇っていうのは正直言って凄く寂しかったですね。もちろん拍手、応援、凄くうれしいですけどね。やっぱり歓声がある中で優勝したかった」との思いは残ったものの、「選手一人一人が新日ジュニアを盛り上げてやる、新日ジュニアを食ってやる、俺が一番になってやる。そういう一人一人の思いが今回のスーパージュニアを作り上げた」と満足げに振り返った。

 6・21後楽園大会ではIWGPジュニア王者・石森への挑戦が決まった。王者vs覇者の頂上対決となり、5・31富山大会でのスーパージュニア公式戦以来の再戦。この時、ヒロムはDでレフェリーストップ勝ちを収めているが、「安定感が凄いですよね。もう本当にスキがない。スキを作るのが大変」と石森を評したうえで、「だから俺も今回、石森さんが知らない技を出して油断させて、何とか取れた」と薄氷勝利を強調。今回も当然、苦闘を覚悟のうえで「スキがないんで、無理矢理スキをこじ開けるしかないわけじゃないですか。面倒くさい作業なんですけどね」と再現を描いた。

 舞台は聖地・後楽園ホール。コロナ対策が緩和傾向にある中、後楽園でも客席をフルに開放できるようになった。そこでヒロムは「後楽園ホール。いいじゃないですか。久しぶりにホントに超満員の後楽園ホールを見たいなと思いますね。これはぜひ超満員になってほしい」と熱望。熱が充満する空間でのIWGPジュニア返り咲きを描いた。

 スーパージュニア優勝後は立会人を務めた藤波辰爾からトロフィーを授与された。藤波は日本マット界にジュニアヘビー級を確立させた功労者。「新日本プロレスのジュニアヘビー級ではなく、本当の日本全体のジュニアヘビー級を広めた方」と敬意を表したヒロムは「藤波辰爾さんの目の前で『いつの日か対戦して下さい』って勢いで言っちゃいましたけど。それも50周年の中なんでね、いつか叶ったら面白いですよね」と新旧ジュニアエース対決の実現を描き、「3連覇、4度目の優勝、そしてIWGPジュニアヘビー級というものを持ったまま、新日ジュニアの男として今のジュニアを見せたいっていうのはありますよね」と思いをはせていた。

【会見の模様】
▼ヒロム「この一夜明け会見、毎回あるじゃないですか。こう優勝したあととか。あるじゃないですか。面白いことやりたいなって思いません? レスラーでしたら思いません?」

――レスラーじゃないですが、そう思いますね。

▼ヒロム「そうですね。でも今回、何も思いつかなかったです。もうホントに久しぶりにこんなボロボロになったなというぐらい体のあちこちが痛いです。なので今日はちょっと真面目に話したいなと思ってます。よろしくお願いします」

――史上初の3連覇という偉業から一夜明けてどうでしょう?

▼ヒロム「1年半なんですよね。俺がこの3連覇を成し遂げた期間。デスペラードと日本武道館でやった時も2020年の12月。そして去年2021年の12月はYOHと。そこから半年しか経ってないんですよね。1年半で3回ですよ。ただ、この記録が作れた、偉業を成し遂げたのはうれしいですけど、やっぱり歓声のない中での3連覇っていうのは正直言って凄く寂しかったですね。もちろん拍手、応援、凄くうれしいですけどね。やっぱり歓声がある中で優勝したかったなっていうのはありますね」

――優勝戦の相手は2020年と同じエル・デスペラード選手でしたが、ファンの間で伝説化しているあの試合を越えなければならないというプレッシャーはありましたか?

▼ヒロム「いやあ、そんなプレッシャーを感じるのは結局、終わってからになるんじゃないですか。もう勝つことに必死ですもん、こっちは。試合前とか、試合後とかは意識するかもしれないですけど、もう試合が始まったら、勝たないといけないんですもん。それはそれは、そんな余裕はございませんでしたね」

――今年のスーパージュニアは20選手の中で初出場の選手が多かっですが。印象に残った選手は?

▼ヒロム「印象に残るも何も、まずはこのコロナ禍の中、外国人選手、そしてGLEATからエル・リンダマン選手、ホントにスーパージュニアを盛り上げてくれてありがとうございましたと言いたいです。これは選手一人一人が新日ジュニアを盛り上げてやる、新日ジュニアを食ってやる、俺が一番になってやる。そういう一人一人の思いが今回のスーパージュニアを作り上げたと思ってるんで、いいですよね。優勝した時に思ったんですよ。俺しゃべってて、あ、何かそういえば昔みんなで写真撮ってたりしたことあったじゃないですか。(出場選手が優勝戦後のリングに)集まってね。これアリなんじゃないかなと思ったんですよね。来てくんねぇかなと、ちょっと心の中では思ってました。誰も来ないですけどね。ロス・インゴのメンバーですら来ないですからね。いいんですけどね。でもやっぱり、この20日間、BEST OF THE SUPER Jr.その中で敵ですけど、試合終われば、これはもうノーサイドだなと。みんなありがとうっていう気持ちが強いんですよ。ってなると出場選手全員揃ってリング上で写真撮るっていうのも何かやりたいなっていうのは思いましたね。そういう時が来たらいいなっていうふうに思います」

――6月21日、後楽園ホール大会で石森太二選手とのIWGPジュニアヘビー級選手権も決定しました。

▼ヒロム「そうなんですよ。俺はそれを今日ここで言おうと思ったんですよ。『石森に挑戦する』っていうふうに言おうと思ったんですけど、これはちゃんと言わないといけないかな。昨日の石森選手のコメントですよ。ヒロムに絞め落とされたと。BEST OF THE SUPER Jr.の決勝に残れなかったと。負けたこともわからないなんてチャンピオンとして最低の屈辱だ。今日の結果がどうあれ、俺はヒロムにリベンジする。これを受けてのタイトルマッチを組んでくれたと思うんですけどね。俺としてはチャンピン側からそういうふうに言ってもらえるっていうのはうれしいなと。結果がどうあれ俺が挑戦できる位置にいる。これは俺はうれしいなと思いましたね。しかも後楽園ホール。いいじゃないですか。久しぶりにホントに超満員の後楽園ホールを見たいなと思いますね。これはぜひ超満員になってほしい。ぜひ来てほしい。もうワールドで観てなんて言うけど、言うけれども、来て!っていうのを大きい声で言いたい。ぜひ会場に来て! それだけですね」

――後楽園ホールでのタイトルマッチ、モチベーションは上がっていると。

▼ヒロム「もちろんですよ。よっしゃ、オラ!って感じですよね。満員の中で俺はチャンピンをやってやるぜ、オラ!って感じです。オラ、オラァ!っていう、それぐらいの意気込みです」

――今回のスーパージュニアはヒロム選手、デスペラード選手、石森選手、ファンタズモ選手が勝ち点で並ぶ結果でもありましたが、今後この4人がジュニアのトップ戦線に絡んでいく見方があるが?

▼ヒロム「いやあ、どうですかね。結局それは得点ですからね。得点ですよ。あの過酷なリーグ戦ですよ。誰一人としてフェアで戦えてない。絶対、誰かしら傷つきながら戦ってる中ですよ。そんな得点なんかっていうのは俺は大した問題じゃないかなって思いますね。だから別にわかんないですよ、ホントに。誰が凄かったとかじゃないですね、今回のスーパージュニアに関しては。ホントに一戦一戦が厳しかったですね」

――リーグ戦の中で新しい技も披露しましたが、スタナーの形のような技名というのは?

▼ヒロム「技名はまだつけてないですね。名前をつけるっていうのも何かちょっとあれかなと思ったので…って言いながら最後“TIME BOMB 2.5"って言っちゃいましたけど。勢いですよね、あれに関しては。1.5もホントはあったんですよ」

――それはどんな技ですか?

▼ヒロム「まぁ、あんまり言うとあれですね。1.5もあったんですけどね。出すタイミングとかそういう機会がなかったですね。狙おうとはしたんですけどね。まぁ、1,5はそのうち出るんじゃないですかね。ワンポイントファイブ、ツーポイントファイブとかの方がいいんですかね?」

――読み方ですか?

▼ヒロム「はい」

――どちらでもいいと思いますが。

▼ヒロム「そこは迷いました、正直。2.5…ツーポイントファイブの方がカッコいいのかなと思ったんですけどね。英語だとツーポイントファイブですか? ですよね? どっちがいいんですかね?」

――でも、2.5次元俳優なんていう言葉もありますから。

▼ヒロム「あぁ、じゃあ2.5だ。日本の時は2.5で、もしこれから海外行くことがあった時はツーポイントファイブですか?」

――それがいいかもしれないですね。

▼ヒロム「そうしましょう!」

――今決定ということで?

▼ヒロム「はい、そうですね」

――新しいスタナーのような技は?

▼ヒロム「あれはちょっと後々」

――最後に言い残したことは?

▼ヒロム「このへん触れてもらえないんですか?」

――(テーブル上の)ヨーグルトですか?

▼ヒロム「そうなんですよ。これは試合後、控室に帰ったんですよ、ロス・インゴ控室に。いつも通り誰もいないんですよ。それはわかってるんです。あぁ、また誰もいねぇやって。そしたら、これがあって『盛りさん、3年連続、4度目の優勝おめでとう』って」

――内藤選手から?

▼ヒロム「はい、そうなんですよ。内藤さんなんですかね? やっぱ内藤さんだと思いますよ」

――盛りさんと呼ぶということは…。

▼ヒロム「大抵ほとんどの人を盛りさんって呼んでるので、わかんなくなってきちゃったんですよ。たぶん内藤さんだろうなと思いますよ。ありがとうって伝えないとなって」

――それだけですか?

▼ヒロム「それだけです」

――他には何もなかったんですか?

▼ヒロム「ないです」

――お祝いのメッセージなどは?

▼ヒロム「ないです」

――LINEも一切なしですか?

▼ヒロム「そうですね…あ、鷹木さんから来ましたね」

――どういった内容で?

▼ヒロム「何かおめでとう的な、だったような気がします。覚えてないです。これ短パン、BOSJ29って書いてるんですけど、これ今回スーパージュニアで交互に使おうと思ってたんですけど、後楽園ホールでヒザ攻めされて、俺そこからヒザにテーピングを巻いてたんですよね。それを他の選手にわからせちゃうと、まぁ狙われちゃうじゃないですか。だから、それを隠すためにずっとロング履いてたので短パン使わなかったんですよ。もったいないじゃないですか」

――まったく使ってないんですか?

▼ヒロム「だから使えなかったです。見てなかったんですか?」

――開幕の前から使ってなかったのですか?

▼ヒロム「そうですよ。開幕の前からBOSJ29を使うわけにはいかないじゃないですか。開幕に合わせて作ったんですよ。見てました?」

――もちろんです。

▼ヒロム「怪しいな」

――もちろんです。現場に何度も行かせてもらいました。

▼ヒロム「ホントですか?」

――はい。

▼ヒロム「まぁいいんですけど、それで使わないのはもったいないなと思って、それだったらせっかくタイトルマッチが決まって、俺もこの『BEST OF THE SUPER Jr.29』のチャンピオンなんで、もう履けるなと思って。だからこれを履こうかなと思ってますっていう。その頃にはヒザも良くなってますしね。っていう報告ですね。いらなかったですか?」

――いや、コスチュームの意味というのが今ので理解できました。

▼ヒロム「だって今、これ伝えてなかったら、『ヒロムまだスーパージュニアのコスチューム履いてるよ。うぜぇんだよ』っていうふうに言われるかもしれないじゃないですか」

――そこまで思う人はあまりいないと思いますが。

▼ヒロム「砕け散れよって言ってくるかもしれないじゃないですか。それ防止ですね」

――これは6月12日の大阪城ホール大会からお使いになる? それとも6月21日のタイトルマッチでお使いになるんですか?

▼ヒロム「いやいやいや、それは12から使おうかなと思いますよね」

――タイトルマッチまで温存することはないと。

▼ヒロム「温存するもんじゃないですけどね。そんな別にコスチューム温存ってあんまり聞いたことがないですよね。『俺コスチューム温存してるからな』って言って、『おぉ、マジかぁ』って相手なりますかね?」

――でも、人と違うことをするのは結構お好きだと思いますが。

▼ヒロム「でも『俺、コスチューム温存してるからな、石森』って言って、石森選手が『何だ、あいつコスチューム温存してるらしいな』みたいな感じになりますかね?」

――そう思わせておいて、いつものロングでいくっていうのも一つかと思います。

▼ヒロム「あぁ、そっか。確かに。今いいヒントもらったかもしれないですね。じゃあ、わかんないです。温存します。温存ですよ。(石森は)これ観てますもんね。これはどっちで来るかわからないですよね。大阪城、もしかしたらロングかもしれないですよ。『あいつ、ロング履いてる、あのヤロー』ってなるかもしれないですよね。でも短パンかもしれない。駆け引きですね」

――そうですね。そこから闘いは始まってるわけですね。

▼ヒロム「さすが、やりますね。それちょっと使わせていただきます。じゃあ、これはカットで」

――石森選手もおそらく映像をご覧になっていると思いますので、両者の駆け引きをどうぞご注目いただきたいと思います。では、締めてもよろしいですか?

▼ヒロム「いや、まだ簡単に締めてもらうのは困りますね。せっかく来たんですよ。なんかもっと質問ないですか? 俺、今までこれ(トロフィー)を持ち歩いてたじゃないですか。去年は半年ですかね。半年間、持ち歩いたじゃないですか。前回、首ポッキンした時に持ち歩いてて、で、首ポッキンした時に俺、約束してたんですよ。俺は次のBEST OF THE SUPER Jr.まで持ち歩く、みたいなね。で、首ポッキンしちゃって持ち歩けなくなっちゃって、月日はどんどん流れていき、で、去年優勝した時にじゃあ、あの時の約束を果たすか、みたいなあれでずっと持ち歩いてたんですよ。で、成功したじゃないですか。持ち歩けた。良かったってなったじゃないですか。だから今回はもう6月21日、後楽園ホールの対石森戦まで持ち歩こうかなと。そこまでですね、今回は。というのもですね、俺が持ち歩いたことによって意外と傷だらけになったんですね。スーツケースに入れてたことによってちょっと傷が増えたなと思って、それを感じたんですよ。かわいそうだなと思って。それだったら持ち歩かない方がいいかなと、そう思っちゃって」

――じゃあ、21日までの限定ということで。

▼ヒロム「まぁ、そうですね、はい。って思います」

――石森選手とは、スーパージュニアを巡る闘いもありましたし、シチュエーションが変わった上で闘います。今年の石森選手のリーグ戦を見ててどうでしたか?

▼ヒロム「リーグ戦って、やっぱ参考にならないんですよ。そういった意味では。100パーの状態じゃないじゃないですか、リーグ戦中って。そこを見返してもなかなか参考にならなくて。やっぱ安定感が凄いですよね。もう本当にスキがない。スキを作るのが大変。だから俺も今回、石森さんが知らない技を出して油断させて、何とか取れたわけじゃないですか。だから、もう意地の張り合いですよね、最後は。スキがないんで、無理矢理スキをこじ開けるしかないわけじゃないですか。面倒くさい作業なんですけどね」

――それから、今回は優勝が4度目ということなんですが、ライガーさんがYouTubeで優勝を予想していました。

▼ヒロム「あ、観ましたよ。おめでとう! おめでとうございます! ありがとうございますっ! って感じですね」

――ライガーさんが「おめでとう」と言ってるんですけど。

▼ヒロム「あ、言ってくれてるんですか。ありがとうございます!って感じですね」

――3連覇というライガーさんですらやっていない偉業を達成して、ライガーさんを超えたという実感は?

▼ヒロム「え、別にそれは超えてないですもん。別にIWGPを何度獲ろうが、スーパージュニア何回優勝しようがライガーさんを超えたことにならないですからね。ライガーさんを超えるっていうのは、違った方面から俺は超えたいなと思ってるんで。ライガーさんがやってきたことをこう超えることはできないわけですよ。でも、こう超えることはもしかしたらできるかもしれない。そこですね。俺がやろうとしているというか」

――記録ではないってことですよね。

▼ヒロム「記録ではないですよ。そのやってきたこととか、そういうのは。まぁ、キャリアとかっていうのはありますけどね。あれだけ長い間やられてるというのは凄いことですし。ただ、ライガーさんから怒られちゃってますからね。観ました? YouTubeとか予想してた時の」

――ちょっとそこは観ていないですね。

▼ヒロム「え? ウソだぁ、知ってるくせに、またぁ。知ってるんですね?」

――まあまあ、お願いしますよ。

▼ヒロム「何ですか? 言ってくださいよ。俺が何か言うよりか、言ってもらった方がちゃんといいふうに説明してくれるじゃないですか」

――私が考えてるのと行き違いがあったら…

▼ヒロム「いや、それです、それです」

――私見てないので違うと思うので。

▼ヒロム「言ってくださいよ」

――ご本人から聞きたいです。

▼ヒロム「嫌ですもん、自分で言うの」

――でも、ご覧になっているんですよね?

▼ヒロム「観ました、観ました。観ましたけど、15秒飛ばししながらアレしちゃったんで。そんなにアレなんですよ。あ、言われてるわ、ぐらいの感じで。俺、ほめられて伸びるタイプなんで」

――確かスタイルを変えた方がいい的なことをおっしゃってましたね。

▼ヒロム「そうですね。あのガウンは何だ? みたいな言ってましたよね」

――そのあたりへのアンサーはいかがでしょう?

▼ヒロム「そのアンサー? だってね、だってじゃないですか、それは。俺がなんであのコスチュームを着てるかと言うと、東京ドームで試合をしました。一番前にいるお客さんだけに伝えたいわけじゃない。テレビの前にいるお客さんももちろんそうですし。やっぱり初めて会場に来ました。一番安い席を買いました。一番後ろの席でした。印象に残るじゃないですか。俺たち小さいジュニアの人間っていうのは、ただでさえレスラーとして見られないんですよ。これ悔しいことに。素顔ですよ。高橋ヒロム、街歩いてます。知らない人がプロレスラーだ、プロレスラーだって思うと思いますか? 絶対思わないです。ちょっと体格がいい人、何かスポーツやってる人なのかな? でもプロレスラーっていうふうには思わないと思うんですよ。それを少しでも初めて観に来るお客さんにどうやって伝えれば、どうやって印象を残すか、どうやって覚えてもらうかっていったら、やっぱり見た目でちょっとした派手さを演出するしかないんですよ。ライガーさんはマスクマン、全身コスチューム。もう、どっからどう見てもプロレスラーですよ。マスクマンのうらやましいところなんですよ。小さくてもマスク被ってたら、プロレスラー、あ、プロレスやってる人だ。ってわかるじゃないですか。それってマスク被っていない人からしたら、やっぱうらやましいんですよ。体が小さい…ライガーさんだって別に身長はないじゃないですか。体は大きいでけど。でも、その体をもってたとしてもプロレスラーだって思われるかどうかわからないですよ。でかい人は今いっぱいいますからね。一般の人でも鍛えて凄い人いっぱいいますからね。やっぱりレスラーっていうのは、いつの時代も身長が高くて体が大きくてっていうイメージがあるわけで、そのイメージを10年、20年で壊すなんて難しいですし、壊しちゃいけない部分でもありますし。だから俺がやってることは絶対間違っていないですし、俺は俺のやり方でライガーさん、あなたを超えるって言ったメッセージをちゃんと捉えてほしいなと。『なんかいろいろ考えがあると思うけど』とも言ってましたけど。もちろん考えがなきゃこんなことやってません。考えがあるから俺はこういうことをしてるんです。こうやって真面目にしゃべることもするじゃないですか。ただただ俺はふざけてるだけじゃないです。ちゃんと真面目な時は真面目にしゃべるんですよ。それはわかってほしいなっていうのは思いましたね。俺はホントにマスクマン大好きなんですよ。マスクうらやましいと思って俺はカマイタチやってましたし。その違いってでかいんですよ。街歩いててマスク被ってたら、もうプロレスラーですから。テレビにマスク被っている人出たらプロレスラーなんだなってわかりますから。だからメキシコではマスクがあれだけレスラーの象徴となってるわけじゃないですか。っていうアンサーです。生意気なクソガキがすみませんでした。でも本音です。俺は俺の俺なりのちゃんとした考えがあって今の高橋ヒロムなんです。ただ、わかんないですけどね。こんなこと言ってて、次はめちゃくちゃ『あざっす! あざっす!』ってなってるかもしれないですけどね。変わってるかもしれないです。それはわかんないです。俺の気分次第ですからね。俺がそういうアレは終わったな、俺はもうこっちでいけるなって思った時には変わるかもしれないですね。わかんないです。ただ俺は全部が全部ふざけてるわけじゃないですからね。真面目にやる時は真面目にやりますから。ただ、ふざけることが好き、面白いことが好き。自己満ですよ。そんなもんじゃないですか」

――じゃあ、満足して頂いたところで…。

▼ヒロム「いや、でも! やっぱり昨日、俺リング上でしゃべってて藤波(辰爾)さん、凄いですよね。いや改めて。あ、そうですよ。だって清野さん、書いてたじゃないですか何か。ツイッターでコラムですか? リツイートしましたよ]

――ありがとうございます。

▼ヒロム「今こそみんなに知って欲しい気がするジュニアヘビー級の藤波辰爾さんの歴史みたいな。感動しましたよ、やっぱり凄いですよね」

――凄い人です。

▼ヒロム「新日本プロレスのジュニアヘビー級ではなく、本当の日本全体のジュニアヘビー級を広めた方じゃないですか、確実に」

――はい。

▼ヒロム「もしかしたら、藤波さんがいなかったらジュニアヘビー級っていうものがなかったかもしれないレベルの方じゃないですか。だから元を辿れば本当に感謝であり。昨日の言葉になるんですけどね。っていう中で俺、初めてプロレス観に行ったのって2003年の1月4日なんですよ、東京ドーム大会。それの第1試合が藤波さんvs西村さんだったんですよ。ということは俺、人生で初めて会場に行った試合で一番最初に観たの藤波さんなんですよね。藤波さんの試合。これはなかなかのデスティーノじゃないですか?」

――ですね。ああ、凄い。運命ですね。

▼ヒロム「どう思います? あんまり感動しないですよね? 俺、これ結構、心に来ましたよ」

――いや、私も今来てますね。

▼ヒロム「初出し。あんまり感動してないと」

――いや、してますよ。そうでしたか。

▼ヒロム「俺が真面目に言ってもやっぱ響かないんですか?」

――いいえ、響いてます。

▼ヒロム「俺ってちょっとあれですか? 何言ってもふざけてるように聞こえます? 俺、結構、今、真面目な話したんですけど。ライガーさんのとこらへんから結構ずっと真面目な話ししてましたよ」

――いえ、もう伝わっています。

▼ヒロム「本当ですか?」

――人間、本当に伝わった時って身動きとれないものですね。

▼ヒロム「さっきから身動きとってないですけど」

――本当に“ああそうだったんだ"という驚きが、当時高校生ですかね? 中学生?

▼ヒロム「中学生です。中1かな」

――中1ですか。いや、でもそうやって時間が経って、優勝を祝福してもらうっていうのは本当に凄いめぐり合わせですし。

▼ヒロム「うん、そうですね」

――ジュニアヘビーっていう系譜が受け継がれてるなっていうのを感じます。本当にもう大きな言葉で言うと文化ですよね。

▼ヒロム「文化。いい言葉ですね、はい」

――じゃあ、いい言葉が出たところで、そろそろ締めさせていただきましょうか。

▼ヒロム「はい。でもやっぱ試合後に言った通り、藤波辰爾さんの目の前で『いつの日か対戦して下さい』って勢いで言っちゃいましたけど。それも50周年の中なんでね、いつか叶ったら面白いですよね」

――藤波さんご自身も今年はシングルマッチをやりたいとのことでした。

▼ヒロム「あ、そうですね、言われてましたね、はい、はい」

――可能性としてはあると思うんですよね。

▼ヒロム「だったらなおさら3連覇、4度目の優勝、そしてIWGPジュニアヘビー級というものを持ったまま、新日ジュニアの男として今のジュニアを見せたいっていうのはありますよね」

――東京ドームの第1試合で実現だったら最高ですね。

▼ヒロム「そこは何か別にあんまり響かなかったですね、俺は。なんか聞きたいことないですか?」

――ええ。もう結構聞いたと思うんですけど。

▼ヒロム「あんまり長いと見てもらえないですしね」

――あと文字起こしをするスタッフが結構大変かと。

▼ヒロム「おっとー! 大変なんじゃないですか、これ。そういうふうに言われるとしゃべりたくなっちゃうよね! どんどんしゃべってるとやっぱテンション上がっていきますよね。俺、昨日マジで全然寝れなくて、まったく寝れなかったんですよ。やっぱ興奮状態で寝れなくて、寝たんですけど」

――寝たんですか?

▼ヒロム「寝たんです。寝ました、寝ました。ちゃんと寝ましたけど、朝起きたら全身痛くてベットから3、40分起き上がれなくて」

――どこが一番痛いですか?

▼ヒロム「ヒザは皆さんご存知じゃないですか。ただ意外と手首と肩も痛くて、え? 何で痛いんだろう? 背中も痛いんです」

――全部昨日の試合ですか?

▼ヒロム「いや、もう蓄積でしょうね。今までの」

――一番大変だったのはやっぱり後楽園3連戦あたりですか?

▼ヒロム「一番大変だったっていうか、別に一番っていうのはないですね。そうだ。インパクトとして残ってるのが大田区でやったクラーク・コナーズ。ゴング開始で俺も一気にガンって行ってやろうと思ったら、まあまあ向こうもその気の目つきだったんで、これは一気にぶつかってやろうと思って、バコン! タックルでぶつかり合ったんですよ。衝撃が凄すぎて今回のスーパージュニアで一番感動した出来事でしたね。うわ! 勝てねえって思いました、あのタックルは。凄かったです。サイ。まさにですよ。角が生えてるか生えてないかの違い。もう威力的にはたぶんサイですよ。サイのタックルは知らないですけど、あれぐらいの勢いあるんじゃないかなって思いましたね。マジで凄かったです」

――試合中、もう1回受けましたね。2回目ありましたよね?

▼ヒロム「もうテンション下がりましたもんね。うわ、やべぇと思って。いろんなヘビー級の選手のタックルとかも食らったことありますけど、ちょっと違いましたね。あのスピードと、あの突進力と、あのパワー。全てが重なり合った衝撃でしたね。うわ、これは凄いなと思って。試合後に感動しましたね。バチン食らったら、もう次、受身取ってるんですよ。あれ?と思って。何だ? 今の衝撃って。あそこで押さえられたら危なかったですね。あれは3カウント取れますよ。それぐらいの威力でしたね。いやあ、クラーク・コナーズちょっとビックリしましたね。いやあ、あのタックルは俺は大事にしてほしいなと思いましたね」

――ゆくゆくまた両者が対戦することを本当に期待しております。

▼ヒロム「うわぁ冷めますわ。今の冷めますわ」

――いえ、私も本当に凄いなと思いました。

▼ヒロム「うわぁ、もういいですよ。もう今、凄い冷めました」

――正解は何でしょうか?

▼ヒロム「いや、もういいですよ。いいです、いいです、いいです。でも今、本当に早く帰りたいんだなっていうのが凄い伝わってきました」

――違うんです。私はもっと聞いていたいんですけど。

▼ヒロム「文字起こしですね。いや、プロフェッショナルですよ。最悪いらないところはバッスン、カットしてもらいます、たぶん(笑)」

――でも映像には出てるわけですよね?

▼ヒロム「うん、映像でももしかしたらバッスン、カットになってるかもしれないですからね。フルじゃないかもしれないです」

――でもカットする作業が…。

▼ヒロム「いや、作業というか、あ、もういい、こっからここいらねぇだろってパンって切るだけの作業かもしれないです。これYouTube上がったら10分ぐらいかもしれないです。いきましたね、今も。伝わりましたよ。もう帰りたいんだなって」

――違いますよ!

▼ヒロム「本当に伝わりました。俺、頑張って今日来たんですよ。何しゃべろうかなって。何も考えずに、これはもう直観でいくしかないと思って。でも気持ちだな。何事も気持ちっていうのが一番伝わるな。考えていくんじゃなくて気持ちでいった方が伝わるなと思って俺は来たんですよ。それでこうやって話しているうちにクラーク・コナーズのあの技があったとか、いろいろ思い出すわけじゃないですか。こういうトークをしながら振り返るわけですよ」

――これトークなんですかね?

▼ヒロム「トークじゃないんですか?」

――会見、司会の立場だと思ってたんですけど。

▼ヒロム「だって会見とか言われたって、俺もう言いたいこと全部、昨日言いましたもん、たぶん。だから今日はゼロで来たんです、だからトークからこう…プロじゃないですか、そのへん。引き出してもらえるのかなと思って。これだけ引き出されちゃったんですけど、最終的にはそういう帰りたいオーラを出すから」

――違いますよ(笑)、いやもう、ゆっくり本当はお話したい…。

▼ヒロム「いや、もういいですよ」

――クラーク・コナーズ戦。あれは本当にクラーク・コナーズ選手の今回のリーグ戦の中でベストバウトはヒロム選手との試合だと。

▼ヒロム「いや、そういうのは別に大丈夫です」

――初対決でやっぱあれだけのインパクト残せたっていうのは凄かったなと。

▼ヒロム「そういうのは別に大丈夫ですよ。そういうのは求めてないです」

――あれは確か第4試合だったと思うんですけど、あの日の大会のなかで、あそこで大きな山が来たなと思うんですよ。

▼ヒロム「第5試合です」

――第5試合でしたっけ? 休憩一つ前でしたよね?

▼ヒロム「第5試合です」

――そうです、第5試合です。失礼しました。あそこで山が来ましたね。

▼ヒロム「見てないですね」

――いや、見てました。一番近いとこで見てました。

▼ヒロム「もうこのへんにしましょう」

――そうですね、最後、微妙な空気になってしまいましたが…。

▼ヒロム「そうですね、これはもう全部、清野さんのせいです」

――申し訳ございませんが、では今日はこのあたりで会見を締めさせていただきたいと思います。

▼ヒロム「笑顔で締めましょう!」

――見事前人未踏の3連覇、4度目の優勝を達成いたしました高橋ヒロム選手でございました。

▼ヒロム「ありがとう! バイバイ!」

※司会:清野茂樹アナウンサー

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