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6/19【全日本】全日ジュニアの至宝流出 タイガーが世界ジュニア初挑戦・初戴冠、同時表明の田村&イザナギ迎撃を宣言

『Champions Night4〜50th Anniversary Tour〜』東京・大田区総合体育館(2022年6月19日)
世界ジュニアヘビー級選手権試合 ○タイガーマスクvs佐藤光留×

 全日ジュニアの至宝が新日本に流出。初挑戦となったタイガーが光留を破り、世界ジュニア王座初挑戦・初戴冠を果たした。

 王者・光留の指名によってこの日、タイガーの10年ぶり全日本参戦と世界ジュニア初挑戦が実現した。これまでリング上の接点は皆無だが、カール・ゴッチを源流に持つ二人の戦いは打・投・極の激しいせめぎあいが繰り広げられた。

 相手の出方を探り合う緊迫感に満ちた出足となると、先に仕掛けたのは光留。タイガーがローリングソバットやミドルキック連打で先制しても、トペスイシーダを場外からのジャンピングハイキックで迎撃。すかさずランニングローキックやオーバーヘッドキックで左腕を蹴りつけ、腕ひしぎ逆十字固めで絞め上げた。

 左腕にダメージを負ったタイガーはリバースダブルアームバーで逆襲に出たが、しのいだ光留がミドルキックの蹴り合いに持ち込み、蹴り足をキャッチしてのアンクルホールドで捕獲。ジャンピングハイキック、バックドロップで一気呵成に攻め立てると、再び腕ひしぎ逆十字で捕らえた。

 だが、タイガーは意地でもギブアップしない。ツームストンパイルドライバーで逆襲に転じると、雪崩式ダブルアームスープレックスを豪快に決め、タイガードライバーをさく裂。ミレニアムスープレックスは左腕のダメージもあって不完全となったが、最後は「新日本プロレスのタイガーマスクとしては、タイガーマスクの技で終わりたい。それが僕の宿命」とのこだわりでタイガースープレックスホールドを爆発させて光留から3カウントを奪った。

 「青木篤志メモリアル」と冠されたV4戦だったが、光留が無念の敗戦で陥落。タイガーが初挑戦・初戴冠を果たし、第62代王者となった。新日本所属選手の同王座戴冠は史上初。全日ジュニアの至宝ベルトをその腰に巻いたタイガーは「一番最初に獲ったのはヒロ斉藤さんであり、小林邦昭さんも獲っているわけで。やはり新日本の流れも入っているわけだから。その先輩たちの名に恥じないように、しっかりとした試合をしていきたい」と歴代王者に名を連ねる偉大な先輩の存在も意識しつつ誓った。

 さっそく全日本から奪還の名乗りが上がった。セコンドとして盟友・光留の敗戦を目の当たりにした田村と、この日、負けずしてGAORA王座から陥落したイザナギだ。タイガーも拒む理由はなく「全日本ジュニアのことをナメてもいないし、今日2人上がったけど、獲ってやるという顔してるしね」と受諾した。

 戦前の宣言通りに世界ジュニア戴冠によってタイガーマスク健在を示した。「こうやってベルトを獲れたってことは、まだまだ力のある証ということで。これからしっかりとこの全日本プロレスジュニアの長として頑張っていきます。ただ、新日本プロレスにも当然このベルトを巻いて上がって、見せつけてやります」と誓ったタイガーはこれから全日ジュニアの至宝ベルトとともにますます存在感を見せつける。

【試合後のタイガー】
▼タイガー「佐藤選手は本当に、リングでも言ったんですけど、それから試合前からも言ってたけど、素晴らしい選手です。腕を狙う一点集中型。今のプロレスにないプロレスだと思います。別に今のプロレスを否定することなんか僕は全然ないですけど、やはり一点集中で勝負、勝ちを狙いにいくという部分では、佐藤選手は本当のプロフェッショナルです。ただ、僕は今日、彼と付き合おうと思ってなかったんですね。別に僕はUWFスタイルなんて、全然なんとも思わないし、やりたいとも思ってない。ただ、やはり自分の出身はシューティングであり、やはり殴る、蹴る、極めるという、そういう部分ではパンクラスも。パンクラスっていうのは佐山さんが作ったものから全て流れていってできたものだと思ってますから。全てつながっていると思ってます。そういう部分で入り口は一緒なのかなと。ただ、僕は全日本プロレスでやりたいものっていうのは別にあるわけでもない。今日、最後もチキンウイングフェイスロックのままミレニアムスープレックスを投げたかったんだけど、腕がしびれちゃってね。逆に怪我をしないでよかったなと思いますね。やっぱり怪我をさせちゃプロでも何でもないんで。物凄い面白かった、佐藤選手。最後はタイガースープレックスで取れたけど。やはり僕はプロレスラー・タイガーマスクであり、新日本プロレスのタイガーマスクとしては、タイガーマスクの技で終わりたい。それが僕の宿命だと思ってますから。そういう部分では、全然全日本ジュニアのことをなめてもいないし、今日2人上がったけど、獲ってやるという顔してるしね。まだまだいるわけじゃないですか。まあ、これからは挑戦を受ける立場になるんで。受けたくないけど、このままずっと持ってたいけど、そういうわけにいかないんで。しっかりと今日からまた…いや、今日はあれかな。明日からまた道場に行って、しっかりと自分磨きをして。今日の佐藤選手の試合の反省点を踏まえて、しっかりとまた明日からタイガーマスクとして行動していきたいなと思います」

――世界ジュニアのベルトを巻いて、こみ上げてくる気持ちは?

▼タイガー「今は試合終わったばっかりで、腕がしびれちゃっているんでね。それどころじゃないというかね。明日になったらあれかなと思いますけど。なんかあれば明日以降、お電話ください。でも、このベルトは、ベルトがだいぶ変わっているとはいえども、一番最初に取ったのはヒロ斉藤さんであり、小林邦昭さんも獲っているわけで。やはり新日本の流れも入っているわけだから。その先輩たちの名に恥じないように、しっかりとした試合をしていきたいなと思ってます」

――両団体の50周年の節目にこのベルトを巻いたことに意味はある?

▼タイガー「最初だから、なんで自分なのかなと思ってましたけど、今そうやって言われて。お互い新日本プロレスも全日本プロレスも50周年という部分では、寅年であってね。凄いいい年になっているし、まだまだ自分がはっちゃけなきゃいけないと思っているんでね。新日本ではなかなか今、チャンスが回ってこないというのはあるんだけど、これからはそういうわけにもいかないと思うし。自分がどんどんどんどん食い込んでいってもいいわけだから。もう大人しいタイガーマスクでいるのも嫌だなと。デビューしたての頃の、うっとうしいタイガーマスクになればいいのかなと思いますけどね。でも、本当にいい幕開けというかね。全日本プロレスさんには残念なのかもしれないけど、お互いの50周年という部分では、いい盛り上がりになったんじゃないですか」

――小島選手がノアでベルトを巻き、新日本の選手が存在感を発揮しているが?

▼タイガー「だって小島さんは50代でしょ? 僕はマスクマンだから、年齢なんかないから。ということを言うのはあれなんだけど。でも、やはり小島さんもいいスタートを切ってるし、自分もこういう形でベルトを獲れたっていうことでね。あとは誰だ。永田さんだ。永田さんが三冠挑戦するあれがあればぜひ獲ってもらって。まだまだここにありというものは見せたいですよね。ここにありって別に僕らが何にも落ちているわけじゃないから。ただ、新日本プロレスでは今若い選手を中心にっていう部分だけだから。別に僕たちは何も気負いというか、負い目も何にもないしね。だって、実際にこう獲れるわけだから。中にはいますよ。筋肉も落ちているんじゃないかなんだって。当たり前だって。自分たち見てみろって。みんな落ちてくるから。そうでしょ? 顔だって落ちてくるんだから。そんなのどうにもできないよ。ただ、こうやってベルトを獲れたってことは、まだまだ力のある証ということで。これからしっかりとこの全日本プロレスジュニアの長として頑張っていきます。ただ、新日本プロレスにも当然このベルトを巻いて上がって、見せつけてやります。ふざけるなよと」

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