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6/27【新日本】オカダ大人気も奪回ならず、一旦「ドア閉めて」G1集中へ ジェイが4WAY制してIWGP初防衛

『AEW x NJPW FORBIDDEN DOOR』米イリノイ州シカゴUnited Center(2022年6月26日※現地時間)
IWGP世界ヘビー級選手権試合4WAYマッチ ○ジェイ・ホワイトvsオカダ・カズチカ&ハングマン・ペイジ&アダム・コール×

 オカダ奪回ならず。新日本とAEWの合同興行で4WAY形式のIWGP世界ヘビー級王座戦に臨んだが、ジェイの初防衛を許した。

 オカダは6・12大阪城ホール大会でジェイに敗れて王座陥落。その約2週間後に舞台をシカゴに移して奪回のチャンスが訪れた。

 かつて新日本マットでも活躍したペイジ、コールを交えての4WAYマッチでの王座戦。やはり4人のなかで最も大きな歓声で迎えられ、ジェイも外道を従え、真っ赤なコスチュームに身を包んで現れた。

 試合ではジェイとコールが共闘戦線を敷いて試合を支配する4WAY戦ならではの展開に。それでもペイジがプランチャやボディアタックで縦横無尽に駆け回って抜群の存在感を発揮したものの、コールもペイジのムーンサルトを顔面へのトラースキックで“空中"撃墜する荒業で場内の度肝を抜く。ならばとオカダも場外を走っての鉄柵超えボディアタックで場内を沸かせた。

 そして中盤すぎにはコールがバッククラッカーでジェイを裏切って共闘戦線が崩壊し、本格的なサバイバル戦に突入。ジェイがSSSで残り3人を立て続けに投げまくったかと思えば、オカダのショットガンキック、ペイジのローリングラリアットも次々に決まって4人大の字。場内は「ディス・イズ・オーサム」チャントに包まれた。

 その後は再びペイジが見せ場。エルボーやホイップ式パワーボム、場外へのケブラーダで一気に突き抜けると、ジェイに必殺バックショットラリアットを叩き込んで決定的場面を作り出す。間一髪でオカダのカットが間に合うと、今度はオカダをも押し込んでバックショットラリアットを狙ったが、今度はコールが足にしがみついて阻止した。

 さらにコールは的確なスーパーキックを連射してオカダをグロッギーに追い込み、ペイジが飛び込んできてもオカダともどもナデ斬りに。だが、オカダも強烈なドロップキックでコールを撃ち抜くや、開脚式バスターで叩きつけた。

 だが、トドメのレインメーカーをコールが避けたところでジェイがリングイン。まずはオカダをブレードランナーで叩きつけると、倒れていたコールに覆いかぶさって3カウントを奪い去った。

 最後は頭脳的に立ち回ったジェイが勝利をかっさらって初防衛。オカダの奪回はならなかったものの、それぞれが持ち味を十二分に発揮した4WAY戦にシカゴの夜も酔いしれた。

 大会後にはAEWトニー・カーン社長とともに会見に臨んだオカダは、リスペクトの大歓声に「やっぱり驚きましたし、凄いうれしかったです」と感謝。海外スポーツではすっかり歓声が解禁されているだけに「これが日本のプロレスが目指していく方向だと思いますし。いろいろ日本はまだ制限が続いてますけれど、そこに向かってシッカリと、日本は日本のやり方があると思いますんで」とプロレスにおける歓声の不可欠さを改めて噛み締めた。

 AEWとの合同興行については「まだ闘っていない選手もいるので、やっぱそういう選手ともまた闘いたい」と含みをもたせたものの、「でも、子どもの頃『ドアを開けたら、締めなさい』と母親に言われてるので。それはシッカリと母親の言いつけを守りたい」と微笑。“禁断の扉"と銘打たれた合同興行での歓声を糧に、連覇のかかるG1 CLIMAXへと集中する構えを鮮明にした。


【ジェイ試合後会見の模様】

▼ジェイ「Still(未だに)」っていい言葉だよな。ベルトはここに置けばいいのかな」

▼トニー・カーン社長「誰か、ちゃんとチャンピオンのアシストして(ベルトを落としてしまう)。あーあ……」

▼ジェイ「オイ!(怒りの表情で)」

▼カーン社長「ジョン、ありがとう。いやいや、そうじゃなくてそこに立てて!」

▼ジェイ「ここに置けって」

▼カーン社長「そうそう、ジョンありがとう。そっちに向けて」

▼ジェイ「ジョン、楽しかったか?なら良かったよ。じゃあ、試合を振り返ろうか。アダム・コール・ベイベイ、う○こカウボーイ野郎の“ハングマン"アダム・ページ、“レインメーカー"カズチカ・オカダ。こいつら全員を、一夜にして退けてやった。誰もが知る男たちだ。コイツ(社長)ですら世界トップレベルと認める男たちだ。その3人をついさっき、同時に全員潰してやった。それなのに、IWGP世界ヘビー級のベルトをここに置く手伝いもしてもらえないのか!俺は闘いを終えたばかりで左腕を痛めているんだ。怪我を負っても防衛に成功した!どうなってるんだ?」

▼カーン社長「すまなかったね」

▼ジェイ「まあ、いいよ。俺は今日、3人を一夜でまとめて倒した。ずっと言っている事だが、ここでもう一度言うぞ。いや、何度でも言わせてもらう。“The Greats"(偉大な選手たち)の話をする時、今後は俺の名前を一番に出すことだ。(カーン社長に向かって)どうぞ。質問を受けるなら続けてくれ」

――防衛おめでとうございます。今後はAEWでの試合を続けるおつもりですか?ベルトをNJPWに持ち帰る予定ですか?今後の展望を教えてください

▼ジェイ「もし……ここで言う“もし"は本当に仮の話だが、今回ここでIWGP世界ヘビー級タイトル防衛に成功したわけだが、もし、ここにこのベルトに挑戦できるヤツがいるなら喜んで試合をしよう。君の質問に答えるのならば……俺がどうしたいかって?わからない。戻って来るか?わからない。ていうか、ここで俺から君たちに何か話す必要があるのか?俺みたいにひとりマディソン・スクエア・ガーデンやユナイテッド・センターみたいなアリーナ級の会場を埋められるようなチャンピオンは、気まぐれにやりたい事をやれるんだ。みなさん、お楽しみに。……これは、別にAEWをディスっているわけじゃないぞ?」

――BULLET CLUBのリーダーとして、内紛などいろいろありましたが?

▼ジェイ「俺は……俺はIWPG世界ヘビー級チャンピオンだ。俺はただベルトをここに置く手伝いをして欲しかっただけなんだ。カーン社長ちょっとナイーブに、不安定になっているんだ」

――王座を防衛したわけですが、同時にBULLET CLUBのリーダーとして、いろいろなことが不明瞭(nebulous)な状況にあることについて

▼ジェイ「誰がBULLET CLUB最高のリーダーかって?オイ、俺が何歳か知ってるか?」

――まだ30歳前ですよね

▼ジェイ「ありがとう。充分だ。じゃあ、俺が過去に獲ったベルトを言えるか?」

――IWGP USチャンピオン、IWGP世界ヘビー級チャンピオン、前IWGPのチャンピオンシップ……それ以外にも獲得しているのは知っています

▼ジェイ「あとは、IWGPインターコンチネンタルとNEVER無差別級だ。全部で5個だな。俺はNJPW史上初、唯一のグランドスラム・チャンピオンだ。おまえも言った通り、まだ30歳にもなっていない。で?俺のオカダとの戦歴は?4勝1敗。お前らが大好きなカウボーイとは?シングルで2勝0敗。今夜を足したら3勝無敗。歴代最高のバレットクラブ・リーダーの話をするなら、俺がここまでに何を成し遂げて来たかを見てみろ。しかもこれだけの短期間で。俺はまだプロレスを始めて10年も経っていない!誰が史上最高のBULLET CLUBリーダーなのか?もうBULLET CLUBなんて枕詞はいらない。俺は史上最高なんだから!だったら史上最高のリーダーに決まっているだろう?他に質問は?」

――AEWのスター選手でも今日のリングに上がれなかった選手がたくさんいます。CMパンクやブライアン・ダニエルソンなど、こうしたビッグネームと試合をする意思はありますか?

▼ジェイ「俺にはない。アイツらはやりたいんじゃないか?だって俺はIWGP世界ヘビー級チャンピオンなんだから。ブライアン・ダニエルソンと試合をすることは俺のモチベーションにならない。CMパンクは悪くないんじゃないか?彼はベルトを持っているよな?ジョン・モクスリーに取られて、王者が終わるかもしれないけど……。そうなったらモクスリーとやる事になるのかな。そのあたりはちょっと考えないといけないな。何度も言ってるけど……、それを質問されるってことは、おまえは聞いていないのかもしれないな。俺は試合する相手を探していないし、“ドリームマッチ"みたいなのにも興味がないんだ。ドリームマッチなんて聞いただけでヘドが出る!俺が何かを求めるのではなく、人が俺を求めるんだ。みんなが俺とリングに上がりたがる。なんでかって?満員のユナイテッド・センターやマディソン・クスエア・ガーデンで試合ができるからだよ。俺は人から求められる男なんだ。(カーン社長に)もう終わり?お疲れ様。ベルトのホルダーちゃんとしといてくれよ」

▼カーン社長「そこは部分的に僕にも責任あるからやっておくよ」

▼ジェイ「忙しいのはわかっているよ。誰でもいいからやっとけよ」

▼カーン社長「悪かったよ。ありがとう。ジェイじゃあ、また次の機会に……」


【オカダ試合後会見の模様】
――今回の4WAYマッチの試合を振り返って、初めての4WAYのタイトルマッチだったと思いますが?

▼オカダ「まず、最初にこういう舞台を用意してくれたトニー・カーン社長もそうですし、AEWのみなさん、AEWのファンのみなさんにですね、本当にサンキュー・ベリー・マッチと伝えたいですし。4WAYマッチは初めてでした。3WAYは昔やったことあるんですが、4WAYは初めてで、自分の思うようにいかなかったですし、ジェイ・ホワイトにすべてもっていかれたんじゃないかと。ジェイのうまさ、強さが目立った試合だったのかなと思います」

――アメリカに来てくれてありがとうございます。素晴らしい試合もありがとうございました。今日の大会、声援もありましたし、大きな会場でしたけど驚きはありましたか?それともやりにくかった?

▼オカダ「やっぱり驚きましたし、凄いうれしかったです。やっぱりあれだけのお客さんの中で、歓声もありましたし。これが日本のプロレスが目指していく方向だと思いますし。いろいろ日本はまだ制限が続いてますけれど、そこに向かってシッカリと、日本は日本のやり方があると思いますんで。また声が出せるように、あれだけのお客さんが集まってもらえるようにボクたちはシッカリと闘っていくだけかなと思います」

――オカダ選手は世界でも有名な選手ですが、トニー・カーン社長から電話で『AEWに出てください』と言われた気持ちは?

▼オカダ「ま、そうですね。やっぱり、今日、AEWの選手と闘って、こんだけの傷(額を指して)がつくぐらいの強い選手でしたし、まだ闘っていない選手もいるので、やっぱそういう選手ともまた闘いたいと思いますし。でも、子どもの頃『ドアを開けたら、締めなさい』と母親に言われてるので。それはシッカリと母親の言いつけを守りたいと思ってますね(通訳の翻訳が終わった後に、笑顔を見せる)」

――レフェリーや運営が英語だったと思いますが、ランゲージバリアというか、日本人としてやりにくい部分はありましたか?

▼オカダ「プロレスはもう“言語のない闘い"だと思うので、言語は関係ないですし。リング上で闘うだけなので。英語は何も関係ないのかなと思います。ボクも『MAKE IT RAIN』っていうのは知ってるので、その3つさえ知っていれば問題ないのかなと思います」

――今後、闘いたい興味あるAEWの選手はいますか?名前を出せればお願いします

▼オカダ「トニー・カーン?」

▼カーン社長「ハハハハハ!ベリー・グッド(※会場がどっと沸く)」

▼オカダ「ん〜。まあ、ボクが(名前を)出すよりも、ファンのみなさんにいろいろ想像してもらった方が、プロレスっていうのは楽しくなると思うんで。あえてボクは口に出さずに、みなさんがなんとなく『オカダはこの人と闘いたいんじゃないかな』と思って欲しいですね。そっちの方が楽しいと思います」

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