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7/3【新日本】KUSHIDAが3年半ぶり新日本復帰戦で快勝「本当に幸せ」 “夢の続き"実現誓う

『NEW JAPAN ROAD』東京・後楽園ホール(2022年7月3日)
○KUSHIDA&棚橋弘至&アレックス・ゼイン&vsKENTA&石森太二&外道×

 KUSHIDAが3年半ぶりとなる新日本復帰戦で快勝。「またこの新日本プロレスのリングでプロレスができて本当に幸せです」と感極まった表情を見せると、“夢の続き"実現を誓った。

 2019年1月に新日本を退団し、WWEマットで活躍していたKUSHIDAは、6・21後楽園大会に突如として登場。新日本と契約したことを明かし、IWGPジュニア王者の石森に挑戦表明した。石森は「挑戦者として相応しいか査定してやる」と宣言。KUSHIDAは3年半ぶりの新日復帰戦を迎えた。

 KUSHIDAは壮行試合で激突した棚橋、NXTで対戦経験のあるゼインとトリオを結成し、BULLET CLUBのKENTA&石森&外道と対戦。1・5東京ドーム大会における棚橋とのノーDQマッチで鼻骨骨折、左股関節後方脱臼骨折などの大怪我を負ったKENTAも半年ぶりの復帰となった。

 のっけからKUSHIDAと石森が対峙。緊張感溢れるグラウンド戦で競り合うが、石森は深追いせずに控えに回った。正規軍サイドの同時プランチャをBULLET CLUBが防ぐと、石森がKUSHIDAを、KENTAが棚橋を場外で暴行する。

 中盤には棚橋とKENTAの直接対決も実現。2人はG1でCブロックにエントリーしており、8・14長野大会での公式戦を控えている。棚橋はフライングフォアアームやダイブ式サマーソルトドロップなど得意技で先手を取るが、スリングブレイドはKENTAがフロントハイキックで連続迎撃。パワースラムからgo 2 sleepの構えに。これは棚橋がツイスト&シャウトで切り返した。

 石森とKUSHIDAもスピード感溢れる攻防で火花。KUSHIDAはオーバーヘッドキックから得意の腕攻めを仕掛ける。石森もハンドスプリング式レッグラリアットで蹴り返すと、外道にスイッチすると同時にBULLET CLUBが連係攻撃へ。しかし、KUSHIDAは石森を場外にぶん投げると、ハンドスプリングエルボーでKENTA&外道を返り討ちにして勝機を掴んだ。

 すかさず棚橋とゼインが同時プランチャで場外に足止めすると、KUSHIDAは一気呵成。外道の腕を蹴り飛ばし、側転ドロップキックで追い討ちすると、最後はWWEマットで使うようになったハンマーロック・スープレックス・ホールドで外道を沈めた。

 KUSHIDAが3年半ぶりの新日本復帰戦で快勝。ベルトを手にする石森と視殺戦を繰り広げた。BULLET CLUBが去っていくと、マイクを持ち、「またこの新日本プロレスのリングでプロレスができて本当に幸せです。ありがとうございました」とあいさつ。大きな拍手を浴びると、感極まった表情を見せる。そして、「3年前、新本プロレスを辞めて、WWEに行きました。叶えた夢もあったけど、残念ながら叶わなかった夢がたくさんありました。けど、こうしてまたチャンスをいただけて、その夢の続きを見れるチャンスをいただけたことを本当に感謝しています」と“夢の続き"実現を誓った。

 「アレックス・ゼイン、このタイミングであなたとタッグを組めて、同じリングで戦えて、なにか縁を感じます。ありがとう。そして、棚橋さん。新日本プロレスが甘くないことわかってます。いろんな声があるのも知ってます。SMASHという団体から受け入れてもらったり、出て行ったり、そしてまた帰ってきたり、本当に手のかかる後輩ですいません。これからよろしくお願いします」とパートナーを務めた棚橋&ゼインに感謝。棚橋と抱擁を交わすと、最後にゼインが「ゴチソウサマデシタ」とアピールしてフィナーレに。3人でコーナー&ロープに上がり、並んで拍手に応えた。

 「新日本プロレスとWWEを同一線上で語るのはお互いにとって失礼にあたることだと思うので、アメリカの団体のことは今日で最後になると思います」と断ったうえで、KUSHIDAは「4月、WWEを離れました。新陳代謝が激しい会社ですので、必要にされなくなったと。WWEに入ることが夢だった僕にとって、叶えられた夢もあって。だけど、叶えられなかったメインロースターとか、残念ながら必要とされなかったんですね」と告白。叶えられなかった夢として、レッスル・マニアでのダニエル・ブライアン戦、カイル・オライリー戦を上げた。

 「残念ながら巨大な壁に阻まれて。ノックするぐらいはできたんですけど、中に入れてもらえなかったですね。それでもNXTというグループで一生懸命できたんで、何も悔いはないし、胸を張って3年間生き抜いてきたと言えます」と振り返ったKUSHIDAは「3年前、棚橋さんに見送られて旅立つ前から、ずっとやりたかったこと、願い、夢。そういうのがあったものですから、また新日本プロレスでお世話になることになりました」と、詳細は語らなかったものの、新たな夢の実現を視野に入れた。

 「いくら信じてくださいって言っても信じられないだろうから、これからの僕の姿を見守ってください」とファンにメッセージ。まずは石森とのIWGPジュニア戦実現が目標となるが、「石森太二、すげぇ強いチャンピオンですよ。WWEで、NXTで体重関係なく戦ってきたけど、キャリア、立ち振る舞い、今の僕にとって最強の敵ですね。倒し甲斐があります」とやる気をみなぎらせていた。

【試合後の棚橋&ゼイン】
▼棚橋「(※英語でゼインに向かって)サンキュー!」

▼ゼイン「サンキュー。(※棚橋と握手すると、日本語で)ゴチソウサマデシタ」

▼棚橋「KUSHIDAにお帰り。そして、ずっとUSヘビーを巡って闘ってきたKENTA選手が復帰っていうことで、ひとまずはお帰りと。そして、俺。AEWから帰ってきたから、俺、お帰りと。こっから、KUSHIDAが新日本プロレスで何を見せてくれるか、俺は期待しているから!」

▼ゼイン「これで少しはBULLET CLUBに仕返しができた。まあ、フォールを獲ったのは俺じゃなく、KUSHIDAだったけど。でも、食べ物をみんなで分け合うように、チームの勝利もみんなで分け合うんだ! ゴチソウサマデシタ! BULLET CLUB、次こそ俺の靴下を返せよ! さもないとお前らを生きたまま食ってやる! イタダキマス!」

【KUSHIDAの話】「座っていいですか? (コメントスペースに座ると)3年経ったら声が本間さんみたいになっちゃいました。聞き取れますかね? 大丈夫ですか? 聞き取れますか? 新日本プロレスとWWEを同一線上で語るのはお互いにとって失礼にあたることだと思うので、アメリカの団体のことは今日で最後になると思います。だから、これだけ最後、このタイミングしか見てくれる世界中のファンの皆さん、新日本プロレスを応援してくれるファンの皆さんに気持ちが届かない、説明がいかないと思うから、今日だけは言わせてください。4月、WWEを離れました。新陳代謝が激しい会社ですので、必要にされなくなったと。WWEに入ることが夢だった僕にとって、叶えられた夢もあって。だけど、叶えられなかったメインロースターとか、残念ながら必要とされなかったんですね。そこで叶えたかった夢っていうのは、レッスルマニアでダニエル・ブライアン、そしてカイル・オライリーと戦うこと。この2つが僕の夢だったんですけど、残念ながら巨大な壁に阻まれて。ノックするぐらいはできたんですけど、中に入れてもらえなかったですね。それでもNXTというグループで一生懸命できたんで、何も悔いはないし、胸を張って3年間生き抜いてきたと言えます。だから、人によっては夢破れて戻ってきたという見方もあると思うし、間違ってないし、そうやって見えて仕方ないと思います。控え室でも実際いじられるし。でも、自分の中では半分満足感があって、やりきったっていう。まあ、レスラーをやっていく上で、やっぱりリング上で戦うということ以外に、何か哲学だったり、やりたいことっていうメッセージを発信しろって僕は教わってきたんで。3年前、棚橋さんに見送られて旅立つ前から、ずっとやりたかったこと、願い、夢。そういうのがあったものですから、また新日本プロレスでお世話になることになりました。また虫のいいことを言ってと、デスペラードに言われますけど、信じてくださいと言っても、こればっかしはいくら信じてくださいって言っても信じられないだろうから、これからの僕の姿を見守ってくださいと。そういうことですね。3年経って、変わったところもあれば、変わらない部分もあって。石森太二、すげぇ強いチャンピオンですよ。WWEで、NXTで体重関係なく戦ってきたけど、キャリア、立ち振る舞い、今の僕にとって最強の敵ですね。倒し甲斐があります。またお世話になります。よろしくお願いします」

【KENTAの話】「なんだ、あれ!? なんだ、今日の!? (※TVカメラマンを見て)久しぶりじゃねえか。背伸びた!? 伸びるわけねぇだろう! 親戚の子かよ。なんじゃこりゃ、今日は。めっちゃKUSHIDAじゃん、みんな。俺も復帰戦。知ってた!? (※TVカメラが頷くと)あっ、知ってた!? みんなも知ってるのかな!? 知っててあれ!? ぜんぜん興味ねえじゃん、みんな。どうなってんの!? ちょっ、ちょっと座ろうよ。(※自らも座り、TVカメラマンも座らせると、会場から聞こえてくるKUSHIDAの声を聞き)めっちゃ喋ってんじゃん、しかも。どういうこと!? クッシー!? クッシーっつったら、俺たち修徳(高校)野球部で言ったら、寮長の名前じゃん。それ以外ないんだよ、クッシーは。どうなってんだ、本当に。まったくよ。そんで、何あの外国人!? イタダキマス!? ちょっとハゲてんじゃねえかよ。どうなってんだ、あれ!? 俺がアメリカで、逆にアメリカのWWEっていう所に行っていたときに言ってた『Respect me』っていうやつ、死ぬほど使ったけど、ぜんぜん流行んなかったからね。どうなってんの、これ!? 日本人、優し過ぎるだろう。イタダキマスで暖かい拍手を送って。どうなってんだよ。知ってる!? 今日、俺も復帰戦だったの!? ぜんぜん……何これ!? どうなってんだよ……。結局ね、久しぶりに帰ってきて、俺が何言いたいかっていうと、あの俺が使ってた杖ポンはどこ行ったの!?」

【石森の話】「あいつ、ジュニア挑戦!? いやいやいやいや、ちょっと待ってくれよ。KUSHIDA! お前、ロスに引っ越したんだって!? ならよ、向こうの『(NJPW)STRONG』に出て、無差別でも何でも実績作ってからこっちに来ても遅くなかったんじゃねえのか!? なあ!? それとも俺から獲ったほうが手っ取り早いとか、そのほうが居場所確保に簡単だと思ったのか!? ナメられたもんだぜ、本当に。でもよ、まだ受けるとは言わねぇよ。明日も明後日もあるんだよ。なあ!? とりあえずよ、KUSHIDAに関してはこれからも査定する。まだ挑戦は、いや挑戦はない!」

※外道はノーコメント

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