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7/9【全日本】タイガーが田村を高評価も世界ジュニアV1戦へ注文 「絶対取り返す気持ち見せてほしい」

『2022 SUMMER ACTION SERIES』神奈川・横浜 ラジアントホール(2022年7月9日)
○タイガーマスク&藤田晃生vs田村男児&井上凌×

 世界ジュニア王者・タイガーが挑戦者・田村の眼前で快勝。最初で最後の前哨戦を制した黄金の虎は田村を高評価したうえで「自分の団体のベルトを獲られてるわけだから。絶対取り返すっていうのを見せてほしい」と注文を付けた。

 6・19大田区大会で光留を破って世界ジュニア初挑戦・初戴冠を果たしたタイガー。防衛ロードの幕開けとなるこの7月、7・14後楽園で田村との初防衛戦に臨み、これを突破すれば4日後の7・18大阪大会でイザナギを迎え撃つ過酷なタイトルマッチ2連戦となる。

 この日は次期挑戦者・田村との唯一の前哨戦。ヤングライオン・藤田を従え、井上と組んだ田村と対戦した。先発で向き合うと、エルボーを連打する田村をミドルキック連打で押し返したが、田村もすぐさまショルダータックルで応戦。のっけから激しいせめぎ合いを展開した。

 中盤の再激突では、試合後に「力量測るなんて、そんな余裕、僕もないですよ。彼がどういうものをやってくるかと思ってたら、結構いかれてしまったっていうだけの話」と振り返ったように田村の猛攻で劣勢に追い込まれた。フライングショルダーを口火に、俵返しからのダンロックに捕まり、奪還にかける思いをぶつけるように田村が放ったトペスイシーダも被弾。ダイビングショルダー、デスバレーボムの猛攻にローリングソバットで対抗したが、次の瞬間、ラリアットを叩き込まれた。

 それでも最後は王者の強さと威厳を見せつけた。井上のミサイルキックを田村に誤爆させると、串刺しハイキック、顔面蹴りと“怖い虎"で井上を圧倒。場外で藤田に分断される田村を指さしてからタイガードライバーを爆発させて井上を仕留めた。

 タイガーが世界ジュニア唯一の前哨戦に快勝。試合後、田村が詰め寄ってきて「7月14日、必ず取り返す。覚悟しとけ」と通告されると、「おぉ、やってみろ。まだまだお前に獲られるほど甘くないよ」と貫録たっぷりに言い放った。

 田村とはこれが初対決。その評価は「なかなか凄くいいファイトしますね。元気ハツラツ。ウチの新日本の若いヤツと何ら変わりないと思うしね。まぁ、ベルトに挑戦するんだから若いのと比べたら失礼なのかもしれないけど、キャリアまだあれでしょ。凄く立派だと思う」と高かった。

 一方で「もっとガーっと来てもいいんじゃないかな」と物足りなさも感じた。試合後ににらみ合った際も殴りかかってくることを想定したが肩透かしに終わり、「まだまだ遠慮してるかな」と感じた。そこでタイガーは「対抗戦というよりも、自分の団体のベルトを獲られてるわけだから。絶対取り返すっていうのを見せてほしいね」と5日後のタイトルマッチへ向けて田村に注文をつけた。

 自身もかつてノア・丸藤正道に敗れ、IWGPジュニア王座の他団体流出を招いたことがある。新日本ファンからも厳しい声を突きつけられ、「クソこのヤローと思ったからね。新日本のファンの人も敵になってしまって、味方がいなくて悔しい思いした」という。田村にもその時の自分と同じ気持ち、覚悟で向かってきてほしいというのがタイガーの希望だ。

 対する田村は「あっちにしてやられた感じで。タイガーマスク選手が見せつけるようにタイガードライバーをやってきたのが凄ぇ悔しくて」と唇を噛んだが、当然、奪還にかける思いは強い。「ベルトも流出してるんで、7月14日、絶対に取り返します。何が何でも取り返します」と誓ってみせた。

【試合後のタイガー】
▼タイガー「田村男児選手、今日初めて試合しましたけど、なかなか凄くいいファイトしますね。元気ハツラツ。ウチの新日本の若いヤツと何ら変わりないと思うしね。まぁ、ベルトに挑戦するんだから若いのと比べたら失礼なのかもしれないけど、キャリアまだあれでしょ。凄く立派だと思う。体も大きいし、それで飛ぶしね。今、プロレスの中でただ飛べばいいっていうね、そういう部分もあるけども、彼の場合は考えてうまく飛んでると思うし」

――田村選手は普段トペをやらないが?

▼タイガー「そうなんですか。へぇ。たいしたもんですね。もう若さゆえですね。あとパートナーの井上選手かな。彼もまだデビューして何年かわからないけど、以前、藤田とやったことがあると。いいライバルじゃないですか。ウチの若い選手もいつも新日本の中でやってるというよりも、こうやって外に出させてもらって、井上選手とかとやると、彼らのスキルも上がると思うしね。いいことだと思いますよ。そのことはさておいて7月14日、今日、田村選手とやったけど、たぶん彼の力はこんなもんじゃないと思ってるから。何だろうな。もっとガーっと来てもいいんじゃないかな。受けるよ。もっともっとベルトを獲り返すんだっていうのを見せてほしいなと思いますね。最後フェイス・トゥ・フェイスになった時だって、こいつぶん殴ってくるかなと思ったんだけどね。何も来なかったし。ああいうところで一発かまして、ふざけんな、このヤローっていうぐらいになんないと。対抗戦というよりも、自分の団体のベルトを獲られてるわけだから。絶対取り返すっていうのを見せてほしいね。まだまだ遠慮してるかな。ただね、あの体で今日もリングでちょっと遠目だったけど、練習見せてもらったけど、器用な選手で、マット運動もできるし、素晴らしい選手だと思う。みんな全日本プロレスの選手は素晴らしいですね。お互い新日本も全日本も50周年なんだから、いいように上がっていってほしいしね」

――田村選手に攻め込まれる場面の方が多かったが、力量を測っていた部分がある?

▼タイガー「いやいや、そんなことはない。力量測るなんて、そんな余裕、僕もないですよ。彼がどういうものをやってくるかと思ってたら、結構いかれてしまったっていうだけの話でね。少しわかった部分があるから、それは今度の後楽園でそういうわけにはいかないというのはみせなきゃいけないしね。とにかく頭に入れてほしいのは自分たちの至宝のベルトを獲られてる、取り返すというのを絶対見せてほしいなと思いますね。だってウチのIWGPが獲られたら…俺、丸藤に獲られた時だって、クソこのヤローと思ったからね。新日本のファンの人も敵になってしまって、味方がいなくて悔しい思いしたんでね。たぶん全日本のファンは期待してると思うし、ただ、そのうえで僕は彼にベルトは渡さないと思ってますんでね」


【藤田の話】「偉そうなことを言える立場じゃないですし、言うつもりもありません。でも、僕に言えることは、もっともっとやりたいというか、これからもどこかで戦う、そんな気がします。が、自分は新日本プロレスのヤングライオンを代表してここにきているので負けるつもりもありません。機会があればまた全日本プロレスさんのマットに呼んでいただきたいと思います。ありがとうございました」


【試合後の田村】
▼田村「最初で最後の前哨戦、あっちにやられた感じですね。あっちにしてやられた感じで。タイガーマスク選手が見せつけるようにタイガードライバーをやってきたのが凄ぇ悔しくて。ベルトも流出してるんで、7月14日、絶対に取り返します。何が何でも取り返します」

――タイガー選手と直接戦って手応えはつかめた?

▼田村「そうですね。何となく、いろいろな部分が見てきたなと思ってます。なので7月14日は絶対に取り返す」

【井上の話】「今日は田村選手と世界ジュニアの前哨戦ではありましたが、自分は違う目的。それは藤田晃生選手と再戦できるということで、決まってからずっとここまでやってきましたし、練習もいつもより何倍も頑張ってやってきたんですけど、今日、戦ってみて、まだまだ力が足りないんだなと思い知らされました。またいつかシングルでやってみたいって思ってます。そして藤田選手だけじゃなくて他のヤングライオンの選手ともぶつかっていきたいと思います。今日はホント悔しいです。ホント悔しいです。だけどここから自分は力つけていきたいと思います。ありがとうございました」

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