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7/30【スターダム】七海里7年ぶり復活で急展開…奈七永が朱里、KAIRIが上谷に挑戦表明

『5★STAR GP 2022〜開幕戦DAY1〜』東京・大田区総合体育館(2022年7月30日)
○高橋奈七永&KAIRIvs上谷沙弥&レディ・C×

 7年ぶりに復活した“七海里"が快勝。試合後、急展開が起こり、奈七永がワールド・オブ・スターダム王者の朱里に、KAIRIがワンダー・オブ・スターダム王者の上谷にそれぞれ挑戦表明をぶち上げた。

 元WWEのKAIRIがワンダー王者・上谷にタッグマッチで対戦要求。パートナーに指名したのが元スターダム所属で旗揚げメンバーでもある奈七永だった。かつてゴッデス王座を戴冠したことのある“七海里"が7年ぶりに復活することに。奈七永は昨年3月の日本武道館大会以来の参戦。上谷はQueen's Questの同門であるレディ・Cと組んで迎撃した。

 一騎打ちが浮上している上谷とKAIRIは緊張感溢れるスピーディな先制争いを展開して場内を沸かす。その後、奈七永の厳しい攻めを受けてレディ・Cが守勢を強いられたものの、上谷が再び登場すると流れは逆転。上谷はスピードで奈七永を翻ろうすると、KAIRIと再び火花を散らした。

 上谷はKAIRIのインセインエルボー狙いを阻止したものの、奈七の介入を許し、パワーボム&ダイビングラリアットの餌食に。防戦一方となったが、それでもニールキックを放つと、KAIRIはスピアーで応戦。上谷のスピンキック、KAIRIのカットラス(回転バックハンドブロー)がそれぞれクリーンヒットし、痛み分けとなった。

 その後、息を吹き返したレディ・Cが奮闘。河津落としや脳天チョップなどを奈七永に見舞う。バックドロップを食らって大ピンチを迎えるも、上谷がスワンダイブ式ボディアタックで好フォロー。ダブルフロントハイキックやダブルネックブリーカーなど連係攻撃も決まった。が、余力を残す奈七永はレディ・Cにラリアットを叩き込んで形勢打開。インプラントも繰り出すと、KAIRIも奈七永にホイップされてのインセインエルボーで援護射撃する。奈七永は急行した上谷をうるさいとばかりにラリアットで返り討ちにすると、最後は冷蔵庫爆弾でレディ・Cを沈めた。

 7年ぶりに復活した七海里が快勝。喜びをあらわにした奈七永はマイクを持つと、「今のスターダム、これで全て出したんですか? 今のスターダム、こんなもんか!」と挑発する。上谷は「こんなもんじゃねえよ!」と吠えたものの、奈七永は「背の高いねえちゃんと飛び技ができるねえちゃん。ただそれだけじゃプロレスってものはやっていけないのよ! パッションがなければやっていけないんだ!」と斬り捨てた。

 さらに、奈七永は「ということで、私は1つ言いたいことがある。現ワールド・オブ・スターダムチャンピオン朱里!」と赤いベルトを保持する朱里をリングに呼び込んだ。そして、「私は赤いベルトの初代チャンピオンとして、スターダムの礎を築いたから今がある。そして、スターダムの歴史がここにたどり着くには私という人間が必要不可欠だった。そして、今の朱里がチャンピオンなのも、私がいなければなかった話なので、私には言う権利があると思う」と理詰めで主張。「その赤いベルト、パッションがあるならば、高橋奈七永と歴史的な戦いをしようじゃないか」と挑戦表明をぶち上げた。

 朱里は「スターダムの歴史に必要な人。私はあなたとやりたいと思っていた」と前向きに返答したものの、「でも、ちょっといろいろ言い方改めてもらってもいいですか? パッションがない? 今のスターダムをバカにしてんじゃねえよ!」と怒り心頭。「今のスターダム、いや、今の女子プロレスの強さを見せつけてやるよ。お前、高橋奈七永から勝利し、私が最強を名乗らせてもらう」と宣戦布告した。2人がにらみ合うと、奈七永はラリアットで襲撃するが、God's Eyeの壮麗亜美が救出する。

 続いてマイクを持ったのはKAIRIだ。「先走るな、上谷沙弥。私の名前をたくさん上げてくれるのは嬉しいんだけど、私は先走らない。今、ここにいるパートナー、そして対戦相手、そのことに全力で集中している。私の名前を出されて、対戦してきた選手、どんな気持ちになる?」と先ばかりを見て今の戦いに集中しない上谷を批判。「これまでの白いベルトの対戦相手たちと向き合ってないから、悲しみがベルトに溜まって、白いベルトが泣いてるよ」と通告した。元ワンダー王者でもあるKAIRIは「私は5年前に白いベルトとお別れしたけど、白いベルトに呼ばれてる。挑戦、受ける?」とタイトル戦を迫る。

 批判されて泣きじゃくる上谷は「この白いベルト、泣いてるのかな?」と自問自答したものの、「でも、私は今、自分ができることを全力でやってきたつもりです」と王者としてのプライドをあらわにし、「今、8度防衛して、あなたの防衛回数と並んでます。私はあなたを倒して、超えてみせる」と絶叫。迎撃が決定的になった。

 七海里の復活をキッカケに、ワールド王座戦、ワンダー王座戦が急浮上。七海里はその後にゴッデス王座挑戦まで見据えており、5★STAR GP以降のスターダムマットを掻き回すことになりそうだ。

【試合後の奈七永&KAIRI】
▼奈七永「ありがとうございました」

▼KAIRI「ありがとうございました」

▼奈七永「KAIRIが呼んでくれて、七海里、シン七海里、7年ぶり? 8年ぶり?」

▼KAIRI「全然その長さ感じなかった」

▼奈七永「感じない。全然感じなかったけれども、今、泣いてたでしょ、二人。泣いてたけど、それは7、8年前のKAIRIだから。ああやって試合後いつも泣いてて、二人でも泣いていて、悔しくて悔しくて勝てなくて。それでも立派に成長して海外に行って成功して帰ってきて、今度強くなって。自分は悔しかったと思うよ、当時。いつも泣いてたから。凄いケチョンケチョンに言われて悔しかったと思うけど、それがなければ今はないわけだから。私もそう。私も先輩たちにボッコボコにやられてきて。でもそれが戦いでしょ。適当にその場だけ盛り上がりゃいいってもんじゃないでしょうよ。こうやって強い者が勝つ、それが当たり前。悔しかったら泣いてもいいよ。泣いてもいいけど、ちゃんとやり返してこいって。その戦いを私が持ち込んでやるから。だから朱里ね。いきなりテッペン行くよ。その方が話が早いから。私が赤、KAIRI白」

▼KAIRI「はい。私が今回、奈七永さんをパートナーにして彼女たちと戦った理由、これです。一番、奈七永さんは対戦相手と心から向き合う人。対して上谷沙弥、先走る。対戦相手決まってるのに私の名前を出して。対戦相手と本当に心から向き合ったのか? 私はそうは感じない。キッドの涙、MIRAIちゃんの悲しそうな顔、試合後の対戦相手の表情見たらわかる。だから一番女子プロレス界の中で引退試合、相手をしてきたのは奈七永さん。何でかって引退試合って自分の最後の試合。自分を看取ってくれる人がどれほど大切か。その中で奈七永さんを選ぶ人が先輩、後輩問わず多い。それは奈七永さんが一番自分の最後、自分と向き合ってくれるから。上谷、泣いてる暇があったら潰しにこい。やってやるよ。それだけ」

▼奈七永「いいね。最高にこのシン七海里で赤と白巻いちゃってさ。そしたらタッグなんかも狙っちゃえちゃうしね。最高にエモいじゃん。今コグマと葉月でしたっけ?」

▼KAIRI「そうですね」

▼奈七永「いいじゃん、いいじゃん。狙っちゃおうよ」

▼KAIRI「はい」

▼奈七永「どんどんいこう」

▼KAIRI「ガンガン行きましょう。いくぞ!」

▼奈七永「よっしゃ!」

【試合後の上谷&レディ】
▼レディ「(泣きじゃくりながら)レディ・Cは…レディ・Cはもっと強くなって輝いて、私たちが必ず歴史を変えて新しい未来を作ります」

▼上谷「(同じく泣きじゃくりながら)KAIRIさんにこのベルトが泣いてるって言われて、それがめちゃめちゃ悔しくて。このベルトを持ってから不安だったり、プレッシャーだったり、ホントに自分では抱えきれないほど重いベルトで、ホントに挑戦者とか今まで向き合えてなかったのかなって思ったことをストレートに言われてしまって。でも私は自分なりにこのベルトに全力で向き合ってきたつもりだし、絶対に次、KAIRIさんを倒して超えてみせる。絶対に守り抜いてみせます」

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